Men’s Club 7月号発売です。

トラッド特集において、世界に影響を与えるリーダーのなかから7人(政治家4人、英王室3人)、トラッド巧者を選び、コメントしています。FullSizeRender (4)

機会がありましたらご笑覧ください。

編集長の戸賀敬城さんのブログに、特集についての紹介があります。こちら。

そういえばこの記事が私のMen’s Club デビューかも?笑

世界遺産富岡製糸場の近くにある群馬県立富岡東高等学校で、高校生、保護者、先生方に講演でした。

素直で初々しい、すてきな生徒さんたちでした。音楽部の合唱、体操部の華麗な新体操を見せていただいたあとでの、90分の「ファッション学ってなに?」と題した講演。

独自のファッション学を築いてみて、そこから学んだことのなかから、高校生にとってこれからの生活や人生の礎になるだろう(と私が思った)考え方をシェアしてきました。

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吉田慎一郎・校長先生、田中克寛・教頭先生と記念写真。

ご縁をつないでくれたのは、なんと、大人の不良のDen(笑)、サロンドシマジ。
右の田中教頭先生がとてもおしゃれな方で、サロンドシマジの常連さんなのだそうです。

どこでどんなご縁がつながるかわからない。予想外、圏外のできごとがあるからこそワクワクしますよね。tomioka higashi

学校の壇上は数年前のPTA会長時代以来で、どこか懐かしい感じがしました。高崎駅と学校までの間は、PTAの役員の方々が自家用の車で送迎してくださいました。帰りには地元自慢のアイスクリームまでご馳走になりました。とてもあたたかなおもてなしに、心より感謝します。ありがとうございました!
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tomioka higashi 1富岡東高等学校は女子高ですが、2年後には、富岡高校と合併されるとのことです。「人品雅致(ひとがらすぐれふぜいあり)」という素敵なことばをモットーとする女子高。その精神が、男女共学校となる合併後も受け継がれていきますように。

 

明治大学リバティアカデミー「メンズファッションイラストレーションの世界」、第2講が無事終わりました。この日は、ホイチョイプロダクションの馬場康夫さんをお招きしての、鼎談式講義。

過去を振り返る、という映画を何本も作っている馬場さんの視点から機関銃のように語り紡がれる戦後風俗史が刺激的すぎた!! 録音しておくべきだったと激しく後悔。

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VAN、石津謙介、本場アメリカのアイビールック、テイクアイビー、みゆき族、ビートルズ、ジャパニーズモッズ、平凡パンチ、アンアン創刊、70年代ベルボトムジーンズ、メイドインUSAカタログ、ジョンデンバー、70年代バックパックスタイル、菊池武夫、傷だらけの天使、ラルフローレン、アニーホール、DCブランド、ハマトラ、ボディコン、ウエアリングバイブル、私をスキーに連れてって、彼女が水着にきがえたら、波の数だけ抱きしめて、アメリカンジゴロ、リチャードギア、危険な情事、マイケルダグラス、レオン、ピッティウォモ、ノームコア、スティーブジョブス、トムブラウン、鈴木編集長

というあたりが主なキーワードだったのですが、ウェアリングバイブルあたりから、スカーフをボタンホールに通すなどわけがわからない着こなしが提唱されはじめ、イラストレーターとしてもまじめにやってらんないやということで綿谷画伯もマンガチックな画風を獲得していった…という話が面白かった。FullSizeRender (12)

日本のトレンドにビッグウェンズデーはじめ、映画の影響がとても大きかったということもあらためて知りました。馬場さん製作映画「スキーに」「水着に」「波の数だけ」のポスターはイラストレーションでしたが(偶然、穂積和夫⇒綿谷寛⇒森本美由紀という師弟ルート)、それはイラストレーションを豪華に使うアメリカ映画への憧れからきたものであり、日本においては最初のことだったということも明かされました。

馬場さんの愛用ブランドはずっとブルックスブラザーズだそうですが、声もダンディだなと思ったら、なんとラジオ番組AVANTIのパーソナリティまでつとめていらしたそうです。馬場さんの手帳にもびっくり。こまかな字でびっしり情報が書きこんである分厚い手帳でした。会食のたびに詳らかに記録しておくそうです。

記録してこそ歴史や作品が作られる。あらためて、記録の大切さを教えられました。

馬場康夫さん、リバティ事務局の河合充さん、綿谷寛講師です。すばらしいお力添えを賜りましたおかげで、かけがえのない貴重な講座となりました。ありがとうございました!

 

 

 

「紳士の名品50」(小学館)本日発売です。shinshi 3表紙のイラストについて。
表には、コートを手にしている紳士がひとりで立っています。
裏表紙には、こんなイラストが。本を読み終えると、女性にスマートにコートを着せてあげられるような紳士になっているというストーリーですね。綿谷画伯考案のお茶目なコンセプトです。

という話を、昨日、明治大学(リバティアカデミー)にご来校くださったホイチョイプロダクションの馬場康夫さんに伝えましたところ、「ぼくだったら着せるんじゃなくて脱がせてるなあ(笑)」ですと(^-^;

単なるモノガイドではない名品ガイド。50の名品を語りながら、そもそも明確な定義のない<ジェントルマン / 紳士>的な思考や態度やふるまいを考えてみました。お手に取ってご覧いただければ幸いです。

 

昨日の日曜の朝は、J-Wave Smile on Sunday にて、知的な美声のレイチェル・チャンさんナビゲートで、スーツ生誕350周年にまつわる話をしてまいりました。

J-Wave の公式サイトで内容が紹介されています。

とても楽しい時間でした。レイチェルさんはじめ、スタッフのみなさま、ありがとうございました!

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スーツのシステム誕生の経緯は、もう16年前の著書になりますが、『スーツの神話』に詳しく書いております。絶版になっておりますが、復刻版を出してくださる出版社さまを大募集中です(笑)。

「紳士」という観点からスーツの投資価値をどのように考えるのかについては、新刊の「スリーピーススーツ」の項目にも書いております。

 

新刊の見本が届きました。とても丁寧に作られたことが伝わる、素敵な本になっています。ブックデザイン、イラスト、装丁などなど、関わってくださったすべての方に感謝します。

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モノをもたないことがもてはやされる時代でもありますが、人の叡智と技術と愛の結晶でもある名品は、豊かな文化を形成してきました。「紳士」の形成においては、そんな名品とのつきあい方も大切な役割を担っています。

発売まであと4日です。

本日、富山で行われるG7に向けて、5月14日付の北日本新聞に 寄稿しました。女性政治家のパワードレッシングについての話です。紙面が大きく、一度にスキャンできなかったため上下二枚に分割した結果、やや見苦しいですが(^-^;

5月14日北日本新聞 上5月14日北日本新聞 shita

11日、明治大学中野キャンパスにおきまして、綿谷寛先生による「メンズファションイラストレーションの世界」第1講が開かれました。全3回の講座です。

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初回のこの日は、ルネ・グリュオー、ライエンデッカー、バーニー・ヒュークス、レスリー・サルバーグ、ローレンス・フェローズ、そして穂積和夫、長沢節、森本美由紀、中原淳一、小林泰彦、斎藤融、大橋歩ら伝説のイラストレーターの作品のみどころを、時代状況をふまえながら解説。

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ときに綿谷先生の個人的なエピソードもさしはさまれながらの、たいへん興味深い講義でした。実際にイラストレーターが活躍していた時代の雑誌や本という貴重な資料も公開され、これまであまり知られていなかったイラストレーターの世界を垣間見ることができました。

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「ファッションイラストレーションから見る戦後ファッション史」という本、書けるネタが豊富にそろっているし、新しい視点が入ることでファッションの見方も変わり、面白いと思う。

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あと2回、さらに別の角度から光を当てて戦後メンズファッション史を再考する予定です。

綿谷画伯もこのようにたいへんお洒落ですが、参加者のみなさまがひとりひとり、個性を生かした素敵な装いで、眼福ものでした。みなさま、ありがとうございました!

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明治大学リバティアカデミー(公開講座)、プロデュースさせていただいた地引由美先生の「香水学」が開講しました。

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土曜の朝、キャンパスに入るとふわっと漂うよい香り。かぎられた人生の時間をより深く濃くしていくための香水の基礎知識、教養と同じで「鼻につく」と言われないためにも(笑)自分自身の自然な構成要素のひとつとなるほどあたりまえに身につけておくことで、魅力も、ひいては、周囲に対する影響力も、変わってくるはずです。

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右脳も左脳も五感も、天からのギフトにタブーなし。持てる身体能力はすべて活かし、その特性を学び、磨けるものはすべて磨いてまいりましょう。

今日、地引先生のお話で興味深かったこと。肌に直接つけるものである香水は、心が嬉しいと感じることで、いっそう香りが前面に出ていくのだとか。逆に、気持ちが引くと香りも引いていくそうです。言われてみれば。

一方、繊維に入り込む洗濯用の芳香系柔軟剤はケミカルでできており、ところかまわず平板な匂いをまきちらし、身体にも嗅覚にも文化的にも必ずしもよいものではない、ということ。

一考に値します。

 

また、地引先生によれば、香水は人の肌の上で命を得るものだそう。「香水は、私たちとともに、何時間か、生きている」のだそうです。そのように香水を扱うことで、効果が違ってくるのは当然ですね。

明治大学リバティアカデミー「メンズファッションイラストレーションの世界」。

5月の水曜の夜(11日、18日、25日)、ご一緒に楽しい学びをいかがでしょう。

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第二回目(18日)のトークゲストはホイチョイ・プロダクションズの馬場康夫さんです。

ホイチョイの最新刊『電通マン36人に教わった36通りの「鬼」気くばり』(講談社+α文庫)も面白いですね。
これを読んでからの私のビジネスマナーはがらりと進化したはずです。笑

綿谷寛×馬場康夫×中野香織で、ファッション&カルチュア&〇〇〇の濃いお話を展開します。どうぞお楽しみに!

 

詳細は、こちらです

 

Kimono and Cultural Appropriation: The Positive Side of Appropriation and Misapplication of Fashion 

A Look into the Kimono Wednesday Controversy at Boston Museum of Fine Arts

By Kaori Nakano

(Special thanks to Ms.Nikki Tsukamoto Kininmonth, and Prof.Shaun ODwyer, for the English version)

Between the summer and fall of 2015, “cultural appropriation” became somewhat of a buzzword in fashion news abroad.

It all began in July when the Boston Museum of Fine Arts was forced to cancel their “Kimono Wednesdays“ kimono try-on event, due to public criticism. The event was meant to celebrate the homecoming of a painting featured in the Japan leg of a traveling exhibition titled “Looking East: Western Artists and the Allure of Japan”.

That painting, which was the center of the scandal, was Claude Monet’s La Japonaise, in which his wife, dressed in a bright red uchikake -a kimono robe usually reserved for bridal costumes- turns around to strike a pose toward the viewer. The weekly event was intended to attract visitors by offering patrons a chance to wear some similarly exquisite uchikake robes and pose in front of the painting for photos. Japan’s national broadcaster NHK, which had originally provided the uchikake to be tried on by patrons of the “Looking East” exhibition in Japan, had donated them to the Boston MFA to use and display as it liked.

It seemed like an event fit for the social media age; “try it on, take a selfie, upload and share.” But the event attracted guests of a rather unexpected kind – young and angry Asian American protestors bearing placards with slogans like “This is offensive to Asians” and “Cultural Appropriation”. Their message was also spread through fierce social media protests: Asian culture should not be stolen or superficially appropriated by a white supremacist culture.

On July 7, the BBC and New York Times reported the MFA’s announcement that it was cancelling the kimono try-ons (though Kimono Wednesdays continued). A new protest subsequently erupted, this time against the cancellation.

The counter protestors’ message in a nutshell was this: because very few Japanese were taking part in the original protests, the protestors were using the event as an opportunity to soapbox their views on Asian American identity. The counter protestors insisted that accusing Kimono Wednesdays of being a “white supremacist approach discriminating against Asians” was misguided, as the event had been organized through cooperation between Japanese and American parties, as a cultural exchange event.

It was Japan’s kimono industry and other related manufacturers that were potentially affected by these events, and a number of kimono designers have expressed their concern about it. Socially conscious Americans who admired the kimono began to avoid wearing it, from fear of being criticized for cultural appropriation. All this was occurring when Japan’s fast fashion retail company Uniqlo had just released their casual kimono wear and yukata lines for the global market.

The debate seemed to intensify as Halloween neared last year. Young Americans were now worried whether dressing up as a geisha would be cultural appropriation, and even I was receiving such inquiries, to which my response was; “Go ahead – dress yourselves up!”

On January 2016, Boston Museum held a conference concerning a serial debate, but the discussion there was very limited, dominated by identity politics rhetoric, and only one Japanese person spoke up and was critical. So I would like to comment on this case from a view point of fashion historian.

Let’s try to assume for a moment that wearing the kimono in disregard of how it was originally intended to be worn is indeed cultural appropriation. A perfect example of this would be the kosode gown, a traditional outerwear for men and women of samurai rank, brought to Europe in the 19th century and appropriated as room wear. For European women who had to wear a corset as part of their daily wear, the kosode gown was introduced as something more comfortable to slip into when relaxing in the privacy of their home. Looking up the English dictionary even today, the kimono will be described as “room wear” or “dressing gown” – a complete misapplication of the term.

However, it was Paul Poiret, a fashion designer of the early 20th century, who found inspiration in none other than this kimono for his corset-free dresses. Thus, the centuries-old custom of the corset diminished, allowing 20th century mode style in the West to blossom. Throughout history, fashion culture has developed via dynamic exchange between cultures. Through being cut away, or “stolen” from its original context (at times with misinterpretation), it leads to completely new and unexpected creations, which then later come back to their original culture as a new form.

This opinion may make more sense to contemporary Japanese, who have, without considering questions of their superiority or inferiority relative to other societies, welcomingly embraced various cultures. Japanese also usually feel rather honored to have their culture “appropriated”: David Bowie, the British superstar who left us recently, was very famous for “borrowing” his face paint, androgynous look and orange colored hair from Kabuki theatre, and Japanese people applauded him for doing this. But for people who still bear the scars from the dark days of segregation and oppression, having their culture “borrowed” on a superficial level does equal to appropriation. Even if it does not feel relatable to the Japanese, it is important to remember at the back of our minds that such thoughts still persist strongly in our world.

It is almost clear that people in Fashion industry does not care about which culture is inferior or superior. Fashion history so full of examples of “cultural appropriation” that it is even absurd to discuss about such tough question. We can hear the interesting comment from the people in fashion industry in the preview of upcoming documentary movie about Vogue, following the days leading up to the annual Met Ball . The 2015’s gala theme was “Chinese Whispers: Tales of the East in Art, Film and Fashion”. A lot of people expected the event and subsequent exhibition should be rife with racial insensitivity and cultural appropriation, especially in this mood around the Boston Museum. But, it seems the  film doesn’t skirt around the tough questions.  Only Andrew Bolton, the Metropolitan Museum of Art’s Costume Institute curator, tells to the camera, “There’s a lot of political hurdles. Some of the topics that the exhibition is addressing could be interpreted as being racist.” And I am sure they will ignore all claims if they should occur, because it is simply “not fashionable” , or even nonsense,  to take up such claims seriously.

As if to prove the feelings above, NY collection held in February 2016 acclaimed the Kimono Collection by Hiromi Asai. Models are western women, including colored people, who wore about 30 designs featuring colorful kimono of Kyo-yuzen dye and Kyo-kanoko shibori tie-dye accentuated with obi in Nishijin-ori brocade, which wowed the audience at the runway show. Ms. Hiromi Asai, the brand producer said; “We want kimono to become familiar with a wide range of people beyond the boundaries of culture and race.” And there occurred not a single discussion about appropriation.

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(By courtesy of the producer,  Ms. Hiromi Asai)

Something I saw recently in the news felt like a faint ray of hope amidst news stories riddled with darkness and despair – the gentle emergence of Muslim Lolita fashion within Islamic cultures. Young Muslim women are now “borrowing” the Japanese Gothic Lolita style and donning frilly pastel colored hijabs – and it is an incredibly cute sight to behold.

Personally, I simply see this movement as an expression of admiration for Japan’s Lolita fashion. Imagine if no culture was considered superior or inferior to others, and if dark histories of our past were not brought up each time we wished to casually “appropriate” each other’s styles, simply because we admired and adored them. I think “appropriation” of fashion can be one of the most direct and loving ways of saying “yes” to another culture.

Responding to the love call from Muslim women, Uniqlo has teamed up with Muslim fashion designer, Hana Tajima, to create a modest ‘lifewear’ collection for women, which includes traditional wear like kebaya and hijabs. It seems to me this is one modest and modern step of the cultural infusion through fashion, which will lead us to understand each other.

I wonder, or rather pray, that sharing such a sense could one day make this world a more peaceful place.
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(Alfred Stevans, La Parisienne Japonaise. 1872.   From Wikimedia Commons)

Kaori Nakano is a fashion historian and professor at Meiji University in Tokyo.

昨年度の明治大学リバティアカデミー公開講座「シャネル、ディオール、そしてサンローラン」の模様が、明治大学の海外向けサイトで紹介されております。こちらです。

最後の部分を引用します。

“Nakano closed her lecture by saying the following: “All three founders, rather than striving for “premium products” by combing various specifications, lived luxurious lifestyles and were not competing with anyone. I hope that you will feel inspired by these unprecedented designers who transformed the industry while taking in the values of the generation. Her lecture on the pioneers of the people’s fascination with brands came to a close on a very high note.”

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400名を超える(ホールがほぼ満席)お客様にご来場いただいた昨年度のシャネル講座。「無料」ということもありましたが(^-^;

今年度春の講座も、パワーアップしてお届けします。「時代を導く男性像とモード」。女性ももちろん、大歓迎です! どの領域もそうですが、「女性」と「男性」は常にセットで考えていくべきだと思っています(LGBTもその対概念の派生形として)。

お申込みはこちらから

みなさまにお目にかかれますことを楽しみにしています。

“All real education is the architecture of the soul.” (By William Bennett)

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最終日の最後には、卒業セレモニーが用意されていました。つい先ほどまでのレッスン風景の写真が、感動的な動画になっていて(結婚式の最後に流れる動画のように)、いつの間に撮ったんだ!?という無防備な写真ばかりですがいっそうジワっとくるものでした。髪を巻いているヒマなどあるはずもなく、毎日、文字通りのノーメイクでトレーニングに没頭していましたが、それもまたよい思い出。ca 71

ひとりひとり、修了証書を授与されたあと、並ぶスタッフそれぞれにハグや握手でのお別れ。アメリカ式ですね。

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今回、中心的に面倒を見てくださったUCIのインストラクター。左から、Roger Dupuy, Michelle Ryan, Chris Stillwell, Karl Kottman。彼らは自称「Crazy Americans」でしたが(笑)、ほんとうにオンオフの区別なく、きめ細やかに、こちらが気付かない深いところまで親身になって、的確に面倒を見てくれた。

さらに、ひとりひとりがスピーチ。ca 46

原稿もなく心の準備もなく、いきなりの英語でのスピーチというのは、かつてなら怯んでいたでしょうが、完全ではなくても、勢いでなんとかなっちゃうものでした。それはやはり、オーディエンスとの信頼関係も大きい。この人たちの前だったら、別に恥をかいてもかまわないというか、多少ミスをしても本意は伝わるはずという安心感があったから。日頃の教室でも、そのような雰囲気を作り上げることが大切なんですね。

Discover, Engage, Transform を地で行く濃密な一週間でした。思い通りに表現できない悔しさにも泣きましたが、かつて味わったことのないマインドセットの「変容」の経験をさせていただきました。これまでただ学生による授業アンケートの評価に安住していた自分がいかに生ぬるかったか。上には上がまだまだある。この経験をこれからの現場に生かしていきます。素晴らしいプログラムを用意してくださったUCI, そして明治大学国際連携部に心より感謝します。また、「たまには家事を忘れて思い切り勉強してこい」と背中を押してくれた息子たちにも感謝。留守中の彼らをそっと見守っていてくれた優しい友人・親戚にも。みなさまのおかげです。

 

 

 

朝一からクリスのハードなレッスンとワークショップ。効果的な質問の仕方、ディスカッションの仕方を実践的に学んでいく。「Yes / No 」で答えられる質問はしない(そこで議論が止まるから)”Do you understand?” “Why don’t you understand?”なども悪い質問例。ca 51

(Prof.Yuichi, Prof. Suzanne, Prof. Keisuke.)

ではどうするのかといえば、パラフレーズ(言い換え)を続けていく。”What I am hearing you say is……” とか、”It sounds like you are saying……”とか。本人に答えを見出させるのが目的であって、決してこっちが答えを押し付けるような真似をしてはいけない。このあたり、カウンセリングの手法ですね。

学生に答えを作り上げさせるこの手法を、Constructivism  というそうです。=Let students help themselves という考え方。演劇みたいですな。

そして教師は常に能動態でクラスに臨めと。Surprise, Make Think, Make Laugh, Scare(笑)など。

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なかでも基本となる能動態動詞が、Create.  Create the happy place for everyone.  クラスの全員すべてが、自分は受け入れられていると感じるような雰囲気を作ること。これまで学んだすべてのテクニックがそのためである、と。もし、クラスの雰囲気がネガティブなものであったら、それはほかならぬ教師の責任。環境は自分が創り出しているのだということを忘れるな、という厳しい指導に身が引き締まる思い。

そうですよね、これは大学の教室のみならず、あらゆる場面で言えること。周囲はいつだって私自身の態度の鏡だ。たくさんの人に囲まれているように見えてコミットしてくれるような人が一人もいないのは、コミットするようなことを私自身が面倒と思って避けているからですね。思い当たることいろいろ。自分のマインドセットや態度が、環境を決めていく。

とにかくクリスもロジャーも、教授法を超えて、本当の意味でコミュニケートするとは、エンゲージするとは、どういうことなのか?を本人たちが実例となって示してくれるのだ。

 

その後、ひとりひとりがファイナルプレゼンテーションをおこなう。月曜と比べ、それぞれが劇的に向上したり、よりその人らしさを発揮したりしている。なんだか感動。私はやはり繊細でこみ入った表現をしたいときにスピードが追いつかずにもどかしく思うこと多々、まだまだ英語のスピーキング力が足りないと思う。これはもう、口まわりの筋肉を慣らしていくのみ。卓球の練習をしていたときのように、ひたすらこまぎれの時間を見つけて実践的なトレーニングあるのみ。

とはいえ、ハッピープレイスを作るためのさまざまなインタラクティブな方法は、まだ「間」が悪いが、できるかぎりやってみた。今後、さらに工夫してやっていけそうなことも多々。

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思えば、大学教師をつとめて何年にもなるけれど「教え方」をこのように専門家から教わったのは初めてのことだ。他の参加者もそのように言っているし、日本の多くの大学の先生がそうだろうと思う。小中高の教師は教育実習なるものを受けているが、大学の教師にはそのような機会はない。自分の教え方を客観的に指導されることなんて、経験している人はほとんどいないのではないか。多くが我流。ないしは師の方法の継承とか。それはそれで味わいもあるけれど。

このたびのEMIのプログラムは、英語で教えるための訓練だったが、すべてのテクニック、考え方、戦略は、日本語で教えるときにも役に立つ。多くの場面で、さっそく応用・挑戦してみたい。

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引き続き、朝8時からガチなレッスン。クリスは、大量の情報のシャワーを休む間もなく与えながら、私たちにグループディスカッションをさせる。それを組み合わせて(ジグソー)、クラス全体の結論を創り出していく。話させる書かせる質問させる考えさせる答えさせる。だからほんとうにあっという間に時間が経ってしまう。レッスンに飽きているヒマもないという感じ。話したことはすべてクリスがすさまじい速さでパワーポイントに書きこんでいく。

こうしてみんなで作り上げた情報でもあるパワーポイントは、その夜のうちにメールで届く。いま、見るとほんとうに宝物、情報の宝庫だ。うわっつらの、というかすでに権威がつくったフィクスしたものではなく、その場、その時、そこにいた人々が、その空気のなかでのみ発することができた、生きたことば、ライブな知恵の集積なのだ。

今回、参加した同僚もすばらしいのである。みな、ホームに帰ればその道で有名な一流のプロフェッサーである。だから質問は鋭いし、教師や仲間をいじって笑いをとるのもお手のものだし、なによりも知的好奇心にあふれていてエネルギッシュ。個性的な彼らからも多大な刺激を受け続けている。日頃、ほとんど接点のない同僚とこうして「クラスメイト」として一日中一緒にいて、互いにファーストネームで呼び合い、課題をクリアし続けていると、戦友のような、不思議な連帯感も生まれてくる。こんな思わぬメリットが生まれるのも、海外集中研修ならではですね。

学んだ詳しい情報をすべて公開しているととうてい追いつかないので、また機会があるときにでも、追々に。

 

また、ランゲージレッスンでは、ボディランゲージを学ぶ。ついでにサイレンスやボディタッチ、アイコンタクトの意味なども。ぐっときたキーフレーズ、「ホンモノになるまでフリをせよ」。

 

午後後半は、各自メンターとのフリーの面談というスケジュールになっていたが、カリフォルニアまで来てビーチを見ていかないのはまちがっている(笑)という声が誰からともなく出て、スタッフとも相談したら快く協力してくれた。スタッフのカールとミシェルの車で、ビーチまでサンセットを見にいく。車で20分くらいのドライブ。

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超高級住宅がずらりと並ぶビーチは圧巻。テレビ番組のロケも。ca 23

夕陽の美しさは壮大で、左のほうに、太陽と同じくらいの大きさの七色に輝く球体が見えた。「シーボール」と呼ぶのだそうで、めったに見られないとのこと。天からの激励として受けとめました。ca 68
みんな黙り込んでしまうほどの、圧倒的に美しいサンセットでした。機会を作ってくださったUCIのスタッフに感謝。

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サンセット後は、UCIの教授お二人も合流して、近くのおしゃれなパブレストランでワインを飲みながら食事。大学のこと、研究のこと、映画のこと、日本文化のこと、人生のこと(笑)などなどを語って、よく笑った、楽しい夜だった。

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Photo of professors.  左端にいらっしゃるのはアフリカン・アメリカン・スタディーズのProf. Chandler。右端は日本文化を研究するProf. Willam Bridges。ウィルは日本語がぺらぺらで、日本文学にやたら詳しい。専門だからあたりまえなのですが。私の名刺をコースター代わりにしていたので怒ってみせたら(ジョークでね)、日本人のように「キョウシュク」していたのがおかしかった。

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そろそろ疲労もピークに達しているのですが、あと一日……。

 

 

 

 

ロジャーことロジャー・デュプイのドラマチックなレッスンからスタート。いきなり、「スターウォーズ」の台本読みのシーンから開始。スクリプトがいかに大切であるかということを印象づけられたうえで、Thinking in Pieces という考え方、そしてFlipped Learning の実践的方法を学ぶ。

Thinking in Piecesを具体的に理解するために、A4の紙を8つに折らせる。それぞれのセクションにスクリプトを書いていくのだ。

1. Metadata  2. One Important Term  3. Definition  4.Picture  5. Sentence of Reason (Why the learning of this topic is important)  6. Tell a Story  7. Mention the Term again  8. Metadata

1ピースに1テーマ。このようなピースに分れたスクリプトを作っていくことで、話すほうもロジカルに話を進めていくことができ、聞く方もわかりやすくなるという仕組み。

Flipped Learning は、20世紀的な授業の進め方を反転する学習方法。これまでは、学生は学校で先生の話を聞き、家でホームワークをする、というやり方だった。それを反転させる。つまり、学生は家でパソコンなどを通して学び、学校では議論をしたり作業をしたりする。

これによって、学生をUnleashする! 束縛を解いて自由にする、という感じでしょうか。

従来、プロフェッサーのイメージは、知識を一方的に授ける賢人であった。しかしこれはもう時代遅れ。インターネットに知識があふれているような現代では、学生の理解を導くガイドであることが求められている。

そのために、学校は、インタラクティブな作業や議論をする場にしなくてはならない!

というわけで、インタラクティブな場にするための、雰囲気の作り方、学生のコントロール、よい質問の仕方、グループワークの方法、必ず挙手させる秘訣、ときどき立って運動させる具体的な方法、などなど、ユニークな方法をたっぷり学ぶ。

そしてなによりもやはり、このようなやり方だと、教師のヒューマニティーが否応なく問われるのですね。

ロジャーはHumanity is Charm. と強調し、どんどんあなたらしさを出していきなさい、英語が完璧でなくても。そのほうが活発なクラスになっていく、と話す。たしかに。

20世紀的な「プロフェッサーらしさ」というものに、あまりにも私はひきずられていたかもしれない(これでも。笑)

賢者からガイドへ。このマインドセットの大転換は、一種の革命……。300人クラスでこれをやるのはビッグチャレンジだ。

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UCIのモットーは、Discover Engage Transform. 発見せよ。深く関われ。変容せよ。インストラクターたちのエンゲージの度合は、想像以上に深い。それゆえ、こちらも感化されていやおうなく変容する。

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午後は、今になって時差ボケが出て、ハードなスケジュールの疲れもかさなり、ややつらかった。おまけにこの研修のためにわざわざ買っていったマイクロソフトのSurfaceの電源が入らなくなった。同僚にアダプタを借りても、ネットで調べた再起動の方法その他もろもろを試してもダメだった。なんだよマイクロソフト。

 

それでもなお、刺激的なレッスンに頭が冴える。実践的なディスカッションの方法、シラバスの作り方、クラスルールを設定するメリットなどなど、おびただしい量の情報を、感動とともに学ぶ。

 

 

ランゲージ運用レッスンのあと、UCIの教授に面談。ラテンアメリカ文学を専門とするDr.ホレーシオ・レグラスにお話をうかがう。

スペイン文学や映画の話、授業の進め方、大学の制度など。なんという贅沢な時間。

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ランチはUniversity Centerで。ここも美しくてレストランのバリエーションが豊富。

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たっぷりの野菜サラダに肉(ビーフかチキン)、少しのパン、というのが「定番」になりつつつある。日本にいるときよりも大量多種類の野菜を食べていてヘルシーな気がする。ただ、昼休みが一時間しかなく、広大なキャンパスの移動時間も考えると、あわただしい。

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午後はクリスことクリストファー・スティルウェルによるスピーディーなレッスン。

EMIの問題点を政治的な側面、大学運営的な側面、教育的な側面、学生からの視点、教師からの視点、それぞれを通してすべて洗い出していく。参加者からどんどん出てくる意見をクリスが驚異的な速さでパワーポイントに打ち込んでいき、それが現前に「書かれた文章」となって表れていく。パワーポイントのデータはその日のうちに、各自にメールで送られてくる。だからメモをとることに気をとられず、議論に集中することができる。このやり方、いいなあ。ただクリスは毎日そのために夜遅くまで準備している。情熱と体力が半端ではない。

さまざまな議論と、それに対する対策が出たなかで、私が授業のやり方として取り入れるべきと感じたのは、コミュニカティヴな方法。教師が一方的に知識を授けるという昔ながらのやり方ではダメ、双方向的にコミュニケーションをとりながら進めていくべき、と。

そのためのクラスの雰囲気の作り方の具体的方法、質問の方法、議論の方法などを学んでいく。実に細かく、実践的だ。いままでぼんやりとしていて「あえて学ぶ必要もない」と思わされていたことを、明確な言葉と、インストラクターであるクリス本人の態度そのもので、はっきりと教えられる。

でも私の授業は一クラス200~300人だ。ホールでの講義。小人数ならいいけど、これにどうやってインタラクティブな方法を取り入れていくのか? いくつか試したいと思った方法があるけど、果たしてうまくいくのか? これからの課題。

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ハードな一日を終えて帰りのシャトルバスを待つの図。Prof. Yuichi, Prof. Keisuke.

オスカーセレモニーに次いで、スーパーチューズデーもアメリカで体験できたのは幸運。下は翌朝のUSA TODAYの一面。大学のスタッフは、「毎朝ドナルド・トランプの顔を見なくてはいけないという状況にうんざり」と言っていた。

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“Let us absolutely clear about one thing: we must not confuse humility with false modesty or servility.” (By Paulo Coelho)

“It is not serving, but servility, that is menial.”(By Hortense Odlum)

“Servility always curdled into rage in the end.” (By Tina Brown)

一日目の午後は、参加者8人それぞれの模擬授業、10分~15分。

英語でのプレゼンテーションのやり方もさることながら、8人それぞれのアカデミックな研究領域の具体的な内容も知ることができる。奴隷制度、ガヴァナンス、映像表現、Kawaii、視覚文化、マーケティングなど。各分野の専門用語のシャワーを浴びたことはなかなか新鮮な体験で、ひるがえって、自分の専門領域のこと(ファッション文化史)をどのように英語で説明していくとわかりやすいのかということを考えるヒントをたくさんいただいた。

インストラクターのクリスとロジャーからのコメントばかりではなく、参加者からの手厳しい(笑)コメントももらえて、これまで自覚していなかったことがあぶりだされてくる。

とどめは、やはりスタッフのひとりであるカールが撮ってくれたプレゼンテーション中のビデオですね。これを見て反省点などを書く課題が出されるのだけれど、自分の姿が正視に耐えない。

ひどく落ち込む。

金曜日の最終日に、改善点をふまえてファイナルプレゼンテーションをすることになる。

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同僚のProf. Connie, Prof. Keisuke, Prof. Yuichi, Prof. Takane. インストラクターたちはすぐに私たち全員の名前を覚え、ひんぱんにファーストネームで呼び、コールドコール(いきなり指名すること)をしたりする。一秒の気も抜けず、時間を忘れるほど集中しているうちにあっというまにレッスンが終わる。

初日は、自分のダメさ加減ばかりが目についてほんとんど卑屈になりかけるが、卑屈と謙虚はしっかり区分せねばとぎりぎりの自尊心を保つ。

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UCIのシンボル、アリクイ。ca 62

キャンパス内はとにかく花と緑にあふれて、胸がすくほどに広大で、癒される。

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ホテルの部屋から見下ろすとプールが見えるが、早朝から夕方までのレッスンと、大量の宿題で、なごむ時間もなく。ca 79

 

 

 

UCI (University of California, Irvine)での研修初日。これから一週間は朝8時開始、夕方5時終了というハードなスケジュールでみっちり「学生」として学びます。ca 44

今回の研修は、EMI (English as Medium of Instruction) プログラム。「英語を母国語としない」教師が、それぞれのアカデミックな領域を、「英語を母国語とする学生も含む多様な学生」に対し、英語で教えるための戦略や技術を学ぶ、あるいはよりブラッシュアップするための集中コースです。大学の国際化にともない、英語を母国語とする学生、留学生もますます増加の傾向にあります。そんな学生に対し、英語で専門科目を教えるということがあたりまえの能力として求めらる時代に入っています。

UCIのエクステンションではこの分野を専門的に研究し、教えているスタッフがいて、今回は彼らが明治大学のためにつくった特別プログラムに参加させていただくことになりました。

最初のオリエンテーション講義からマインドセットを変えるものでした。

インストラクターの一人であるロジャーは、ホワイトボードに、「これまでの人生でもっとも教育上、大きな影響を与えてくれた人」の名前を書かせます。

8人の参加者、それぞれが、自分の父だったり、母だったり、小学校の先生だったり、高校の先生だったり、アドバイザーであったりと、「自分の教育にもっとも影響を及ぼした人」の名前を書いていきます。

ロジャーは次に、「では、どのような意味で、そう思うのか?」をひとりひとりに説明させます。

「経験が豊かで、現実に対処する方法を教えてくれる」「科目への愛があふれていて、先生が好きになるあまり科目まで好きになった」「好奇心を刺激してくれた」「自分の才能を信じさせてくれた」「寛大だった」「自分自身になることこそが人生の目的だと教えてくれた」などなど、理由が続々と出てきます。

ホワイトボードに書かれていく理由を見ているうちに全員が実感すること、それは、

偉大なる教育者であった人は、決して莫大な知識の持ち主ではなかった、ということ。

むしろ、偉大なる教育者は、すぐれたヒューマニティの持ち主であった、ということ。

講座の締めくくりに、ロジャーは言うのです。

「いつか、あなたの学生が、このように、ホワイトボードにあなたの名前を書く。そんな日が来ますように」。

技術や戦略や知識も学んでいくのですが、それ以上に、教育にとって必要不可欠なのは、教える側の人間としての人柄や心の豊かさであること。それをプログラムの最初に叩きこまれたわけです。

 

 

学生のカフェテリアでは多彩な料理のなかから食べたいものを選んでいく。野菜をたっぷり使ったヘルシーな料理も充実。ca 39

久々に「学生」に戻ると、教室で「学生」として過ごすときの気持ちもあらためてよくわかる。

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学内には、このように、スター教授のポスターが掲げられている。社会的な貢献をなしとげた女性の教授が、さながら女優かなにかのように。こりゃあ、研究者のモチベーションも上がるなあ。研究者に憧れる女性も多いという社会的な空気も、こうやって醸成されていくのかもしれない。

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” I thank you all for this amazing award tonight. Let us not take this planet for granted. I do not take tonight for granted. ” (By Leonardo DiCaprio, at Oscar Winning Speech)

One day off before starting a hard week.
Visited Fashion Island, New Port Beach, 15 minutes drive from Costa Mesa.FullSizeRender (9)A kind of theme park about American Fashion.

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Heaven or Hell?FullSizeRender (15)FullSizeRender (12)FullSizeRender (11)

After returning to Hotel, watched Oscar ceremony.  Congratulations to Leo! This was his night.

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オスカーセレモニーを同じカリフォルニアで(テレビですが)同時刻の夜に見られるというのはなんという幸運。この日は世界中がレオの受賞を待ち、讃えた日、という印象でした。スピーチも貫禄。冒頭に引用しましたが、「この地球環境をあたりまえに与えられたものと思わないようにしましょう。ぼくも今夜のことをあたりまえのものとはせず、とても貴重なものとして大切に守ります」というニュアンスを感じました。もっと若くして受賞していたら、果たしてこれだけのことばが出てきたでしょうか。総立ちで彼を讃えるオーディエンスの表情に、映画業界全体の、レオへの敬意と愛情を感じました。

“When I despair, I remember that all through history the way of truth and love have always won. There have been tyrants and murderers, and for a time, they can seem invincible, but in the end, they always fall. Think of it–always.”
(By Mahatoma Gandhi)

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Came to Orange County, CA.  To attend the Oscar ceremony.

Joking.

I shall go through some program at University of California Irvine Extension.

大学の研修で、カリフォルニア大学アーバイン校で一週間どっぷり過ごすことになりました。オレンジカウンティあたりは治安の良さにおいてアメリカでもトップクラスだそうで、見た目は品のいい人が多いという印象。親日家も多く、滞在ホテルのそばには日本系スーパー「Mitsuwa」があったりします。およそ日本のスーパーと同じ品ぞろえ。

それにしても広い。今回は同僚8人とともに来ていますが、そのなかの一人、K先生いわく「どこまで行っても自然を征服できないというこの広さに、人は絶望するんじゃないか」

人込みの中の孤独がもたらす絶望とは違う、延々と自然の光景が続き、どう人間ががんばってもこれにはかなわないという絶望。それにも負けず淡々と開発してきたパイオニアのおかげで今があるんですよね。

コスタメサのショッピングモールも、延々と続きます。地図だとすぐですが歩くと20分とか。

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コスタメサのモールのなかのレストラン、 Hamamori で頼んでみたカリフォルニアロール。海苔が外側に巻かれていないことと、アボガドがポイント。美味。ca 5
同じくHamamori のビーフサラダ。食べても食べても終わらない。

 

 

GQ 4月号発売です。GQ 4

GQ TALKのコーナーに、デイヴィッド・マークス氏による「アメトラ」を、著者インタビューも含めた形で、より詳しく紹介しました。

ご笑覧くださいませ。GQ TALK AMETORA

“Focus on the journey, not the destination. Joy is found not in finishing an activity but in doing it.” (By Greg Anderson)

「プレシャス」3月号発売中です。

ゲラン オーキデアンペリアル10周年記念「輝きつづける女性たち10人の美の秘密」連載第二回目に登場させていただきました。

たいへん光栄なことでした。precious guerlain

撮影は昨年の12月でした。スタッフのみなさまとの記念写真です。12.9.2015.4ありがとうございました。とても楽しい撮影でした。

「独自のファッション学を確立した」ということで評価していただきました。

逆風にもくさらずやけをおこさず淡々と仕事をしていると、ときどき、ごほうびのようなできごとが降ってきます。感謝♡ おごらず勘違いせず、ひとつひとつのお仕事を通して出会う方々と喜びを共有しながら、さらに着実に結果をお見せできるように仕事をしていきます。

“I love luxury. And luxury lies not in richness and ornateness but in the absence of vulgarity. Vulgarity is the ugliest word in our language. I stay in the game to fight it.”  (By Coco Chanel)

 

岸田一郎さんとの対談、後半です。こちらです。一流とエロスの艶なる関係というテーマの、本題に入ってます。

ラグジュアリーというのは、上のシャネルのことばの引用(フランス語から英語訳されたものですが)に深く納得するんですが、お金がかかってるとかゴージャスとか、そういうことでは全くなくて、下品な俗っぽさや魅力の押し売り(媚びといってもいい)やマニュアルやハウツーとは無縁であることなんです。拝金主義や、ステレオタイプな魅力の誇示、なにかの二番煎じやスペック競争とは対極にある、唯一無二のホンモノの世界。

価値観はひとそれぞれなので押し付けるつもりもないし、わかりやすい「記号」を売りにする媚び媚びな卑俗世界に需要があることも知っているので非難するつもりもないですが、私がセクシーだと感じるのは、やはりそんな「ヴァルガリティ」とは無縁な、ラグジュアリーな雰囲気をまとっている人です。(言うまでもないことで、あくまで念のためですが、経済的に裕福でなくともラグジュアリーな空気をまとう方はいらっしゃいますし、お金持ちでもヴァルガーな方は大勢いらっしゃいます。シャネルが闘ったのは後者に対して)

 

なんてキレイゴトばっかり夢見て追いかけている人はモテませんので(それが理由か?笑)、手っ取り早く幸せになりたいよいこはまねしないようにね!

対談の多くがそうですが、このときも、収録されていない話(公開されない話)に実は面白ネタがたくさんありました。無駄になったというわけではなく、こういうこぼれネタの蓄積が、別の機会に、思わぬ形で活きてくることが多い。

 

お世話になりました岸田一郎さま、朝日新聞デジタルの加賀見徹さま、ライターの関川隆さま、フォトグラファーの梁田郁子さまにあらためて心より感謝申し上げます。

 

Miracle happens when you open your mind and sincerely trust your working partner.

2015感謝のまとめ その4、明治大学編。通常の講義内に、特別ゲスト講師として、レオン編集長の前田陽一郎さん、気仙沼ニッティング代表の御手洗瑞子さん、ミャンマー出身のデザイナー渋谷ザニーさん、そして後期にはマジシャンGO!こと佐々木剛さんにご来校いただきました。それぞれが、壇上に立っただけでただならぬオーラを放つ存在感のある方々で、ましてや話をしたら時間を忘れるほどの魅力と説得力で心をつかむ実力の持ち主。学生にとっては(私にとってもですが)、日頃の生活態度やものごとのとらえ方、ひいては人生そのものを変えるほどのインスピレーションに満ちた時間になったはずです。授業内ではありませんでしたが、ロンドンからRude Boyも遊びに来てくださいました。超豪華ラインナップです。

2015 university 2

また、2014年12月のシンポジウムのまとめを原稿にしたものですが、執筆者として参加した、明治大学商学部編の「ザ・ファッションビジネス」が今年、出版されました。

そして社会人にも開かれているリバティーアカデミー。ひとつひとつが奇跡の(!)講座になりました。まずは春学期にコーディネートした地引由美さんによる香水学、こちらは大人気ですぐに定員クリア、増員して満員御礼。そして綿谷寛・画伯による「おしゃれ似顔絵」講座。イラスト講座の第一回目は私がモデルをつとめ、第二回目には美人プレゼミ生二人も「チイママ」に扮して手伝ってくれました。そしてそして最終回にはなんと国民的イケメン有名俳優Tさんがサプライズでご来校、モデルをつとめてくれるという、にわかには信じがたいできごとが起きました。その後、画伯とTさんとともに、荒木町でお鮨をご一緒させていただくというここは天国ですかというありがたき経験をさせていただきました。この日の記憶は宝物です。さらに私自身が講師をつとめた公開講座「シャネル、ディオール、そしてサンローラン」には、430名もの受講者が申し込んでくださいました。平日の夜なのに、ファッションの講座にこれほど社会人の方がお運びくださるとは。驚くとともに、一般の方々にもファッション学への関心をもっていただくまたとない機会として、内容やプレゼンテーションの方法をますます磨き上げていかねばと心に誓った日でもありました。

後期は堤信子さんによるプレゼンテーション講座をコーディネートしました。前期の地引さん講座同様、当初の定員をすぐにクリアしたので増員、満員御礼でした。人前に立つときに心掛けるべきことを私自身もしかと学ばせていただきました。

最後に、11.11の田窪寿保さんとのボンド講座こと「ブリティッシュ・ラグジュアリービジネスの秘密をジェームズボンドに学ぶ」公開講座。タキシードで登壇してくださるという田窪さんの心意気を尊重すべく、私もなんちゃってボンドウーマン風ドレスに白いファーでがんばってみました。笑。当日、壇上に現れた田窪さんはまさかのカジノロワイヤル風着くずし! 常に期待の上を行く方です。かなりハイコンテクストな、スピーディーで濃い内容の対談講座になりましたが、会場の熱気高く、受講者のみなさまからのあたたかなコメントを前例がないほど(!)たくさんいただきました。ドレスアップして受講してくださった方も多く、終了後のロビーは、いったいここは本当に大学なんだろうかと一瞬くらっとするほど華やかな空気に包まれました。

教えるという立場を超えて、実は私のほうが多大な学びや感動をいただきました。ユーフォリアってこういう感覚?というほどの至福つづきでした。いやもうほんとうに楽しかったなー。特別なご配慮をしてくださった事務局のみなさまのおかげでもあります。お引き受けくださった講師のみなさま、関わってくれたすべてのみなさま、ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。

来年度も、学生のみなさまと、リバティーアカデミーに来てくださるみなさまに、学ぶことの豊かさと楽しさを経験していただけるよう、計画を立てております。知は無味乾燥でかび臭いものではなく、有閑階級の知識人がもてあそぶだけのものでもない。本来、すべての人に開かれた、自分自身ひいては社会の可能性を広げ、人生と世界をより豊かにするセクシーなものなのです。「何のために」という目的を問うことすらナンセンスに見えてしまうほどの学びが目標です。すたれゆく人文学の分野ですが、最後の小さな灯?(笑)の一つを端っこのほうで燃やし続けていきます。

Special thanks to all my colleagues, administrative staff and students in Meiji Universiry, Mr. Yoichiro Maeda, Mr. Zarny Shibuya, Ms. Tamako Mitarai, Mr. Go!, Mr. Rude Boy, Ms. Yumi Jibiki, Mr. Hiroshi Watatani, Ms. Catherine Haruka, Ms. Amy Ayaka, Mr. T, Ms. Nobuko Tsutsumi, Mr. Toshi Takubo, and all my friends who attended the classes and administrative staff of Liberty Academy.

Everything happens for a reason.  Even unexpected collaboration works bring you great joy and happiness.

2015感謝のまとめ その3。そのほかのテーマでのレクチャー、トークショー、対談など。2015 lecture talk 1
老舗百貨店のファッション史研修講師、老舗宝飾会社の研修講師、美容室グループの研修講師のほか、主に香水の専門家の方々を対象としたファッションと香水の話、一橋大学での音楽とファッションの話、大阪日英協会主催のロイヤルスタイルの話、リーガロイヤルホテルでのブランドの話、「レジィーナ・ロマンティコ」オーナーデザイナー角野元美さんとの開運トークショー、J-Waveでのハリー杉山さんとの対談、古着マニアのパタンナー長谷川彰良くんのデビュー応援を兼ねたコラボ講義、メンターをつとめさせていただいた「気仙沼ニッティング」御手洗瑞子さんの応援対談、そして「リシェス」英国紳士特集での田窪寿保さんとのハイコンテクストな対談などなど、対談相手や視聴者・参加者のみなさまとの<コラボレーション>によって、自分一人では決して到達しえないところまで導かれた感が強い仕事に多々恵まれました。

とりわけ立場の変化を強く意識させられたのは、長谷川彰良くんのデビュー支援と、御手洗瑞子さんのメンターとしての仕事。上を見ると本当にハイレベルな方々が大勢いらっしゃるので、ぶりっこでもなんでもなく、私としてはまだまだ学ばなくてはならない修業の身というか若輩のつもりで気楽でいたので(こう書いてみると厚かましいね…、やはり)、三好一美様の推薦で日本投資銀行さまより瑞子さんのメンターを依頼されたときには驚愕したし、長谷川くんデビューに関し全面的に頼られた時にも内心、かなり違和感があった。でも訪れるご縁はなにかの理由があって訪れるのだと受け入れ、相手の立場に立って真面目に取り組んでやってみると、予想以上に喜ばれ、何より私自身が視点を変えることでたくさんの気づきを得ることができました。

でもやはり、いまだに苦手なんですよ、大学以外の場所で「先生」と呼ばれるのが。

Special thanks to DBJ, Kesen’numa Knitting, Ms. Kazumi Miyoshi, 45rpm, Horus, Regina Romantico, Rihga Royal Hotel, Richesse, Mitsukoshi Isetan Holdings, Mikimoto, Zele Network, Hitotsubashi University, BLBG, Fondation des Arts de la Fragrance Franco-Japonaise, The Japan-British Society, Penhalogon, Koko-no-Gakkou by Yoshikazu Yamagata,  J-Wave.

Magician Mr. GO!  came to my class and gave a lecture & performance.12.18.5

The unique career building story of Mr. GO!  itself is funny but magical, therefore full of inspiration.  Moreover, his incredible performance surprised and moved us deeply. I feel lucky to share this happy excitement with my students.12.18.6

Special thanks to talented and generous Mr. GO! .12.18.2

Memorial photo, with a magic card of A of Heart.

☆☆☆

マジシャンGO! さんに講演&パフォーマンスに来ていただきました。
世界トップクラスのマジシャンの、夢を抱いてから苦労を重ね、現在に至るまでのお話そのものが、面白おかしくもマジカル。心の底から望むものを手にするためにはどう行動すればよいかという示唆に満ちたお話でした。

驚愕のパフォーマンスもさることながら、なぜ私たちの目と脳は騙されてしまうのか?というアカデミックな問いも突き付けられた、ワクワクする時間でした。クライマックスの「未開封の明大茶ボトルに名前を書いたカードを入れる」マジックでは、ホール全体が興奮のるつぼに。

実は、GO!さんは超超ご多忙スケジュールのなか、クリスマスプレゼントとして、ボランティアで来てくださいました。これからのキャリアに迷う学生にとってはとりわけ、すばらしいギフトになったのではないかと思います。

終了後も、近所のバルでお話を伺いました。震災後は被災地にマジックを披露しにいき、被災者の方々を元気づけるつもりがかえってエネルギーをもらいに行ったようだったというお話。今日も、大学生から逆にエネルギーを与えてもらったというお話。昨日のJUJUさんの記事に関して感じたことと、なにか通じる話のように思います。天からのギフト(才能)を使って人を幸せにしようとすると、逆にエネルギーがますます満ちてくるということ、たしかにあるんですね。

そして来年の夢も。叶うといいね! これからの夢を素直に語りあえる人と時間を過ごせるというのは、幸せなことですね。話を聞いていると「夢に向かってまっすぐ」感が伝染するようで、わたしも2016年は「A of Heart」の心意気で行こうという気になりました。

善意の連鎖がよい循環をもたらしますように。GO! さんと一緒にご来校いただき、プチマジックを披露してくださったお弟子さんのYouさんにも感謝します。思えばGO!さんとのご縁が始まったのは、今年4月1日のチャーリー・ヴァイスの誕生パーティーでした。チャーリーにあらためて感謝。そしてこの日の講演&パフォーマンス実現にいたるまでに関わってくださったすべての方々に心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

“Manmaru” (January issue, 2016), a magazine attached to Kitanippon Shinbun, is released today.manmaru 1 cover

「まんまる」2016年1月号発行されました。

今号は「良書との出会い」特集。「人生を変えた一冊」というお題をいただき、連載「ファッション歳時記」の特別版として、デビュー翻訳『性とスーツ』が変えた人生について書きました。ちょい、ハズカシイですが、このような過程を経て今のような仕事をしています。という話です。manmaru books左下の写真は、自宅で次男撮影。立つ位置を指示されました(まんなかではない)笑。

Isetan Men’s Official Website uploaded a detailed article about our talkshow at Chalie Vice last month.

Be a gentleman isetan
伊勢丹メンズ公式サイトで、先月おこなわれましたチャーリー・ヴァイスのサロントークショーの詳細リポートが掲載されています。こんなことを話していたのか……。最中は夢中なので、あとから気づくことも多々です。個人的には「ああいえばよかった」「こうすべきだった」の苦い反省もありますが、では具体的にどうすべきだったのかを脳内にたたきこんで次に活かしたいと思います。

あー。でもその場で、その瞬間に出てくるものがその人のすべてですね。それ以上でも、それ以下でもない。だからこそ「今、ここ」に対する集中力がものをいう。トークショーや講演の時には常につきまとう思いです。

このトークショーそのものに関しては、田窪さんの名司会ぶりあって、トータルで読めば面白い記事になっているのではないかと思います。ご笑覧くださいませ。

Meiji University Press (1 / Dec. /2015) has introduced our Bond Lecture.  Thank you so much!
meidaikouhou

明治大学広報12月号(No.686)に掲載されました。感謝。
それにしても、他の教授陣の重厚な写真の数々に比べ、この写真だけ浮いておるな……

まあ、自分にないものをまねしようったってフェイクにしかなりませんものね。自分なりの「ファッション・スタディーズ」の考え方と方法論を実践していけばいくほど「倫理」を究めていく感覚に近くなっていくのだが、そうなればなるほど、見た目が一見派手になっていくという、これまた一見「矛盾」。

前例がなかろうと、「そんなことやる人はほかにいない」状況であろうと、積み重ねた試行錯誤の上の内側からの確信があれば、静かな落ち着きを保っていられる。自信というほどではない、虚勢とは無縁、プライドなんぞとも違う、ビクビクする必要も媚びる必要もない、とても「自由」な感覚です。「ありのままで」と訳された”Let it go”というのはこの境地ではないかと思ったりします。The cold never bothered me anyway.

と書くとかっこよくなってしまうのでアレですが、別の言い方をすれば「だれもいないところで一人」の自由に満ち足りるようになった、という程度です(^-^;

Lecture for the staff of the Men’s Clothing and Accessories Department at Mitsukoshi Isetan.  Because I love this theme so much, I am afraid I put the information rather too much. Prepared 150 slides of visual material, not enough for me, but perhaps too many for the listener. Modern history of men’s fashion seems banal but actually, once you find the key to look from the other point of view, it is very tricky and there are abundant episodes to talk.

Thank you all, who patiently listened to my lecture. Special thanks to the staff of Mitsukoshi Isetan Human Solutions who offered me great opportunities.伊勢丹研修

三越伊勢丹百貨店メンズフロアご担当者さまを対象に、研修講師をつとめさせていただきました。ありがとうございました。

Posted an article on Japan in depth.  It’s about fashionable cultural appropriation.

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Japan in depth に久々に書きました。ボストン美術館キモノウェンズデーに端を発した、ファッションにおける文化の盗用について。Yahoo!ニュースにもなっています。

デリケートな問題なので、書かないほうが、無難な感じはしました。日本で大きく報道されなかったのも、やはり政治的な配慮が働いたからだと思います。でもやはり海外においては今年の後半、熱く議論された問題でしたので、ファッション史家の視点から、できるだけ客観的な立場から書いてみました。いかなる人種偏見も私にはありません。本当の火種は人種間闘争にあるのであって、文化の盗用云々は論点がずらされているだけという印象も実はあるのですが、その問題には踏み込みたくありません。

この問題は根が深く、きちんと議論しようとすれば、サイードの「オリエンタリズム」にまでさかのぼる必要があります。でもアカデミシャンではないかぎり、サイードだれ?の世界(^-^;  できるだけ、敷居を低くして書いたつもりです。

ひとたび世界に出れば、さまざまな禍根をかかえた人々がいて、こちらが予想もしない憎悪やトラブルをふっかけられることがあります。だからといって行動せず沈黙したままでいるのであれば何のために生きているのかわからないし、何の発展ももたらしません。そんな現実もあるのだということを、頭の片隅にとどめおきながら、より平和に共存できる未来へのことばと行動を選択できる勇気を持ちたいと思います。God bless us all.

☆☆☆
This photo is nothing to do with the post above.
One of the superb dishes we had last week at the ristorante “i Luci” at Shiroganedai.  I was invited to meet the tailoring and selling staff of  a famous company. Had a fruitful and impressive conversation thanks to the sensitive and gorgeous dishes, created by the chef, Mr. Masahiro Takeda.  In the world of eating, we are enjoying many fruits of  “cultural appropriation”.  Italian, inspired by the Japanese “Sashimi”. How extravagant.11.25.1Thank you all, who presented me such a fantastic time at “i Luci”.

 

 

Japan In-depthに掲載された記事のバックアップです。

投稿日:2015/11/29

[中野香織]【ファッションにおける「盗用」「誤用」の効用】~ボストン美術館「キモノ・ウェンズデー中止事件」~

 

今年の夏から秋にかけて、海外のファッションニュースに頻出したキーワードの一つが、「文化の盗用(cultural appropriation)」でした。発端は、7月のニューヨークで起きたボストン美術館の「キモノ・ウェンズデー中止事件」です。ボストン美術館は、「東方を見る:西洋のアーチストと日本の魅力」展をおこない、キモノ・ウェンズデーというイベントを企画していました。

1876年にクロード・モネが描いた「ラ・ジャポネーズ」という名画がありますね。モネが自分の妻に赤い打掛を着せて見返り美人のポーズをとらせている有名な絵です。来場者は、モネの絵に描かれたような豪華な打掛を着て、絵の前で写真を撮ることができることになっていました。NHKも打掛を用意するという形で協力していました。

SNS時代らしい「着て、撮って、アップ」したくなるイベントです。ところが予期せぬ出来事が起きたのです。アジア系アメリカ人の若い抗議団体がプラカードをもってキモノ・ウェンズデーにやってきました。「アジア人を侮辱する、文化の盗用」などと書かれていました。同時に、抗議団体はソーシャルメディアを駆使して、美術館に対する激しい批判を続けました。要は、「白人至上主義的な上からの目線で、アジアの文化を表層だけ都合よく盗用するな」という抗議でした。

7月7日、美術館はキモノ・ウェンズデーのイベントを中止しました。BBCとニューヨーク・タイムズがこの経過を報じると、こんどはイベント中止に反対する抗議が起きました。

カウンター・プロテスター(抗議団体に反対する人)たちの議論は、わかりやすく言えば、次のようなものです。抗議団体のなかに日本人はいない。抗議者たちは、アメリカにおけるアジア人のアイデンティティを主張したいがために、このイベントに便乗して乗り込んだだけだ。キモノ・ウェンズデーは、日本とアメリカが協働しておこなった文化交流のイベントであり、それに対して「白人至上主義目線から見たアジア人蔑視」という議論をふりかざすのは、筋違いである、と。

あおりを食ったのは、日本のキモノ関連産業です。社会問題に意識の高い、善良なアメリカ人のなかには、キモノに魅力を感じても、着ればひょっとしたら「文化の盗用」としてバッシングを受けることになるのではないかとおびえ、着ることを控える人が出てきました。ユニクロが世界的にカジュアルキモノや浴衣を展開しているタイミングで、です。

ハロウィーン前にはさらに議論が過熱しました。「ゲイシャ」の仮装をすることが「文化の盗用」になるのかどうかと心配するアメリカ人の声が高まり、私にまで問い合わせがくる始末。もちろん「どんどん着てください」と答えましたが。

百歩譲って、キモノをその本来の着方を無視して都合のよいように着ることが「文化の盗用」にあたるのだとしたら、19世紀にヨーロッパへ渡った武家の小袖こそ、いいように「盗用」された顕著な例といえるでしょう。なんといっても、小袖がヨーロッパでは部屋着として着られたのですから。当時のヨーロッパの女性服は、コルセット着用を前提としたもので、小袖は、コルセットをはずした私室でリラックスウエアとして着られていました。今でも英語の辞書でkimonoをひくとroomwear (室内着)とかdresssing gown(化粧用ガウン)なんていう意味が出てきます。まったく誤用されていたわけですね。

ところが、ほかならぬそのキモノにヒントを得て、20世紀初頭のデザイナー、ポール・ポワレが、コルセット不要のドレスを創ります。それ以降、西洋では数百年間続いたコルセットの慣習は廃れ、西洋モードが花開いていきます。

文化がその本来の文脈から切り離されて「盗用」され、時には誤解されながら、予想外の新しい創造が生まれ、その成果がまた元の文化に還ってくる。そうしたダイナミックなやりとりのなかでファッション文化は発展してきました。

とはいえ、それは様々な文化を「上」「下」の意識なく、鷹揚に受け入れてきた日本人の「正論」なのかもしれません。差別や迫害を受けてきたという負の記憶が消えない人たちにとっては、「優位」に立つ側が、「下位」にある文化の表層のいいとこどりをするのは、「盗用」に相当する。私たちにはピンと来なくても、そのような感覚がいまだに世界には根強くはびこるのだという現実も、頭の片隅に留めておいたほうがよいのかもしれません。

殺伐としたニュースが続く闇の中、かすかな一筋の希望の光のように見えているのが、イスラム圏におけるムスリマ・ロリータのひそかな流行です。イスラム教徒の女性たちによる、日本のロリータファッションの「盗用」です。パステルカラー、フリルを多用したヒジャブ姿の女性たちのなんと「カワイイ」ことか。

私の眼には、日本のロリータファッションに対する彼女たちからのラブコールにしか見えません。「上」「下」の意識なく、過去への禍根なく、素敵と感じたものを軽やかに「盗用」しあう感性が、なんとか世界を平和に変えていけないものかと、祈るように、思います。

Ultimate luxury magazine, ‘Richesse’ (2015 Winter, No.14) is released today.

(click to amazon)

I wrote an article about Mrs. Cherie Blair, whom I had interviewed at the end of August.richesse 14
Also wrote about the art events, which are recently called “another fashion week”. In my serial column “World Social Calendar”. I wish I could sneak into the party scenes of the Art Basel Miami Beach, which will be held in coming December.

And I’ m honored to appear in the front page of “contributors”.

Thank you so much, Ms. Sogo, editor-in-chief, who offered me this rare and precious opportunity, and Mr. Nonaka,  an excellent editor,  who always realizes my article into these beautiful pages.

 

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リシェス 2015 Winter No.14 本日発売です。
先日、シェリー・ブレア氏にインタビューした内容をもとに記事を書きました。
Cherie Blair Foundation for Women​のことを日本でももっと多くの方々に知ってほしいです。

連載「世界のソーシャル・カレンダー」では、「もうひとつのファッションウィーク」とまで呼ばれるまでになった、アートイベントをテーマにしました。12月のアートバーゼル・マイアミビーチに潜入したいものです…

現代アートの世界に関しては、『巨大化する現代アートビジネス』がたいへん参考になりました。読後の紹介記事です。 

コントリビューターのページにもちらっと出ています。
ブレア夫人にインタビューするというまたとない貴重な機会を与えてくださった十河編集長と、いつもながら美しいビジュアルページに仕上げてくださった編集担当の野中さんに心より感謝申し上げます。

I was invited by Prof. Shinji Koiwa and gave a lecture for the Koiwa Seminar at Hitotsubashi University. 11.24.4It’s about the Great Composers seen from the history of western fashion.
Discussed about the portraits of great composers, such as Liszt, Beethoven, Bach, Brahms, Mahler, Wagner, Chopin, Clara & Robert Schuman, etc., from the perspective of fashion history. 11.24.3It was first time for me to tackle this theme, and poured a lot of time and energy into the preparation.  But I was rewarded more than that. Inspired so much from the questions and discussions made by the musical professionals after the lecture.

Campus of University looks so academic, stately and beautiful, colored with yellow and green. Reminded me of Komaba days… I love this atmosphere. 11.24.2 A wonderful day. A day to remember forever. Thank you all, who shared the precious time.11.24.5

☆☆☆

一橋大学大学院 言語社会研究科の小岩信治先生にお招きいただき、研究科の先生や大学院生の方々を対象に、「ファッション史から見る音楽史」について講演しました。

はじめてのテーマで準備に手間取りましたが、これまで作曲家の肖像をそのような視点から眺めた人はいなかったということで(小岩先生のアイディアです)、喜んでいただけたようです(I hope)。私自身も、リサーチを通してすべてが新しい発見で、逆にこのテーマをもっと深めたいと思うようになっています。レクチャー後にもたくさんのご質問やご意見をいただき、それを今あらためて調べているところです。

終了後は国立の老舗店で、ワインを飲みながら歓談しました。専門分野は異なれどヨーロッパ文化に精通するプロフェッショナルな方々ばかりで、ハイコンテクストな会話を楽しませていただきました。

黄色に輝くイチョウ並木とコントラストをなす、壮麗でアカデミックな建物。ギンナンの匂い。駒場時代を思い出しました。この雰囲気、心の底から落ち着きます。忘れがたい一日になりました。小岩先生、言語社会研究科のみなさま、ありがとうございました。またお目にかかれる機会を楽しみにしています。

明治大学リバティーアカデミー<1111>ボンド講座には大勢の素敵なお客様にご来場いただきました。ありがとうございました。1111.kawai

(photo from the administrative office of Liberty Academy.  Thank You.)

決してミッションをはずさないのに必ずヒネリを加えてくる田窪氏は、まさかの、余裕のタキシード着崩しで登壇。日頃の闘いぶりの厚みを時折感じさせながら、だいじなこともあくまでさりげなく語り去る。伏線のようにちりばめたキーワードや印象を最後にさらっと回収して大団円にまとめあげる。「ダブルスタンダードの壁は厚いが、ロジックとプライドをもち、自分ルールを貫いてやんちゃに正面突破すれば新しい視界が開ける」 という力強いメッセージとともに。やはりボンドみたいな。笑1111.bondlecture revised 2

田窪氏のこのディナージャケット(アメリカ語ではタキシード)は、ギヴズ&ホークスでのビスポークです。
・ポケットに軍服仕様のひし形フラップがついている(室内で着るフォーマルには、雨ふたであるフラップはつけないのが原則)
・後ろはダブルベンツ
(ベンツはスポーティーなアレンジなので、フォーマルはベントなしが原則)
・トムフォード風のコンケーヴショルダーにウエストをぐっとしぼったエレガントなライン
つまり、「英国紳士のフォーマルの掟」を破るミリタリー+フォーマルだったのです。これは仕事の戦闘服+エレンガントなフォーマルという田窪スタイルのダブルスタンダードな表現であり、そのうえ、タイをほどいたまま登壇というやんちゃぶり。この日のお話の内容をそのまま体現するスタイルでした。

ちなみにディテールをめざとく指摘したのは、社長アテンドについてくださったハケットロンドンの大西さん。田窪さんご自身はまったく服についての解説はせず、大勢の人からは「気付かれない(Unnoticed)」まま。ハケット氏がいう、ジェントルマンの条件ですね。
にくらしいくらいかっこよすぎです。笑。1111. bondlecture 1

内田栄治さん撮影ありがとうございました。お忙しいなかお運びくださいましたみなさま、重ねてありがとうございました。事務局の方々にも心より感謝します。

The invisible wall of the gentlemen’s society is so high, but if you go through it adventurously with your own rule, you will see the brave new world.

<追記>
フェイスブックには、ご参加くださいましたお客様よりたくさんのあたたかなコメントをいただきました。転載の許可を得たコメントを以下にいくつかご紹介させてください。前例のない(おそらくどこの大学でも、ないであろう)講座でしたので、皆様からのあたたかいお声が、今回はとりわけ、励みになりました。ありがとうございました!

田窪ボンドがヴェスパー中野をエスコートするオープニングから、ワクワクしました! 007プレミアでのキャサリン妃、ダニエル・クレイグとのドライブ(!)など、貴重なお写真も楽しめました。そして生の田窪様からは、本を拝読しただけではわからなかったオーラを感じました。J.ボンドとR.ブランソンというロールモデルがあったにせよ、幾度も失敗を重ねながら自分らしさを追求していった結果が現在の田窪スタイルなのですね。英国のビジネスはプライドとロジック。自分の意見をしっかり持ち正面突破でガンガン進め、というビジネスのお話も興味深かったです。ダブルスタンダードの英国ジェントルマン社会に受け入れられるには「自分らしくあれ」ということでしょうか。そして中野様によるボンド映画の粋な大人の会話・・すべてが楽しく、かつ奥が深い! 素敵な講座をありがとうございました。(まりさん)

☆007ジェームズ・ボンドを通じての英国高級ブランドの裏側についてお話しくださり、相当楽しかった。イギリスについては知っていることも多々あるけど、知らないこと知られざる世界の方がはるかに多い。実際に英国ブランドのビジネスに携わっている田窪氏のお話は生々しくも興味深く、そしてコーディネーターの中野氏が英国人男性社会の暗黙のルールをさりげなく解説してくださって、これもまた知らない扉を開けてもらった感じ。
日本人にイギリス人のあのしたたかさが少しでもあれば、外交面も交渉面も違っていたはず、と頷きながら聞いていた。考えたら、あの中国もアラブ世界もイギリス人に翻弄されたんだった。(R.K.さん)

☆着崩したタキシードがジェームズ・ボンドのようにラグジュアリーのなかにやんちゃさを思わせるBLBGの田窪さん。そして誰もが憧れるボンドガールのようにセクシーな装いで登場した中野先生。オトナな空気感に包まれての講座でした。『ダブルスタンダード』こそ、まさにヨーロッパ文化の深さと誇りだと思いました。閉ざされているから、知りたい!入りたい!
おふたりから発せられる言葉が、いちいち豊かな表現を纏っていて、それでいてわかりやすく、ユーモアがあって…学びの多い、とっても有意義な時間でした。…そして意図せず、自分の生き方について、背中を押されたような、心が軽くなる、そんな講座でした。(Akiho Takakoさん)

☆大変大変楽しい、知的好奇心をくすぐるひとときありがとうございました!!!
ボンドとボンドガールのおふたりの装いとトークにうっとりでした。閉演がお名残りおしかったです。ぜひぜひ第二回も開催してくださいませ。(Y.F.さん)

☆ボンドのスピリットも英国の流儀ですね。ダンディズムの系譜にあるのだと感じました。仕事で「ケンカ上等、正面突破」に活かしている田窪さんの余裕が魅力的でした。
原作のけしからん内容を、大衆が支持したあたりにイギリス人の面白さを感じます。映画の台詞もいつか使ってみたいです!架空の人物が映画だけでなく経済効果を生み、男の理想にもなっているなんて リアルなロマンを感じました。
素敵なドレス姿にタキシード、大学の教室とは思えないゴージャスな授業でした。
個人的には、中野さんのショールケープを田窪さんが外すときに、 「はじめようか?」 「本当のことを話してね…」なんてセクシーな会話が聞きたかった!と妄想しました。ありがとうございました!(中井信之さん)

 中井さん、演技が中途半端だったことを反省しています。笑。ほかにもたくさんの好意的なご感想を頂戴して、感涙中です。もちろんご不満の声もあると思います。できるだけ多く方のお声に耳を傾け、次に活かしたく存じます。あらためて、ありがとうございました。
1111.students revised(Photo from my student of Meiji, who also attended this lecture.  Thank you!)

 

 

 

4日、伊勢丹メンズ館チャーリー ヴァイスのサロンにて、BLBG社長、田窪寿保さんのゲストとして、ジェレミー ハケットさんとともにトークショウをおこないました。
11.4.2

タイトルが ”Be an English Gentleman!”. 自分以外のだれかになりたがることじたい、紳士ではないだろうというツッコミで打ち合わせの時から盛り上がっていたのですが。

田窪さんとお仕事をご一緒すると、イギリス紳士にかこつけてなにげに皮肉や意地悪を優雅に?言いたい放題できることがなんとも痛快なのですよね。「リシェス」のジェントルマン特集でも炸裂していましたが。不快を与えないぎりぎりの感覚を保って笑いに換えるセンスが似ている(というのもおこがましいのですが)のかもしれません。田窪さんの場合はビジネスの現場での百戦錬磨に支えられたセンスで、もうレベルが違いますが。

紳士論を語るふりして、そこはかとなく意地悪を言える。また、あとになってわかるような意地悪をされる。笑。たとえば「ダウントンアビー」のヴァイオレットおばあさまの言葉を連想してください。その快感あって私はこのテーマを追い続けていられるのかも(^-^; フィールグッドのわかりやすいハウツー的啓発や、スピリチュアル&ヤンキーの入った”魂”なんぞが議論に入りこんできづらいのも心地よい。いや、そういう大衆迎合的な要素を巧みに排除することでブランドを保ってきたものこそ、「ジェントルマン」という、排他的なシステム。

それをさらに自覚しているだろうとさりげなく思わせながら、どこまでも好印象しか与えない田窪さんの話芸が上手すぎてコワイ。笑

ジェレミーも鋭い。一言で人の本質をいいあてる。二次会では、「ジャパニーズ・ダンディ」の写真集を見て盛り上がっていたのですが、ある男性を見て「ジュディ・デンチ」とか「ページ3ガール」とか。あくまでエレガントににこやかに。たまりません。(イギリス的なブラックコメントに一同、大笑いしましたが、そこには愛があるので、貶めない。品がいいのです。写真集そのものには好意的でいらっしゃいました。)

ショートノーティスにも関わらず、立ち見のお客様まで大勢いらっしゃいまして、大盛況でした。エクスクルーシブなサロン独特の雰囲気で、お洒落なお客様の熱気がよい刺激になりました。スタッフのみなさま、お運びくださいましたお客様、田窪さん、ジェレミーさん、ありがとうございました。

アレンジしてくださいましたハケットロンドンの大西慎哉さん、撮影の内田栄治さんにも感謝します。

二次会は、ル・パラン。シガーのもくもくぶりに、イギリス人のお二人は「Opium Den(アヘン窟)」のようだと形容してましたが。11.4.1

左から、ル・パランのマスターバーテンダーの本多啓彰さん、ハケットさんの親しいお友達でもある綿谷寛画伯、中野、「ミスター・クラシック」ことジェレミー・ハケットさん、やはりこの日「キャンぺーン・フォー・ウール」のために来日した服地会社Fox brothers社長のダグラス・コルドーさん、ハケットロンドンの大西さん。

この日の洋服はジュン・アシダです。艶のある型押し素材で、左前スリット、左胸ファスナーというセクシーな意匠を凝らしながら、品の良さをきちんと保っているデザインです。着心地も最高で、何よりも着るとマインドからがらっと変わります。さすがエレガンスの巨匠!

どさくさにまぎれて宣伝させてください。田窪さんの「英国流ビジネス」をテーマにしたレクチャーが来週水曜日、明治大学中野キャンパスで行われます。まだ間に合いますので、ぜひ、リバティアカデミーHPよりお申込みの上、ご参加くださいませ。私も僭越ながら登壇し、漫才よろしくときどき控えめに合いの手を入れさせていただきます。お目にかかれますことを楽しみにしています。

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3日文化の日に行われた、日仏フレグランス文化財団主催「ル・パルファム」発売記念イベント。

この大著はほんとうにすばらしい。前にも書いたかもしれませんが、見開きで一年分。右側にその年の香水のボトルの写真があり、左側にその年のニュースやファッション、スタイルアイコンとなる女性の紹介があります。それが100年分。届いてすぐに読みたかったので持ち歩き、満員電車のなかで広げていました。監修の地引由美さんに「持ち歩きは想定していなかった」と笑われつつも。わたしにとってはけっこうど真ん中の、ワクワクする本です。このような学術成果をゴージャスな形で世に出してくださった地引さんと、フレグランスジャーナル社さまに心より感謝申し上げます。

イベントでは私も僭越ながら登壇し、「ファッションと香水の蜜月の100年」と題して講演させていただきました。伝説となって売れ続け、語り継がれる香水には共通点があると思っています。各時代を象徴する香水をとりあげ、その時代背景との関わりの中でどう受け取られたかという話をしてまいりました。2015-11-03 15_31_23
日頃愛する香水についてより深く考えることができた充実した文化の日となりました。日仏フレグランス文化財団さまとご来場のみなさま、ありがとうございました。2015-11-03 15_30_28

明治大学リバティーアカデミーでの堤信子さんによる3回講座は、26日(月)夜、大盛況のうちに終了しました。liberty non 1

私自身も多くを学ばせていただきました。とりわけ、受講生ひとりひとりに心を開き、敬意を表し、立てる、おだてあげるということ。おだてるというと誤解を招きそうですが、とにかくよいところを見つけ、気分を盛り上げてあげること。講師のほうから心を開く。私はそのようにしていたつもりだったのですが、堤先生に比べると、まだまだ、レベルが低かったことを実感。liberty non 2

受講生のみなさまの幸せそうな表情がなによりの喜びです。堤信子さんブログにもすてきな報告が。堤先生、受講生のみなさま、リバティーアカデミースタッフのみなさま、ありがとうございました。アカデミー賞受賞式じゃないけど、「サンキュー、サンキュー、サンユー!」と言いたくなるあの人やこの人の顔が、いつも以上にうかんだ講座でした。

校舎を出たらほぼ満月。来るたびに新しい感動があるこのキャンパス、本当に大好き。10.27.1

大阪リーガロイヤルホテル「エコール・ド・ロイヤル」のお招きで、講演に出かけてまいりました。10.14.5ファッションにとても高い関心をお持ちの方々が足をお運びくださいまして、美しく装った多くのゲストの方々とともに、達成感の深い、濃密な時間を過ごさせていただきました。

著名な漫画家のこやまゆかり先生と松本美緒先生も、お忙しいなか、お客様としてサプライズでいらしてくださいました! 昨年夏のトークショーにも来ていただきましたが、またお会いできたのは本当に嬉しい。終了後、ホテルのティールームで夢中で話し込んで気がついたら2時間以上も居座ってました。ダイアナ妃、キャサリン妃、ポンパドウール夫人、ラ・ヴァリエール、ルイ13世と14世の愛人たちに見る女の生き方……を議論しだしたら延々と尽きず。
10.14.3左がこやまゆかりさん(「バラ色の聖戦」「ホリディラブ」など。ポンパドゥール夫人の伝記漫画「ポワソン」も大好評)、中央が松本美緒さん(「彼女の彼」「ラヴァーズ」「青春上等!!」などなど)。

レジーナ・ロマンティコ社長の角野元美さんもお忙しいなか駆けつけてくださった上、こんなにゴージャスなお花までお贈りくださいました!感謝です。10.14.4
日帰りの大阪でしたが、数々の新しいご縁にも恵まれ、漫画家のお二人とのおしゃべりから新しい企画のアイディアもわき、充実した一日となりました。ご来場くださいましたみなさま、リーガロイヤルホテルのスタッフのみなさま、ありがとうございました。10.14.9またどこかでお会いしましょう!

本日10月7日は「スーツの誕生日」ですね。
チャールズ2世が衣服改革宣言をおこなってから349年目。
来年は350周年祝?!charles II誕生当時のスーツ。今とは形状が全然違いますが、長袖上着+ヴェスト+ボトム+シャツ+タイ(クラヴァット)から構成されるスーツのシステムが生まれたというわけです。ヴェストが導入されたのがポイント。当時は「貴族に倹約を教える服」としてのヴェストが導入されますが、その後、もっとも贅沢なパーツとして発展していきます。

創作者の意図、創始者の目的とは違う形で発展していくというのは、よくあるパターンではありますね。文章にしても、「作者の意図」とは違う読まれ方をして広がったりとか、ね。それが世の常、コントロール不可。
ダーバンコラムVol.2 本日公開です。「巧みに隠すことから生まれるセクシー」。ご笑覧くださいませ。

明治大学リバティーアカデミーでコーディネートいたしました、堤信子さんの「一瞬にして人の心を捉える第一印象と話し方」講座が開講しました。

当初20名の募集でしたが、大人気につき30名まで増やしての満員御礼講座となりました。

同じ「知識」をもっていても、その伝え方でまったく伝わり方が違ってくる。やはりどうせ伝えるなら、聴き手の心に強く、鮮明に、長く残るように伝えたいものです。そのための具体的な方法を、私自身が学びたいと思って、プロフェッショナルアナウンサーで友人でもある堤さんにお願いしました。

第1回目のテーマは、「自分の第一印象を知り、表現力の基礎を学ぶ」。教室の熱気は高く、よい「気」が流れるなかでの楽しく充実した90分でした。10.5.2
「素の顔のレベルを上げる」方法や、肩甲骨に意識を向ける姿勢と、膝を長時間ラクにくっつけて座るためのとっておきの方法、うなずきの効能、笑顔の具体的実践など、プロの現場ならではのエピソードをまじえながらの話は興味深く、さっそく実践しています。堤先生、ありがとうございました。

第2回、第3回も楽しみです。10.5.1終了後の記念写真。左は堤さんの後輩アナウンサー、栂安亜紀さん。右が堤先生です。プロのアナウンサーも受講するほど、参加者のレベルが高くて驚きました。学ぶ意欲が高い社会人の方々に接すると、こちらもしっかり期待に応えねばと刺激を受けます。受講してくださった皆様にも心より感謝申し上げます。

J Wave Hello World 無事に終了しました。聴いてくださったみなさま、メッセージをお送りくださったみなさま、ありがとうございました!10.2.2015

J Waveのブログにもさっそくまとめられています。リニューアル金曜日第一弾としてお招きいただいたようで、光栄でした。ハリー杉山さん、スタッフのみなさま、ありがとうございました。

番組の冒頭で話していた、ハリーさんと英国大使館ではじめてお会いしたときのエピソードなのですが。写真が見つかりました(下)。2年前、2013年の10月のことでした。ハリーさんが着こなしていたのはユニオンジャック柄のウェストコート(=ヴェスト)、と思いこんでいて、それを前提に話したのですが、あらためて過去ブログをチェックして写真を見つけたら、ユニオンジャック柄のジャケットでした! ボウタイもユニオンジャック。ウエストコート以上にこっちを着こなす方が上級ですね。たいへんしつれいしました。記憶って曖昧なものですね。こういうことがあるから、やっぱり記録を残しておくことにこしたことはありません。
harry union jack
17世紀に日々の記録を残し続けたサミュエル・ピープスにもあらためて感謝!です。スーツの誕生日は1666年10月7日。インターネット上には「10月18日」としている記事もありますが、私が所有する”The Diary of Samuel Pepys” vol. VI (London, George Bell & Sons, 1904)では、10月8日の日記に「昨日のことだが…」(=7日)として記されています。10.2.2015.4

「18日」が間違いと断言するつもりはありません。「18日」とされる理由がまた別になにかあるのかもしれません。

ピープス氏は、まさか自分の日記が300年以上も経って読まれるなんて夢にも思っていなかったでしょうね。淡々とした記録。どこで誰のどんな役に立つからわからないものです。10.2.2015.2350年前から延々と読み継がれて110年前に出版されたピープス全集。

フェアファックスコレクティブのブログを更新しました。

起源のロマン

 

お時間の許す時にでもご笑覧いただければ幸いです。cravats(photo: courtesy of Academia Cravatica;  Marijan Busic “Cravat around Arena”, land-art installation, Pula, Croatia, October 18th 2003)

ミキモトさまにお招きいただき、講演。9.9.2

社員の方の関心に焦点を合わせて、前掲書『真珠の世界史』で学んだことなども重ねあわせていきましたが、あらためて面白いなあと思ったのが、「ニセモノ」(呼ばわりされたもの)を「ホンモノ」に変えた、ソフィスティケーション全盛の時代と、創始者の情熱。

海外で「養殖真珠はニセモノ」とバッシングを浴びた1920年代。
御木本幸吉さんは一歩も引かず闘い、
ココ・シャネルのコスチュームジュエリーが結果として後方支援となり、
養殖真珠は「ホンモノ」として認められていく。

すべての条件がそろっていくあたりに、御木本翁の強運を感じる。

ニセモノとホンモノについて考えるための興味深い事例でもあります。

山縣良和さん(writtenafterwardsデザイナー)主宰の「ここのがっこう」レクチャーコースの講師としてお招きいただきました。

山縣さんが理想とする私塾のような学びの場で、参加者も多彩な業界から。講師も学生も一緒に車座になって肩がふれあうほどの距離で議論を深めるという(私にとっては)新鮮な形式。

この日のテーマは「歴史に残るファッションデザイナーとは? ブランドの創始者と現在」。20世紀のファッション史に名を残す(結果として名を残すことになった)デザイナーの具体例の話をしました。山縣さんはじめ、それぞれの受け止め方が面白く、わたし自身が多くを学ばせていただきました。

今日、知って驚いたこと。現在、サンローランのクリエイティブディレクターをつとめるエディ・スリマンが、現在(パリではなく)ロスに住んでいるということ。その具体的なディレクション(クリエイションではなく)の方法もうかがい、20世紀との違いに唖然としました。大手ラグジュアリーブランドグループの「商品」(作品ではなく)は完全にマーケティングの成果になっているんですね。トム・フォードがやっていたグッチ&サンローランあたりからすでにそうであったとはいえ……。

濃い時間を共有した参加者のみなさま。ありがとうございました! (山縣さんは左から2人目)kokonogakko
アイキャッチ画像の鹿の頭部は、「教室」になった銀座のthe snack の入り口のオーナメントです。

ちょうど山縣さんの活動は、坂部さんとともに読売新聞で大きく紹介されたばかり。 yamagata yomiuri

WAW! (World Assembly for Women) in Tokyo にご参加のため来日中のブレア元英首相夫人、シェリーさんにインタビューをする機会をいただきました。

今力を入れていらっしゃるシェリー・ブレア財団の具体的な活動(世界中の女性のエンパワメントを促し、それにともなう経済の強化をめざす)や、ダウニング街10番地でのファーストレディー時代の思い出ハイライトなど。

気さくにたくさんお話してくださいました。世界を視野におけば、もっと大きな可能性が開けてくる、そのビジョンを見せてもらいました。小さなことで思い悩んでいる時間はもったいない。とてもいい刺激を受けました。8.29.1

詳しくは「リシェス」冬号にて。
8.29.2

WAW!の会場になった、品川プリンスさくらタワー。

 

 

老舗百貨店様の真夏の研修。8.5.2015.1
19世紀ジャポニスムから2016年のネオジャポニスム、過去・現在そしてこれから活躍する日本のクリエイターについてのレクチャー120分。雑多な取材経験や知識を総整理して、系統だててわかりやすく伝えるための工夫をぎりぎりまで考え抜くなんてことが、この猛暑のなかでできるのは、こうした機会があるからにほかなりません。暑い夏こそ、観光旅行に行くよりも、休暇を返上しても参加してくれる本気の社会人を前に研修講師をしているほうがはるかに楽しい。と心の底から思う私はかなり仕事中毒にやられたヘンタイなのかもしれません。機会を与えてくださいました関係者のみなさまに、あらためて心より感謝します。喜んでいただけたことが最高の暑気払いになりました。

東野香代子さんと、「ザ・ファッション・ビジネス」第5章の反省のような話をしていて、なるほどなあと納得した香代子語録。

・「最終的に人を幸せにするのがブランド。人はそれが良くて店に行く」

・「とにかくいろいろやって一割くらい結果が出るのが仕事。皆さんが見るのは出た結果だけですが、小さなことの積み重ねしかできないし、ダメ元と言われながらも瓢箪から駒が出ることもある」

 

この夏もあいかわらずレジャー欲も色気も食い気もなく、仕事に燃焼です。10代とか20代に聞いていたsummer BGMをもう一度聞きながら、その頃夢見たことなど何一つ叶わなかったことにあらためて苦笑する。夏の日に描いた「未来の夢」の記憶だけ、ずっと鮮やか。

 

 

三井住友銀行金融ミュージアム「金融/知のLANDSCAPE」が7月末オープンしました。
タッチパネルにふれると情報が流れてくる体験型ミュージアムです。
金融にはほとんど、というかほぼまったく、縁がない私も出演しています。
お近くに御用がおありの際には、冷やかしに立ち寄ってみてください。

国際日本学部教員フォーラム。

森川嘉一郎先生のコレクションに(いまさらながら)感動する。1960年代の「Out」 とか「マーガレット」とか「りぼん」。「奥様は魔女」の主題歌レコードなど、お宝物がどんどん出てくる。
7.31.2
「奥様は魔女」が戦後日本の家族のモデルになった話とか、サマンサが「ダーリン」と呼んでいるがそれは本当に夫の名前が「ダーリン(・スティーヴンス)」だったとか、7.31.11
すでにこのころから、海外ドラマが日本で「マンガ化」されていたとか、

7.31.10興味深い話も尽きず。7.31.4なつかしい「マーガレット」。中身はけっこう濃厚というか、コワい話が多いんですね。そういえば、子供のころ、「マーガレット」のコワい話を読んで眠れなくなっていたこともあった…と思い出す。

7.31.1
森川嘉一郎先生(右)、鈴木賢志先生(左)。

水虫研究で有名な眞嶋亜有先生のプレゼンテーション「水虫と私」も楽しかった。キャリアの重大な転機と結婚のどちらかを選択しなくてはならなくなった時、泣く泣くキャリアを選択してきた……と面白おかしく話す眞島先生に泣き笑いというか、あまり他人のような気持ちがしなかったです。笑。

7.31.3
多くを学んでよく笑った帰途、ブルームーンがあまりにも美しかったので久々に「ル・パラン」に立ち寄ってモヒートをいただきました。こちらの真夏のモヒートは絶品です。7.31.5

メンズプレシャスブログ、更新しました。ご笑覧いただければ幸いです。

久々に恋した映画、キングスマンのご紹介。ほんとうはもっと語りたい!あれもこれも語り尽くしたい! が、語り過ぎるとネタばれに。あ~見終えた人たちと早く語りあいたい。カルチュアサロン、やりたいですね。シャーロックナイトみたいに。

キングスマンに恋する日々のBGMは、当然「威風堂々」です。
kingsman siren suit
こちらが、キングスマンに登場するサイレンスーツ。

原稿に書きました通り、「ハンツマン」をモデルにスタジオでセットが作られたのですが、実際のスーツは、マシュー・ヴォーンと、衣装デザイナーと、Mr.Porterというアパレル企業のコラボによるもの。新しく「キングスマン」コレクションを立ち上げ、映画の衣装として着せていると同時に、実際に販売もしているようです。こちらに、その記事があります。

kingsman eggsy

エグジー♡ この初々しいジェントルマンスパイ誕生!っぷりがたまりません。

10日、ファッションデザイナーの渋谷ザニーさんにゲスト講師としてご来校いただきました。

「黒色と生花」と題し、主にスペインにおける権力の象徴としての黒のモードと、「母国」ミャンマーにおける生花ファッションについて、レクチャーしていただきました。zanny 3

興味深かったのはやはり、ミャンマーにおいて、生花を髪飾りとして装うことがいかなる意味をもつのかということ。アウン・サン・スーチーさんが髪に生花を飾るのには意味がある。私(あるいは私の夫または父)が、こんな色とりどりの花を咲かせることのできる領地をもっている、という証明として花を飾るのだと。

ザニーさんはミャンマー出身ですが、幼少のころお母様とともに日本に亡命しました。政治難民でしたが、「いじめられないように」ファッションで武装というか防衛し、闘ってきた歴史も話してくださいました。

スペインに留学したかったけれど、当時は国籍がなかったために行けなかったという悔しさ。

あたりまえに国籍をもっていることが「常識」でしかなかった学生にとって、ザニーの人生の話は、衝撃的な体験となったようでした。

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おもいがけず、ザニーのお母様もいらっしゃいました。誠実さをたたえる、素敵なお母様でした。母国語ではない言葉でこのように堂々と人前で話をする息子を見て、お母様はどれほど誇らしい気持ちであったか。<母の気持ち>が想像できるだけに私も感無量の一日となりました。

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先週3日、LEON編集長の前田陽一郎さんをゲスト講師としてお迎えし、「ファッションとは何か」「編集とは何か」「情報とは何か」について熱く語っていただきました。7.3.8

生々しいファッションの現場の話や舞台裏のエピソードなどに受講者の眼はランラン、終了後も前田さんは学生からの質問攻めにあい、なかなかホールを離れられないほど。

・興味深い話がほんとうに多かったのですが、とくに「クラス社会」であるヨーロッパの船上パーティーに招かれたときのドレスコードの話が際立ってました。「カジュアル」でお越しください、と書いてあっても、前田さんはダブルのジャケット(船乗りといえばダブルですね)、青と白のストライプ、デッキシューズ素足ばき、シアサッカー素材、きちんとした時計、で「武装」。すると向こうから「わかるやつだ」ということで話しかけられ、ご縁ができたとのこと。Tシャツと短パンで参戦した人たちはついぞ話しかけられることなく、最後までその人たちだけで固まっていたそうです。ファッションはコミュニケーションであるという、活きた具体例ですね。7.3.4・「デザイン」はドルガバ、アルマーニあたりで終わった。90年代後半のブランド戦争時代に入り、トム・フォード、エディ・スリマンが活躍する頃は、「マーケティングと編集」でファッションが成り立っている。というメンズファッションの近年の流れの解説も。興味深い話題は山積だったのですが、以下、そのなかから数点だけ、ポイントをメモ。

・日本人は細部に凝る。遠景や全体像が見えず、どんどん細部をくっつけていく、という意味でカオスを創り出していく。一方、ヨーロッパ人はざっくりしていて、遠くから見て美しいものを作ることに長けている。7.3.9

・インターネットはただの箱。キーワードを知らないと何も始まらない。キーワードを知るためにはじかに世界と接することが必要。そして日経新聞の株価から時代を読んでいくことの必要性も。

・正しい情報と正確な情報は違う。正しい情報とは、読者が漠然と求めているものを肯定し、後押しするような情報。マイナス面はあえて伝えないことがある。一方、正確な情報はマイナスもすべて含めた正確なデータ。読者がほしがっているのは、正しい情報。

・日本人の美は日本人にはわからない。アニメも伝統工芸も、外国人が見つけてくれている。

・お洒落じゃなければ意味がない。ただ倫理的によいだけでは共感は得られない。

7.3.30

その後のインタビューでは、編集において目指していることは「共感・共有・共犯」の必要性である、と。納得。

意識をどのようにもって「ファッション」「情報」とつきあい、それらをいかに利用していくべきなのか、ヒントに満ちた濃い時間となりました。ありがとうございました!

7.3.31

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年に引き続き、今年も三越伊勢丹百貨店社員研修において、ファッション史の講座を担当させていただきました。

メンズ、レディス、それぞれに分け、古代エジプトから2015年秋冬トレンドまでのファッションの歴史を150分で語り尽くすという大胆無謀というかチャレンジングなレクチャー。人数を70ずつほどに分けるため、同じ講義を2日ずつ。メンズ、レディスそれぞれなので計4日。不思議なもので、聴衆の反応が違うと話も変わってくるんですよね。反応や熱気によって、語ることを省略したり、予定外のことをついしゃべってしまったり。まったく同じ講義なんて二度とない。ライブみたいな?(^-^; 最後の回は160分となってしまいました。

就職した教え子に再会できたり、講義後にメッセージをいただいて新しいご縁が生まれたりと、ハードながら充実した4日間となりました。isetan kenshu
好きなように積み重ねてきた研究や学びが、ファッションビジネスの現場、最前線に立つ方々のお役に立てるというのが、なによりも嬉しい。

明治大学広報 Meiji University News 7月1日発行の7月号(No.681)。先日行いました公開講座のことが掲載されました。

7.3.10

意外なポイントが記者さんにウケたんですね(^-^; 男性デザイナーと女性デザイナーが作る服の着心地の違いとか。

あらためて、ご来場くださいましたみなさまと関係者のみなさまに心よりお礼申し上げます。

 

明治大学リバティーアカデミーにおいてコーディネイトさせていただいた地引由美先生による「香水学」、全三回も無事終了しました。

受講者からの「古くなった香水はどのように扱えばよいですか?」の質問に対するご回答が、とても「役立つ」ものでした。さっそく試しています。笑。

初心者にも親切丁寧な講義をしてくださった由美先生、ご参加くださった40名の皆様、きめ細やかなご配慮で講座を盛り上げてくださった事務局のみなさまに心より感謝します。6.20.6終了後、由美先生と記念写真。いつもお世話になっている青葉台の「チャコ」さんに、由美さんのイメージをお伝えしたらぴたりと合うブーケを作ってくれました!

香水講座も、もはや二度と起こりえぬ奇跡のレジェンド(!)として語り継がれている「綿谷画伯の似顔絵教室」と同様、大人気でした。今期はリバティアカデミーにおいては「前例のない」講座、しかも、思いきり浮世離れしたテーマの講座を3つ担当させていただきましたが、それぞれが予想をはるかに超える反響でした。受講生のみなさまの「学びたい」という意欲をダイレクトに感じ、ゆえに思い出も鮮烈で、ささやかな達成感を味わっています。「前例がない」ことをやってみること、そのひとつひとつが、何が起きるのかわからない冒険のようで、細胞がすべて覚醒していくような思いを味わいました。これもひとえに、関わってくださったすべてのみなさまあってのこと。最大限の感謝を捧げます。

行動して結果を出す、いたらなかったところは内省して次回の行動に活かす、アクション&リフレクション、それを着実に繰り返して、次、また新しい気持ちで挑戦します。

 

明治大学リバティアカデミー公開講座「シャネル、ディオール、そしてサンローラン:ブランドの創始者とブランドの現在」には、雨にもかかわらず430名ものお客様にご来場いただきました。満員御礼、ありがとうございました!
6.17.3
きめ細やかにご配慮くださいました事務局スタッフの皆様にも心より感謝します。

創始者に見る、プレミアムではないラグジュアリーな生き方に、なにがしかのヒントを感じ取っていただけたら幸いです。

人文系の学部がなくなろうとしていく時代ですが、どんな状況にも適応できるタフな統合力のある人間を作るために絶対必要な教養のための最後の砦として、ファッション学でささやかに抵抗していきます。笑6.17.6

フレグランス文化財団の地引由美さんに素敵な花束をいただきました。「マグマ」のイメージだそうです! ありがとうございました。6.17.1

 

6日(土)にcoromozaにて行いました「メンズファッションの源流」セミナー。

おかげさまで告知から24時間を待たず満員御礼となり、当日までキャンセル待ちの電話がなりやまないという伝説の講座となりました。

ご参加くださいました方々の意欲が高く、80年代の小劇場を思わせる熱気で盛り上がりました。

高い志をもつ若い方のデビューをお手伝いできたことは、たいへん光栄なことでした。私も「技術者の視点」を教えていただくことで、多くを学ばせていただきました。

ご参加くださいましたみなさま、ホルスセミナー、コロモザ関係者のみなさまに、あらためて心よりお礼申し上げます。

詳しくは、長谷川彰良さんのブログにリポートされています。6.6

参加してくれた友人たちとともに隣のワインバーで軽く打ち上げ(といってもヴィンテージ服の話ばかりしている)のあと、原宿のヴィンテージメンズウエアショップ「OLD HAT」へ。店主の石田さんにおもてなしをうけながら、さらなるヴィンテージウエアのマニアトークで盛り上がりました…。ほとんど鉄道マニアと変わらない世界?!

興味深かったのは、アカデミックガウンのタグ。上下逆さについているのですが、裏返し、フックにひっかけると、ちょうどそれが美しく正しい位置にくる。「裏返して、フックにひっかけ、人に見せる」ためのタグなのですね。奥深きメンズウエアの世界。6.6.5

「サライ」7月号発売です。特集「紳士の持つべき傘」巻頭で、取材を受けて協力させていただいた「傘の文化史」が掲載されています。

傘の歴史年表つきです。6.8.1

続くページには傘の見方と選び方、サライ厳選ブランドの傘の特徴、ユニークなオーダーメイド傘、そして傘の修理店情報にいたるまで、傘に関する最新情報が満載です。

100円で使い捨ての傘が買える時代ではありますが、傘職人の智恵と技術を後世に伝えるべき道具にして工芸品でもあります。

一本のよい傘を買うことで、伝統技術の継承にも貢献できるのですね。

また、使い捨て傘の残骸はもえないゴミとなり、地球環境に負担をかけます。

100円傘と上質な傘、上手に使い分けていけたらいいですね。

機会がありましたら、どうぞご笑覧くださいませ。
(クリックするとamazonにとびます)

昨日は誕生日でしたが、プレゼミ生たちがサプライズでミニ花束とカードを贈呈してくれました!6.8.3感激です。ありがとう!!

毎年毎年、ほんとうに心優しくて行動力のある学生に恵まれます。

6.5.8多くの人は年を重ねることを不快と思うようですが、いえたしかに、体の機能や弾力やらいろんなところがぼろぼろになってきてそれはもうげんなりといやになってくるばかりであるのは事実です。

でも、年を重ねると、いいこともあります。これまで積み重ねてきた過去のもろもろのことが、意外な形でつながって、あのときのあの経験がこんな形で実を結ぶのかという驚きのできごとが、連続花火のように訪れることがあります。

黄色とブルーがさわやかにアレンジされたこの花束は、20年前の教え子が贈ってくれたもの。20年前、東大駒場の非常勤講師として大教室で英語を教えていました。そのとき、私に鮮烈な印象を受けていたという学生が、20年間社会の荒波に鍛えられ、成長して、立派なジェントルマンになって目の前に現れ、大きな花束を抱えて笑顔で立っている。「大人になってから先生に会いたかった」と。なんと映画みたいな。泣笑。

20年経たなければできないことがある。それをばっちり決めてみせてくれた教え子がいるって、なんと幸せなことか。この感覚は、英語でいうeuphoriaに近い。多幸感というか、陶酔感というか。若い時には味わえない、歳を重ねないと味わえない経験や感情もあります。20年後、またその年でなければ経験できないできごとや感情が訪れるかもしれない…と思うと、やはり年を重ねていくのは未知の世界を旅する冒険ですね。今いただいているひとつひとつの仕事に愛とエネルギーを注ぎ込んでいくこと、それがきっとさらなる20年後への「種まき」になっているのでしょう。

などとかっこよさげなことを言っているひまあれば原稿を書きなさいというお叱りを受けました。はい。すみません。

27日(水)は、関西日英協会設立80周年記念昼食講演会にお招きいただき、「ロイヤルスタイル」の講演をしてまいりました。

会場はANAクラウンプラザホテル大阪。ランチを円卓で一緒にいただいてからの講演。同じテーブルには、ロンドン在住○十年という方や、一年に一度必ずロンドンへ行くという方、クラシックカーレースに出ている方、テーラーさんなど、イギリス通な方々ばかり。いったい何をどういう顔で話せばいいのだと冷汗たらーりで食べた心地もしなかったのですが、なんとか無事終えることができました。日英協会

ご参加くださいました関西日英協会のみなさま、スタッフのみなさま、ありがとうございました。5.27

とんぼ帰りの新幹線内でワインを飲みながら「ダウントンアビー」シーズン3に没頭。こういう時間がいちばん幸せかもしれない(^-^;

関西日英協会様のHPにレポートがあります。

気仙沼ニッティング代表の御手洗瑞子さんにゲストとしてご来校いただき、
特別講義をおこなっていただきました。5.25.2
ブータンの首相補佐としての経済支援と、気仙沼で起業しての復興支援。
底流には同じ、真の自立を促すシステムを作ることが本当の意味での支援になる、という揺るぎない哲学が流れています。
最高級のオーダーメイドのセーターを届けることでグローバルなラグジュアリーブランドとしての立ち位置を目指す行動力とリーダーシップ。
ひとりひとりの顧客と心が通う「親戚のような関係」を築き上げる人間力。
日・英の編み図の違いに目をつけ、日本ならではの「ぴたりと体にあうオーダーメイドセーター」を可能にした鋭くて合理的な発想力。
およそ300名の学生とともに、あらためて、深く感銘を受けました。5.25.3

被災地の人びとに対して「なにかせずにはいられない」という心の衝動のままに「着なくなった服を送る」という行為は、ただの自己満足であってきわめて迷惑な行為である、という指摘も痛快。あなたがもう着ないものは、被災地の人だって着たくありません。断捨離に、被災地の方々を巻き込むべからず。

学生生活を有意義に送るためのアドバイスもとことん具体的で、あまりの盲点に笑ってしまうほどでした。さまざまな美しさが立ち現われる万華鏡のようなインスピレーションに満ちた時間を過ごさせていただき、心より感謝します!tamako

北日本新聞16日付。日展の作品の中から、宇津孝志さんの「雪国春を待つ」を鑑賞し、レビューを書きました。スーツケースをかたどった、ユニークな作品で、さまざまな「読み」方を誘う作品です。

400字では到底書ききれなかったのでここで書いてしまいますが(^-^;、実はベケットの「ゴドーを待ちながら」を思い出したのです。「ゴドーはくるかな」「いつくるのかな」と二人の男が話しながらついにゴドーは現れないままお芝居が終わるというベケットの不条理劇。「ゴドー」は「神」でも「成功」でも「春」でもなんにでも置き換えられるのですけれど、私たちは、何かが来ることを期待し、待っている間に人生を終えてしまうことがある……のかもしれない。それが来たらようやく出発できる、と思ってぐたぐたしているうちに永遠にそこにとどまっているとか。それはそれで、不幸せなことではない。

逆に、いったん「ゴドー」を忘れて、待つ時間そのものを充実させるということもいくらでもできそうです。

新聞記事5月16日日展053

 

レジィーナ・ロマンティコ南青山店2周年おめでとうございます。

記念トークショーにゲストとして招かれ、オーナー&デザイナーの角田元美さんとともに、品格のあるファッション、女性の人生と運の引き寄せ方、をテーマに話してまいりました。5.9.3

具体例として引き合いにだしたのは、イギリスのロイヤルレディーとアメリカのファーストレディー。ビジュアル資料を見ていただきながら、品格が、その人固有の立場と、それを自覚する行動と考え方から生まれる個性のひとつでもあることを話しました。自分の立場をよく考えることなしに表層だけまねているかぎり、品格はついてこないのだと思う。

運の引き寄せ方について、私が知る中でも最強運の持ちぬしの一人、元美さんの話が興味深かった。素直に感じ、行動する(とにかく来た電車に乗る)、そして責任をすべて自分で引き受け、最後の最後は、「ゆだねる」。その結果、引き寄せられることが「起きたこと」であり、それはすべて起きるべくして起きた「良いこと」と考え、楽しむ、と。私は元美さんほど強運でもなく、「成功」しているわけでも全くないのですが、考え方は似ているかもしれません。電車にひょいと乗っちゃったら、とりあえずその選択を最高にすべく努力をするのみ。

お客様の一人の指摘で、元美さんは南青山のお店から表参道の駅まで、ビニール袋をもってゴミ拾いをしているということを知ったのだけれど、実はそういう隠れた地味な行動、陰徳にこそ強運の本当の秘密が潜んでいるのですよね。本人は何気なく、習慣として意識しないでやっていることが、実はほかの人にはできないことだったりする。

日頃無意識にやっている行動が実はすべての結果の原因になっている。意識できることよりもむしろ、無意識にとっている瞬間瞬間の行動や思考習慣のほうが運命を決めているのでしょう。因果はめぐる、必ずいつかどこかで帳尻があう。そのように思って、人が見ていないところでこそ謹み深くあらねばですね。

私自身も多くを考えさせられた楽しい時間となりました。

 

 

土曜日の午後という貴重な時間にご来場くださったお客様、日頃、立ち寄っただけでもあたたかくもてなしてくださるレジィーナのスタッフのみなさま、そして愛情深くエネルギーあふれる素敵な元美さん、ありがとうございました。5.9.1

元美さんはスリットが両足に大胆に入った新作ドレスを着用。私がはいているのは レジィーナ新作のシースルーパンツです。写真ではわかりづらいのですが(それがよいのですが(^-^;)

 

お祝いのお花を贈ったら(青葉台のチャコさん、いつも素晴らしいアレンジをありがとうございます)、

5.9.9さらに素敵な花束をいただいてしまいました(^-^;5.9.4

ますますのご発展を応援し、祈っています。

8日(金)、京都より、風呂敷の宮井株式会社の久保村正高さんと大工原智子さんに中野キャンパスまでご来校いただき、少人数の「国際実践科目」という授業内で、風呂敷講座をおこないました。5.8.9

風呂敷の歴史、柄の由来、包むという文化について、そしていま風呂敷を使う意義に関するレクチャーの後、

5.8.3

慶弔の際の包み方、まむすびの正しい方法、そしてちょっとしたバッグの即席作成法やペットボトル包みなどの実践講座。

意外とふれることすら少なかった風呂敷の奥深さ、楽しさを知って、学生もほんとうに喜んでいました。5.8.11

「どろぼうの風呂敷」こと唐草模様の風呂敷の実際の意味を知って、驚きの声。私は「サライ」取材の折にお話を聞いていたはずなのですが、何度聞いても楽しい話。5.8.2

繊細で、実はとても合理的なテクニックの数々。マジック感覚で覚え、次世代に伝えていけたらいいですね。5.9.10

久保村さま、大工原さま、すばらしいレクチャーをありがとうございました。きめこまかく授業補助をしてくださった資料室の辻さん、福島さんにも、心より感謝申し上げます!

5.8.6

4.30.1

The Gentlemen Makers Summer に、「ジャパニーズ・ダンディ」インタビューが掲載されています。伊勢丹メンズ館で入手できます。お近くにお立ち寄りの際にはぜひどうぞ。gentleman 2

明治大学リバティーアカデミー 綿谷画伯のイラスト講座は、感動の大団円を迎え終了しました。4.25.2

事情あって詳細は書けないのですが、受講生の一人が「あまりにもかっこよすぎて、描きながら卒倒しそうでした」とコメントしたほどのスペシャルゲストに来ていただき、モデルとして3ポーズさらりと決めていただいたうえでのクロッキー、そして笑いあふれる合評会。 その場に居合わせたすべての人のこの上なく幸福そうな笑顔を見て、この講座を企画して本当によかったと、心から思いました。おそらくもうこれほどの幸せなことは二度と起こらない。奇跡の一期一会でした。4.25.6 その後、ゲストの方とともに四谷荒木町の「鮨 わたなべ」さんで会食。メンズファッション談義をしながら、シャンパンに合わせていただくお鮨は、楽しすぎでした……感涙。4.25.8 最後の一杯は久々に荒木町のバー「エル・ラギート」で。ここは「ルパラン」本多マスターのお弟子さんのひとり、本田くんのお店です。

3週にわたり、豊かなサービス精神を発揮して受講生を楽しませ、驚かせ、感動させ、描く楽しさ・共に学ぶ喜びに目覚めさせるという偉業(!)をなしとげてくれた綿谷画伯に、深く感謝します。講座を盛り上げるためにご尽力くださった事務局の河合さんと清水さん、陰に陽にヘルプしてくれたプレゼミOGのキャサリンとエイミーにも、感謝です。そしてこのような初めての試みに参加してくださった約20名の受講生の方にも、心からの敬意と感謝を捧げます。共有できた至福の時間は、一生の宝物となりました。

仕事の打合せで、銀座アルマーニビルのラウンジ。アルマーニのアフタヌーンティー。特製のゴールド×黒の容器というかプレート(アルマーニのロゴ入り)は、10個しか作ってないのだそうです。それで予約のみ。見た目も豪華ですが、お味もすばらしい。

地味なはずの仕事の打ち合わせの内容は、当初予想もしなかったクリエイティブな方向へ。これはあきらかに場の影響だと思う……。

仕事だけではない。あらゆる種類の交渉や議論には、場所、および何を食べるかが意外と重要な要素になってくる。それをあらためて実感させていただいた。アルマーニ、やはり偉大です。場を選んでくれたKさんのパワフルな交渉力にも、いつもながら感動。

明治大学リバティーアカデミー。綿谷画伯のおしゃれ似顔絵講座の第2回目も開講されました。4.18.11

参加者も互いに少し打ち解け、なごやかなムード。この日のテーマは「バーカウンターで気になった人にコースターにさらっと似顔絵を描いてプレゼントをする」。というわけで、綿谷講師もジョン・トラボルタのスタイルで。4.18.5ノンアルコールのスパーリングワインも綿谷画伯から全員にサービスされました。4.18.17

プレゼミOGのキャサリンとエイミーもヘルプにかけつけてモデルをつとめてくれました。ありがとう!

和気あいあいとしたムードの中、品評会をしながら、同じモデルを描いてもそれぞれのタッチがかくも大きくちがうものかと驚きました。

それぞれがユニークで素敵なイラストだったのですが、なかでもとりわけ印象に残った作品をご紹介します。4.18.14左上がキャサリン、右上エイミー、下が私だそうです。少女漫画タッチがたまらなく楽しいイラストで、今回いちばん称賛された作品です。いくらなんでも美化しすぎだろうという声も多々ありましたが(笑)、私もこのフィクショナルなタッチがなんとも気に入ってしまい、記念にコースターをいただきました。4.18.8こちらもかわいい! 4.18.9すべての線をあえて描かないこのタッチもおしゃれ。
4.18.7こういう乙女な雰囲気の絵にも、思わず笑顔になれますよね。4.18.10そして力強い線だけで私を描いてくださったこんなイラストもかっこいい!

「(画伯が学んだ学校)セツ・モードセミナーにはさまざまなレベルのイラストレーターの卵がいたが、結局、最後まで辞めずに残ったのは、辛口の批評も受け入れていった素直な人ばかりだった」という話が心に残りました。

今回も盛り上がった似顔絵講座。最後となる来週は、いよいよビッグゲストがモデルとして登場します!

 

 

 

次号「リシェス」の対談の仕事、赤坂ニューオータニ内のトゥールダルジャンにて。

tour le dargent

非日常的なラグジュリー空間の中で濃厚に語り尽くした2時間でした。どのような誌面になるのか、かなりドキドキします。詳細は6月末発売の同誌にて…。

4.15.1

テーマに関する、今日の格言。
A gentleman is one who never hurts anyone’s feelings unintentionally. by Oscar Wilde
(紳士は、他人の感情を決して無自覚に傷つけることはない)

4.15

ニューオータニ前の八重桜も満開。

 

 

明治大学リバティアカデミー春期講座「綿谷画伯のおしゃれ似顔絵教室」の第一回めが開講しました。 募集人数を上回る22名の受講生がご参加くださいました。初日はクロッキーの実践。互いにポーズをとりながら、写生していく。へんに影をつけたりせず、線で立体感を出すよう、ご指導いただきました。4.11.4椅子の上にのぼり、基本姿勢をデモンストレーションする綿谷画伯。 私はコーディネイターとして参加させていただきましたが、急遽、クロッキーのモデルにも(‘ω’) みなさん熱心に鉛筆を走らせている様子は、いつものリバティーアカデミーの雰囲気とはまた違って、美術学校のようでした。ひたすら描くことに没頭していた中学校の美術の時間というのを思い出して、なつかしい気分になったり。 4.11.6 画伯制作のオリジナルテキストが凝っていて、笑わせていただきました。なにか特殊なキャラとして描かれてますが、まあ、あくまで虚構のキャラなので。笑 4.11.3最後に作品を見せ合ったのですが、みなさんそれぞれにお上手でした。中央は、私をモデルに描いてくださった方の絵。顔が少女漫画のように美化されていて、参加者のあたたかい笑いをとり、この日の「画伯賞」を受賞。 第二回はまた違った趣向で進めるとのこと。楽しみです。

北日本新聞別冊「まんまる」5月号発行になりました。連載「ファッション歳時記」第44回 『「人を外見で判断してはいけない」という葛藤が渦巻いたミスコン』。最近、対談などでも話しているテーマではありますが、きちんと活字で書いてみました。

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声楽家で、ソーシャライトのせいあ・リーさんに取材しました。セルリアンタワー東急にて。

美しくてお話し上手、素敵な方でした!4.7せいあさん、ありがとうございました。

詳しくは、次号の「リシェス」連載、「ソーシャルカレンダー」にて。

31日は大学の第6期プレゼミ、無事終了おめでとうの会でした。

男子学生が共同で一輪のゴージャスな薔薇を贈ってくれました。サプライズ!3.31.1

宴も終わりかけた頃、店内が暗くなった……と思ったらろうそくつきケーキのサプライズ!3.31.3

濃厚なメンバーで楽しい刺激を与え合った充実した一年でした。みなさんありがとう!3.31.2

 

 

遊戯三昧、後編も公開されました。

ブロマンス、ハーフ、アジェンダー。最近、気になっていることをテーマにしてみました。

現代ビジネスでの島地勝彦さんの連載対談、「遊戯三昧」のゲストにお招きいただきました。

前編が本日、公開されました。shimaji taidan 1スポンサーがJTさんということなので、煙にまつわるエピソードを話しています。

気仙沼ニッティング代表、御手洗瑞子さんとのトークセッション、伊勢丹メンズ館チャーリー・ヴァイスのサロンにて。

御手洗さんがなぜ気仙沼ニッティングを立ち上げるに至ったのか? ブータンの首相補佐をしていたころの経験と、その根本的な発想が地続きであることがわかる。

国家の支援とは子育てのようなもの。ほんとうに自分の力で稼ぐことができるようになる支援をするということ。ただモノやカネをあげても自尊心はかえって傷つけられる。自分の力で働き、自立できてこそはじめて人間として、国家としての誇りが感じられるという考え方に感銘を受けました。

同じように、彼女は震災後の気仙沼を支援しました。気仙沼の女性たちが、自分の力で最高レベルのプロフェッショナルな仕事をし、税金を納めることで、誇りと自信を取り戻すことができるように、と。

気仙沼ニッティングは、100年後も存続する「老舗」を目指す。選択において、どちらが100年後も生き残るために有効か?という基準で選ぶ。だから御手洗さんの選択にはぶれがない。3.28.5

賢くて、タフで優しく、行動力とリーダーシップも兼ね備える。目の前の現実と楽しげに向かいながら長期的ビジョンに則って合理的な行動を着々とおこなっているのにまだ20代(あと数週間、だそうですが。笑)! 御手洗瑞子は日本の宝だ、とあらためて感じ入ったサロンでした。3.28.1

シャンパーニュはじめ、御手洗さんが気仙沼からもってきてくれたお酒や美味も供され、満員御礼の21名のお客様とともに(定員越えで参加できなかったお客様、ほんとうにごめんなさい)、感慨深い2時間を堪能しました。ご来場のみなさま、チャーリーズエンジェルのみなさま、ありがとうございました。3.28.8

メンズ館8階では、気仙沼から編み手さんがやってきてパフォーマンスをしています。春なのにどんどんセーターの注文が入っています。ストーリーのある手編みのニットに、誰もが魅了されるのです。すでにレジェンドとなっており、後世に語り継がれる別格のブランドとなりそうです。

3.28.6

均一の品質を保つために、編み手は「禅」の精神で平常心を保ち続けなくてはならないそうです。感情の揺れが反映されてしまうので。編み手ジュンコさんも、お客様の視線に動じることなく編んでいらっしゃいました。

・セーターの柄の神話について面白いと思ったこと。モノの本によれば、フィッシャーマンセーターの柄にはすべて「意味」があり、「地形」が編み込まれている。ケーブルは漁師の綱で、ダイヤモンド柄はアラン島の平地であり豊漁を祈るシンボル。ジグザグはアップアンドダウンを繰り返す結婚生活の象徴…というような。でも、瑞子さんがアラン島で見学したときには、編み手どうしが「私はこんなのも編める!」「私のほうがすごい!」と、テクニックの競い合いをしているような空気を感じたそうです。ひょっとしたら、編み手が集まっておしゃべりしながらいろいろ編んでいるうちに、先に柄のバリエーションが生まれ、それらしき意味は後からこじつけられたのかもしれませんね。意外と「起源」が生まれる現場ってそんなものなのかもしれません。

フィッシャーマンセーターにまつわる神話に、「水死体になって帰ってきても、セーターの柄を見ればどこの家の人なのかわかる」、つまりセーターの柄が家紋になっている、というものがあります。その話も実はある戯曲にまつわるフィクションであることが知られていますが、瑞子さんとの話のなかで、案外、間違いでもないのかもしれない、という一応の結論に達しました。つまり、セーターを見れば、「こんな編み方をするのはあの人に違いない!」と編み手を同定できる、それがすなわち着る人を同定できるということにつながったのでは?と。

・編み図の日英比較。日本はぱっと目で見てわかる「図」で編み図を表現する。着物の柄についても同じ。だからパーセンテージで拡大縮小も正確にできる。でもイギリスは文字で表現する。「表、2つ進んで一つ交差」のような。日本はやはり視覚に強い文化であること、このような設計図の違いからも見て取れる。

・最後にとっても私的な小ネタ。私の父は商船三井の船で働く船乗りでした(その後、「陸に上がり」小さな会社を始めました)。その話を、気仙沼の船乗りの話が出た時にちらっとお話ししたのですが、なんと瑞子さんのおじいさまも商船三井で、小さいときに船の模型をプレゼントしてもらったとのこと。なにか不思議なご縁を感じたお話でした。

国際日本学部第4期の卒業パーティー。プレゼミOBOGたちと記念写真。3.24.1それぞれ超個性的ですばらしく優秀な学生たちです。東大大学院に進学するベトナムからの留学生Lさん。商社マンになるHくん。初志貫徹でファッションメディアに就職したSさん、某百貨店に就職して研修でまたまた私の講義を受けることになるKくん、大手企業の総合職に就くYさん。そして「僧侶」として出家を果たしながら企業に就職もするAさん。前方にひとり「?!」な彼がいますが、パフォーマンスで「黒一点」のモーニング娘。を披露した直後なのでこの衣装です。ひょうきんものですが、超メジャーテレビ局に就職します。

I am very very proud of you all.  ご卒業ほんとうにおめでとう!

日本経済新聞広告特集18日(水)付け 阪急メンズ The Dandy Style 巻頭エッセイを書きました。

 

 

伊勢丹メンズが発行する冊子「Then Gentlemen Makers」。次号の「Japanese Dandy」紹介企画で談話。チャーリー・ヴァイスのサロンにて。3.17.7 後ろ左からJDディレクターの河合正人さん、中野、ニューヨークから飛んできたケン青木さん、前列にお座りなのが、JD「カバーボーイ」になった穂積和夫先生。

84歳のマエストロこと穂積先生はあいかわらず飄々として洒脱です。「スーツを着て、おしゃれして背筋を伸ばして、街を睥睨(しながら歩くのがいいね(笑)」とか。説教くさいところがかけらもないのに(ないからこそ)、多くの男性に、お手本にしたいと思わせる。

 

ダンディ企画なので空気に溶け込むべくテイラードスタイルにしてみました。今年はメンズもレディースもテイパードパンツが主流。足首に向かって細くなっていくデザインのことです。ほんとうはストレートあるいはベルボトム系のほうが全身のバランスはエレガントに見えると思うのですが、不思議なもので、時代のトレンドではないと、とたんにそれが古臭く見えてくるんですよね。空気感がズレるというか…。侮りがたしトレンド。

六本木のシガーバー「ル・コノスール」にて、島地勝彦さんと対談のお仕事でした。

3.17.4

2時間ほど室内にいたら、すっかり薫製になった気分でした…。

ウェブマガジン「現代ビジネス」(講談社)に掲載される予定です。

3.17.1

「2014AW最後の授業」が続々終了。一抹のさびしさと安心感と達成感。プレゼミも終了。今年度も超個性派ぞろいで、想定外のできごとが多々ありましたが、終わりよければすべてよし。いちばん鍛えられたのは私だったかもしれません。まさか制服を着ることになろうとは(^^;)

みんなほんとうにありがとう。これからも、インプット&アウトプットの循環を止めず、よいところをのびのびと伸ばしてオリジナルな表現力を磨き続けてください。

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写真はゼミ生ハルカさん作成。

20日(土)のシンポジウムを終えて最終便で富山へ、21日(日)は「まんまる」創刊10周年記念おとなのティーパーティーでした。第一ホテルにて。100名募集のところ180名もの応募があり、結局、応募者全員が入ることのできる大きな会場を用意しての開催となりました。

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(翌月曜日の北日本新聞朝刊です)

トークショーのあとのティーパーティーでは、「おひとりさま」でご来場くださっている方々のテーブルに座らせていただき、一緒に富山産のお菓子やお茶、コーヒーを楽しみました。「おひとりさま」でいらっしゃる方は心の自立度が高いのか、みなさんオープンマインドでお話も面白く、楽しく盛り上がりました。

北日本新聞社としてもはじめての試みで、まったく予想がつかなかったそうなのですが、結果はかくも大盛況の上、お客様にも満足していただけた大成功のイベントとなりました。

当日の詳しい様子は、「まんまる」2月発売号に掲載される予定です。

ご参加くださいましたみなさま、北日本新聞、ハミングバード、第一ホテルのスタッフのみなさま、ありがとうございました!

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MCの垣田さん(左)、和菓子のパフォーマンスを披露してくださった引網さん(右)、後列はハミングバード(株)と北日本新聞のスタッフのみなさま。

余韻をひきずったまま、最終便で羽田へ。落雷を受けた飛行機の調整待ちで空港で長時間待機、ずいぶん遅い到着となりました…。ともあれ、これで今年のパブリックなトークイベントは終わりです。ほっ。今年は話す仕事が驚くほど激増しました。まだまだ反省点のほうが多いものの、ひとつひとつがくっきりと鮮やかな思い出として記憶に刻まれています。

2015ミスユニヴァースジャパン富山大会基調講演に登壇させていただきました。

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一次選考通過者を含む、なんと定員超えの110名の方々にご来場いただき、熱気冷めやらず。自分が知らない世界の美を理解することは世界平和につながると同時に、美は力でもあるということ、またそれを最高に発揮するためのマインドのもちかたにいたるまで、お伝えできることすべてを心を込めて伝えさせていただきました。

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真剣にメモをとる最前列の美女たちは、出場者。足元はみなユニバース規定の13センチヒール!

第二部、モデルの池端忍さんとのトークも楽しかったです。

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靴からストッキング、スカート…とアイテム順に上へ上がっていき、各パーツをめぐる海外と日本の見方の違い、現在のトレンド、バランスよく見せるためのコツなどをクロストークの形でご紹介しました。

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出場者のみなさまとともに記念写真。誰も何も指示しないのに、カメラを向けられると一瞬で全員がこのポーズをとるという楽しさ。笑。

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ご来場いただきましたみなさま、美しいお花やプレゼントをくださいました方々、スタッフのみなさま、すばらしい時間を共有できてほんとうに幸せでした。ありがとうございました。

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翌朝23日の北日本新聞でも、取り上げていただきました!

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候補者の皆様。3日の本選でお会いしましょう!

チャーリー・ヴァイスに誘っていただき、J Waveで収録でした。

番組は"Chalie’s Party"   
写真家のハービー山口さんとパーティートーク。予定にない話で盛り上がり、楽しかったー!
30日、22:00-22:54放送です。だいぶカットされて、ごく一部のみの放送になるとは思いますが(^-^;

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日仏フレグランス文化財団×ディオールのイベント「"クチュリエパフューマ―" 香水とファッションの美しい歴史」。

その第二部「装いのシーンと香水」において、財団理事の地引由美さんとともに、トークイベントの講師をつとめさせていただきました。

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乾杯の音頭は地引さん考案で、名香ジャドールに敬意を表し、"J ‘ adore , Dior!"  上は、ボトルを模したゴールドのジャドール・ドレス&歴代ジャドールのボトル。

銀座エスプリディオールの会場3階から地下一階までの4フロアを、解説付きツアーのように回るのです。それぞれのドレスとその背景を私がレクチャーし、地引さんがそのシーンに合わせた香水を語ります。Dior_2

世界中の女性を「花」にしたかった、花が大好きだったムッシュウ・ディオール。

参加者は、ムエット(直前にパンフレット一枚一枚に袋入りで貼り付けられているというすばらしさ!)で香りを楽しみながら、ファッションと香水を五感をフル動員して学ぶという、かつてない試みでした。

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女性はフルレングスのドレスの方もちらほら。そして男性はタキシードを中心に華やかな盛装。ドレスの女性がタキシード姿の男性にエスコートされて階段を下りてくるという世にも美しいシーンが展開され、あまりの艶やかさに胸が一杯になりました(いや、マジで。笑)。

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すてきなエスコートぶりでロングドレスの女性たちを感動させたタキシード騎士団。左から日野火雅利さん、川部純さん、渡邊敦也さん、大橋雅廣さん、鈴木晴生さん、中野、河合正人さん、大西慎哉さん、大橋秀平くん。中央和服は頼富雄介さん。感謝!

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ロングドレスのフレグランスレディたちの香り高さときたらもう……♡

ファッションと香水のマリアージュを学ぶための、この上なく理想的な時空が実現したのです。なんという幸運なことでしょうか。

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ちなみに私はラフ・シモンズによるディオールのクルーズコレクションから、ジレとシガレットパンツで装っていきました。講師として立つオフィシャルな場でパンツをはいたのは初めてのことです(笑)。靴が中世の「ミ・パルティ」風シルバーと黒のツートーン。お客様の女性がドレスでいらっしゃるので、地引さんと私はパンツで臨むことにした次第。

ご参加くださいました方々の満足そうな笑顔がなによりも嬉しかった、輝く一夜でした。みなさまとかけがえのない貴重なひと時を共有できたことに、心から感謝します。

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お声かけくださいました地引さま、そしてきめ細やかなサポートで会のスムーズな進行を全面的に支えてくださいましたディオールのスタッフのみなさま。ほんとうにありがとうございました。

読売新聞 水曜夕刊連載「スタイル アイコン」。本日はイギリスのバッグデザイナー、アニヤ・ハインドマーチについて書きました。

機会がありましたらご笑覧ください。

アニヤとの昼食会でおみやげにいただいたミニブーケに添えられていた名言

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"Be yourself. Everyone else is alreday taken."

はオスカー・ワイルドのことばで、ワイルドのことは誰でも知っているだろうと思いこんでいましたが、「オスカー・ワイルドってだれ!?という読者も多い」ということで説明を加える必要が出てきたりしました。自分が「常識」と思い込んでいることも世間ではそうでもない。どんな局面にも言えること、と心しておかねばですね。

Numero Tokyo エディトリアルディレクター、ドラマ「ファーストクラス」監修など多彩にご活躍中の軍地彩弓さんをゲスト講師としてお招きし、ファッションとメディアの関係について、1980年代から現在までの流れとこれからの展望をレクチャーしていただきました。

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雑誌全盛期の80年代には誌面に載った翌日に問い合わせが殺到し、店に行列ができ、モノが売り切れた…。

現在は完全に「オワコン」状態。SNSを見れば、素人さんが、「リアルな」コーディネイトをふんだんに紹介してくれるし、似たようなものを入手すればそれでよい。雑誌の需要がほとんどなくなっている。

それでも、雑誌でなければ実現できないアートなレベルなファッション、社会に対してメッセージを発する力をもつファッションがある。それを追求し、意味づけて紹介しつづけていくのが雑誌の使命であり、雑誌にしかできないことでもある。……そんなお話を経験談やデータに基づいてご講義いただきました。

ウェブ(アーカイブと検索機能)、雑誌(プロにしかできない高いレベルの内容)、SNS(即時性と拡散力)。それぞれの特性を理解して、連動させていく力が、これからのファッションメディアにとってますます必要となること、豊富な具体例を通してよくわかりました。

軍地さんのアシスタントとして来てくださった林さんは、国際日本学部一期生でもあります。ずっと私の授業もとっていたそうです(講義の場合は一クラス200人を超えるので全員を覚えていられるはずもなくm(__)m)。好きな道を貫く卒業生の、楽しげに働く姿を見るのは嬉しいものですね。

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軍地さん(右)、林さん(左)、ありがとうございました!

銀座のEsprit Diorにて、ヴォーグナイト。Vogue 編集長の渡辺三津子さん、スタイリストの広田聡さんとともに、トークショーに登壇させていただきました。

トークショーの前には、フランスから来日したキュレーターのフローレンス・ミュレさんから直々に見どころを解説いただくという贅沢な経験までさせていただき、ディオールの世界のレイン・オブ・ビューティーをたっぷり浴びてなんとも幸せな気分に包まれました。レイン・オブ・ビューティーというのは、フローレンスがジャドールのキャンペーンで女優が着たドレスを「レイン・オブ・ゴールド」と表現したことを受けて。印象に残った表現でした。

美しく装ったカップル25組の方々には、にこにこと笑顔で楽しそうに聞いていただいて、こちらもハッピーにさせていただきました。なんと3000人ほどの応募、ヴォーグのイベントとしては最多の応募があったとのことで、ほんとにラッキーなお客様だったのですね。

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左から広田聡さん、フローレンス・ミュレさん、中野、渡辺三津子編集長です。
ディオールが紡ぎだす至高の美に包まれたひとときをご一緒させていただいたみなさま、ありがとうございました。

雨の中、ご来場くださったみなさま、ほんとうにありがとうございました!

「前例」を作っちゃったアフターパーティーにも30人近くがご参加くださいまして、楽しく盛り上がりました。

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先にお帰りになってご一緒に写っていない方々、ごめんなさい。

また来シーズンお会いしましょう!

秋の読書シーズン。島地勝彦さん一押しの本として、「乗り移り人生相談」において『シャネル、革命の秘密』が紹介されています。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20141014/419997/

ブランドのタブーにも切り込んでくださいました。シャネル社が広告を出す媒体は、(ブランドに遠慮して)本を紹介できなかったといういわくつきの本です。

でも、ダークサイドや弱さを知って、いっそうその人を深く理解し、愛するようになる、ということは多くの人が経験していること。人の深さを信じるからこそ、ブランドと一時的に気まずくなるかもしれないことを覚悟の上で監訳を引き受けました。

ペンの美しい力に泣けます。

オチの格言だけはいかにも週プレなノリですが(^-^;

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ちょうどタイミングよく、北日本新聞文化部からこの本についての取材を受けました。そういう波というのがあるものですね。

名古屋のファッション専門学校の先生方の研修で、講演でした。「ウィンクあいち」にて。

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「スーツが秘める物語」と題して、スーツの歴史と各パーツの由来やきまりごとの変遷などを120分。さすが先生方だけあって、反応もよく、こちらも楽しくお話させていただきました。ありがとうございました。

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今年1月にモデリスト協会で話した内容が好評で、同じ話を名古屋で、とお声かけいただき、この日のご縁につながった次第。半年たてばスーツ事情も新しくなっているのでヴァージョンアップしていきましたが、ひとつひとつの仕事に没頭することではじめて「次」のご縁に導かれていくものなのですね。「次の機会」を与えていただく、というのが仕事に対するいちばんの報酬というか喜びだなあ…としみじみ感謝した機会でもありました。プライベートでは「次の機会」がないということは多々ありますけどね(^-^;

中国の『端麗服飾美容』(日本のRayとの提携)、数か月に一度、掲載誌がまとめて送られてまいります。

最新号は9月号。

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連載コラム、今月のお題は「ファッション・イノヴェーション」でした。どんなニュアンスに訳されているのか、ついぞわかりませんが。スタッフのみなさま、いつもありがとう。

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『イヴ・サンローラン』初日は満員御礼で、立ち見の回も出たそうです。鑑賞後に多くの方々からメッセージなどで感想聞かせていただきました。あらためて感動をシェアできたり、新しい発見があったりと、私にとっても嬉しい日でした。

コミュニティ・カレッジのサンローラン講座にご参加くださいました寺部真理さまからも、とても知的な刺激に満ちた感想をお送りいただきました。なるほど!と思わされることも多かったので、真理さまのご了承を得て、以下、抜粋して紹介させていただきます。

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個人的な思い出:

私がサンローランのファッションについて知ったのは、1970年代後半でした。
映画評論家の今野雄二さんのコラムを通してであった、と記憶しています。
今野さんもゲイ的な感性の持ち主で、ラガーフェルド、マノーロ・ブラニクなどに、かなり早い時期から注目しておられました。4年前に亡くなられた時は「シングル・マン」のような最期を遂げられたのが印象的です。
余談ながら、トミー・ナッターの「21世紀にはネクタイはなくなる」という予言を40年前に引用していたのも今野さんでした。
まさかクールビズの時代を予言したわけではないでしょうが・・
ちなみに私は学生時代にリヴゴーシュを愛用し、オピウムについては海外旅行に行く親戚に頼んで、発売当初さっそく買ってきてもらいました。当時、水戸黄門の印籠のようなデザインに驚いたものです。(笑)

ミューズと映画ファッション:

「昼顔」のドヌーヴは、ベージュのスーツやトレンチコートが印象的でした。
人妻・不倫・トレンチコートの三点セット?を踏襲したのはブライアン・デパルマ監督の「殺しのドレス」でしょうか。
この作品はヒッチコックの「サイコ」よりも、むしろブニュエルの「昼顔」へのオマージュだ、とデパルマ監督が言っていたそうです。
こんなところにもYSLの影響があったのですね。

グローバルビジネス:

デザイナー個人としてのブランドと、グローバルビジネスとしてのファッションブラ
ンド、シャネルとサンローランの会社としてのその後・・・
この対比は、国際ビジネスを専攻した私にとって、とても興味深く、かつその矛盾について深く考えさせられるテーマです。
ファッション・ブランドのグローバル戦略については、ビジネス関係の学会でもテーマとして取り上げる先生方がおられるようです。しかし、アーチストの個性が深く絡むファッション産業においては、もっと多角的な分析が必要ではないか、と私は考えています。

デザイナーの感性とマネジメント:

「社会的意味はなく、ただただ美しくあることを唯一の基準として選んだことが、結果的に時代を変えるきっかけになる」、というデザイナーの感性のすごさ。
これがクリエイティビティの真の原動力ですね!
アーチストとしてのデザイナー、ビジネスとしてのマネジメント、イブとピエールの関係も興味深いです。
アーチストには、プライベートも知り尽くして存在をまるごと受け止められる有能な、愛あふれるマネージャー兼パートナーが必要ということで・・・

リシェス・オブリージュ:

最後に・・・もしもシャネルやサンローランが現代に生きていたならば、エコロジー、社会貢献、リシェス・オブリージュといった潮流を、独特の感性でどのようにとらえ、どういう形で表現し、何を起こしていたか・・・?想像するとたいへん興味深いです。
それを考えることは、ファッションを志す若い方々にとっても刺激的なことではないか、と思いました。

本当に楽しく、かついろいろ考えさせられるところの多い講座でした。

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こうして整理してコメントをいただくことで、私が無意識に話したことがどのように受けとめられたのかを確認できて、さらに視野が広がり、私にとっても大きな学びになります。他の受講者の方々にとっても、体験がより深く刻まれる貴重なご意見なのではないかと思います。真理さま、ありがとうございました。他の受講者の感想からも多々学ばせていただきました。受講者のレベルの高さにあらためて身が引き締まる思い。

それにしても、デパルマ、ブニュエルにつながるトレンチコートをめぐる三点セットって、キャッチーで、いい視点です!

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ご参加くださった内田栄治さんもブログ記事でご紹介くださいました。5日のコメント欄からもリンクできますが、あらためて、こちらです。ありがとうございました。

サンローランのドキュメンタリーは何種類かありますが、たとえば、ユーチューブで見られるのは、こちら。全部観ると長くなりますが。

池袋コミュニティカレッジでの「イヴ・サンローラン」講座には、50名ほどのお客様にご来場いただき、ご一緒に楽しい時間を過ごさていただきました。ありがとうございました。

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至らぬところも多かったかと思いますが、好意的に受けとめていただき、多くのお客様がSNSなどで感想をアップしてくださいました。心より感謝申し上げます。

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この写真は内田栄治さんが撮影してくださいました。感謝。


美しいお花まで頂戴いたしました。サプライズで感激、嬉しかったです!マリさん、ありがとうございました。

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手前味噌っぽくてたいへん恐縮ながら、フェイスブックにアップしてくださった、ファッションを志す若い男性、頼富雄介さんの感想を紹介させてください。感性、表現力もとても素敵だと思ったので。

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まだまだファッションの世界を勉強中の僕にとっても聞き覚えのあるデザイナーの話もたくさん登場し、ファッション業界の歴史や人物の繋がりなどについて、わかりやすく面白いお話をたくさん聞かせていただきました。

そして何よりも、早くこの映画を見たくなりました☆

質疑応答にて「男性デザイナーと女性デザイナーの特徴の違い」について質問させていただいたのですが、お応えいただいた考えもとても興味深く勉強になりました!

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一流の人の情熱
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そして知識や歴史を楽しく学ぶことができたことはもちろん、僕がこの度先生から強く感じたのは、

「とにかくファッションの世界の歴史や人物が好き!」

というオーラというか雰囲気を持っていらっしゃること。

歴史や人物について様々な話をされている先生は、やはりその会場の誰よりも興奮されているように感じ、ご自身のお仕事に対する情熱というものが伝わってきました!

やっぱり、一流の方はご自身の仕事に対して誰よりもアツイ情熱を持っている。

だからこそ、こちらがその世界に引き込まれるんだなと痛感しました。

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『社会を変えるなんて大層なことを思ったことはない。ただ純粋に黒人の美しさに惚れ、自分の作った服を着せてみたいと思い採用しただけである』
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イヴ・サンローランが、有色人種のモデルを採用し、当時の社会に大きな影響を及ぼした際に本人が言った言葉だそうです。

純粋に自分が楽しめること、情熱を持つものに真摯に向き合うこと。

それを積み重ねた結果、周りに影響を与えるようにもなる。

本当に大きな学びを得ました。

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こんなふうに受けとめてもらえると、背筋が伸びます。反省点をしっかり踏まえて、いっそうの研鑽を積みます。あらためて、ありがとうございました。

みなさま、またどこかでお会いしましょう。

紀伊國屋書店富山店でのイベントにご来場くださいましたみなさま、スタッフのみなさま、ありがとうございました。

本をお買い上げいただきましたうえ、たくさんのお花やバスグッズやお菓子などをいただき、感激です。

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店頭イベントのため、通りがかりのお客様やノイズも込み、プロジェクターが使えず、という数々の試練?がありましたが、こういうことも経験を積まなくてはですね。一人もいらっしゃらなかったらどないしよ…と対策を考えていったのですが、用意した椅子は足りなくなったようでしたm(__)m 情報をシェアしてくださった富山フレンズに心より感謝します。男性のお客様が多かったのがこれまでのシャネル関連のトークショーとの違い。でもやはりシャネルは「起業家」にして「ワークライフ・インテグレーション」のお手本にして、「8カ国にわたる人的ネットワーク」を築き上げたビジネスウーマン。これからの時代を突破したい男性こそシャネルから見習うべきところ多なのではと思います。

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会場の様子は、ミラー香保里さんが撮影してくださいました。ありがとうございました。こちらはミラー家のお嬢様。リトル・ブラック・ドレスにボレロがよく似合い、お人形みたい。かわゆすぎる…♡

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またみなさまにお目にかかれる機会に恵まれるよう、がんばります…。


「潮」9月号、「ずいひつ 波音」欄にエッセイを書いております。

「クールビズとハーフパンツの復活」。

機会がありましたら、ご笑覧くださいませ。

明治大学リバティアカデミー秋の講座情報が公開されました。

今秋は、「ロイヤルスタイル」をテーマに、
イギリス王室メンバーのファッションと生き方を通して
イギリスの文化と歴史を学ぶ…というレクチャーをおこないます。
10月15日と22日の全2回講座ですが、
タイミングが合えばぜひお越しくださいね。
中野区のご後援もいただきました! 感謝です。

詳細はこちらから。受け付け開始になりましたら、あらためてご案内させてください。

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そして大阪リーガロイヤルホテル「エコール・ド・ロイヤル」でのトークショーは、予想をはるかに超える大盛況のうちに終了しました。

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笑いに敏感な大阪のゲストに向け、松澤壱子さんがうまいぐあいにツッコミを入れてくださって、笑いにあふれたよいキャッチボールができたかと思います。これもひとえに、前日にみっちり話をしておいた成果かもしれません。

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いわゆる「台本」はなく、会場での話はお互いに初めて聞く新鮮な話として披露したのですが、あらかじめお互いの気質とか考え方の底流にあるものとか、笑いのつぼとかどこまでいじっていいのかとか、深いレベルのところまで知っておくことで、信頼感で結ばれたギリギリ刺激的な会話ができたのであろうと思います。

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全方向にきめこまやかな心配りとしっかりとした下準備を怠らない壱子さんに、心から敬意を表します。

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レジィーナ・ロマンティコの社長、阪口元美さんからは大きな花束もいただきました。ちなみに、壱子さん、私が着ている服はともにレジィーナのものです。そもそも、壱子さんとお知り合いになるきっかけが、レジィーナの服でした。元美さん、ありがとうございました。

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ホテルスタッフ、なかでも担当の内池まさ子さんのホスピタリティにあふれるご尽力は半端ではなく、この日のゲストにはなんと、このような特製スウィーツが供されたのです。マシュマロには文字が書いてあるのですが、右のマシュマロの文字は、MATSUZAWA ICHIKO & NAKANO KAORI と読める!

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あまりの嬉しさに「結婚式の引き出物みたいに、私ら新郎新婦(笑)だけ嬉しくて、もらった人は困っちゃうよね!」などと毒舌で照れ隠しなどしていたのですが、「ここまでやるのだ!」というサービス精神はほかにも随所で発揮され、彼女の大阪ノリのトークのうまさも加わって、やはり感動を覚えたみごとなお仕事っぷりでした。

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シャンデリア輝くリッチなムードの会場に、80名(満席)のお客様が、またこの上なくきらきらと華やかで。

お客様、ホテルスタッフも本当に喜んでくれ、「面白かった!」というたくさんのお声をいただき、本もほぼ完売で、サイン会では多くの読者のみなさまから「あんな話を聞いたら読まずにはいられない!」という感想までいただきました(^-^;

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ご来場くださいました皆様、あらためてありがとうございました。数少ない男性参加者の方が、「男性や若い起業家希望者に聴かせるべきだ!」とFBにアップしてくださいましたが、私も、ほんとにそう思うのです。男性の方もぜひ、「シャネル、革命の秘密」、ご一読を。損はさせませんぜ!

どさくさにまぎれて、私の十八番、「ヒーローズ・ジャーニー」のお話もさせていただきましたが、それこそなにか「敷居を超えた」感のあったお仕事となりました。重ねて、ありがとうございました。大阪でお知り合いになったみなさま、またお会いしましょう!

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トークショーのため、前日にあたる31日から大阪。主催のリーガロイヤルホテルさまにプレジデンシャルタワーのすてきな部屋を用意していただきました。一人で泊まるのがもったいなすぎる充実の設備と広さと快適さ。

打ち合わせを兼ねて、ホテル最上階の和食「なかのしま」でディナー。大阪の夜景がすばらしく、また、お料理がおいしい!!! トークショーのホステス、松澤壱子さんや担当の内池まさ子さんとのガールズトークも盛り上がり、時間を忘れて印象深い大阪第一夜を過ごさせていただきました。

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今日のトークショーはほぼ80名満席とのこと。ゲストの皆様にお会いできますこと、楽しみにしています。

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『イヴ・サンローラン』映画公開記念講座のご案内です。

9月3日、池袋コミュニティカレッジにおいて、イヴ・サンローランの仕事と時代、彼をとりまく人々を徹底解説します。

以下、コミュニティカレッジHPより。

Web、電話申し込み(03-5949-5481)、コミカレカウンターにて承り開始いたします。
http://cul.7cn.co.jp/programs/program_688180.html

申し込み方法:http://www.7cn.co.jp/7cn/culture/cc/info/index.html
会場案内:http://www.7cn.co.jp/7cn/culture/cc/setsubi/index.html

ハイブランドの創始者にして、天才デザイナーの美意識と時代を徹底解説!

ファッション史から最新モードまで幅広い視野を持つ中野香織がブランド公認映画『イヴ・サンローラン』をファッションから徹底解説します!
その美意識や生きた時代について映画の魅力をより深く味わえるお話が満載。
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『イヴ・サンローラン』映画鑑賞券1枚、マスコミプレス(非売品)、クリアファイル付
★トーク終了後、『シャネル、革命の秘密』中野香織監訳書(ディスカヴァー21刊)の販売・サイン会を行います。
画像:(C)WY productions-SND- Cinefrance 1888 – Herodiade- Umedia  配給 KADOKAWA

映画公開記念!もっと知りたい モードの帝王 イヴ・サンローラン(服飾史家 エッセイスト/明治大学国際日本学部特任教授特任教授  中野 香織) 映画公開記念!もっと知りたい モードの帝王 イヴ・サンローラン(服飾史家 エッセイスト/明治大学国際日本学部特任教授特任教授  中野 香織) 映画公開記念!もっと知りたい モードの帝王 イヴ・サンローラン(服飾史家 エッセイスト/明治大学国際日本学部特任教授特任教授  中野 香織)

曜日・時間帯 第1水曜 19:00~20:30
開催日 9/3
回数 1回
講師
服飾史家 エッセイスト/明治大学国際日本学部特任教授 中野 香織
備考 映画『イヴ・サンローラン』9月6日(土)より全国ロードショー
公私共にサンローランのパートナーだったピエール・ベルジェ氏が全面協力し、イヴ・サンローラン財団所有の貴重なアーカイブ衣装の貸し出し許可を得て制作された、ブランド公認の本格的伝記映画。その華麗なキャリアと人生の喝采と孤独を描いた感動作です。
体験・見学 体験・見学はできません
お問い合わせ

03-5949-5481 

 

 

2014 S/S シーズンも終わりに近づき、プレゼミ生たちのたっての希望で、打ち上げを兼ねたフィニッシュは制服ディズニー。

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絶叫系アトラクションはひととおり踏破。20歳の体力って半端ない(^-^;

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ノリがよい学生たちで、待ち時間もまったく退屈しなかった。最後クローズに近くなったところでスプラッシュ系アトラクションに。私は「濡れないコース」を選んだはずが完全に裏切られ、真正面から滝のなか。なんなの(T_T)といいながら二度目は完全ずぶ濡れコース。全員水浸しになり、不思議な一体感に包まれて盛り上がる夏の夜。

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ここまで愛してくれるから(^-^;、私も限界超えでがんばれるのです。爆笑の後、じーんときたうしろ姿。値札がすけて見えるのがご愛嬌。みんなほんとうにありがとう! 

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それにしても、当初かなーりコスプレ感の強かったJK制服でしたが、数時間着て歩き回っているうちにすっかりなじみ、明日もプリーツスカートにアイロンあてて着ていこうかという勢い(近所メーワク)。 慣れとはおそろしいもの…

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制服ディズニーのなにが楽しいのか? やってみてこそわかることもある。

4日(金)、大学にゲスト講師として日仏フレグランス文化財団代表理事の地引由美さんをお招きし、香水に関するレクチャーをおこなっていただきました。

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香水の基本的役割からアロマとの違い、各都市で好まれる香水の違い、ブランドが香水を創る理由から、実際のつけ方に至るまで。

何種類ものムエットを試す学生たちも興味深々。

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「香りを纏う人生を選ぶのか、選ばないのか」という問いには私もはっとさせられました。

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地引先生が電車のなかで香水をつけて眠っていたら、目覚めたとき、隣の紳士にいきなりプロポーズされた…というエピソードに驚き。人をダイレクトに動かす効果が、香水にはあるんですね。いやもちろん、香水の効果だけではなかったと思いますが(^-^; そのときの香水はフィジーだったそうです。

ふだん、興味はあってもなかなか実際にこれだけの香水にふれる機会のない学生も大喜びで、終了後、地引先生が持ってきてくださったボトルの周りに集まってなかなか帰ろうとしませんでした。笑。

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ホールに漂う華やかな残り香。

地引由美さんのブログにも当日の模様が書かれています。

学生からは「楽しかった!」という感謝のコメント殺到。地引先生、素敵な講義をありがとうございました。

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三越伊勢丹百貨店の新入社員のみなさまにファッション史のレクチャー。2000年分の男女ファッション史を150分で語りつくすという、私にとっては久々の大きなチャレンジで燃えました。感謝。用意したスライド200枚超え。聴くほうもたいへんだったかも。

200名の新入社員を、50人ずつ4回に分けてレクチャーするというきめの細かな研修。昨日、今日で2組の講義を終了。詰め込みすぎて時間が足りず、反省。でもすべて「最低限」必要なことに見え、何を削っていいものか…。頭を冷やして後半は、情報量を減らしながらより深く印象に残る内容にすべく努めます。

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初日はその後伊勢丹メンズ館で、チャーリー・ヴァイスの秘書のお二人と、パーティーの打合せ。タキシードがタキシード・パークでのパーティーから生まれたように、日本の「リゾートフォーマル」の新しい基準が生まれることになるパーティーになるかもしれない!?

2013年1月に出た「日経ビジネスアソシエ」の教養特集号が、
同年6月にムックとして再発行され、
さらにこのたび、手ごろなサイズのムックとして再々発行されました。

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「残念な人にならないためのマナー・教養 まるわかりBOOK」
ビジネスマンが武器として身につきておきたい教養8科目
(日本史・経済思想・日本文化・世界史・現代文学・経営学・英語・スーツ)
に関する入門ガイドとして幅広い支持を得て、このような形で流通し続けています。
今回の小型ムックは、コンビニでも買える500円。
(校正のミスがいくつか目に留まりましたが…)

僭越ながら、スーツについての解説を担当しています。

この特集号が最初に出た去年のはじめもそうだったし、
スーツの本やらダンディズムの本やらを出した時もそうでしたが、
「スーツを着たことも作ったこともない女がエラそうに言うな」
「女のくせに男の服を知ったように語るな」
というヤジやら中傷やらが面と向かって、あるいは匿名で、
それこそさんざん浴びせられました。(おそらく今も)

いちいち傷ついてたら男社会でやってけないので、
「あ~ら、ごめんあせばせ~」とほほえみ返しでスルー。
器の小さすぎる輩とトラブってる時間が惜しいので
さっさと次の仕事をするほうにエネルギーを注いできたら
気が付けば当初の敵の何人かは今の私の強力な理解者。

A smile for a friend, a sneer for the world, is the best way to govern mankind.
(友には微笑みを 世間には嘲笑を それが世渡りのコツである)

セクハラヤジ騒動につられてつい(^-^; 
都議会はもっと大事な仕事をさっさと進めてください。

ヤジをとばしたほうを議員辞職させるとかもう絶対許さないくらいの言説も飛び交っていますが。
誤解や偏見や思い込みから生まれる対立から始まる関係を、時間をかけてよいように変えていく。ここに人間の面白さとすばらしさがあるんじゃないの? と思います。

(念のため、セクハラヤジを擁護しているわけではまったくありません)

リバティアカデミーの「フォーマルウエアの歴史と現在」第2回目。今回は丸井メンズアパレル課によるフォーマル、ビジネス、クールビズ、ジャケパンスタイルまでの実際と提案。

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メンズアパレル課のイケメンチーム。

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実際のサンプルを見せながらの、具体的な実践講座となりました。

なまなましい現実感あふれるお話も勉強になりましたが、製造もおこなっている会社ならではの情報が新鮮でした。

いちばん衝撃を受けたのは、日本の濃染加工技術の話。

日本の略礼服を黒いスーツでと提案したのは一アパレルメーカーであり、そのガラパゴス性を私もいろんなところで指摘してはいるのだが。それが受け入れられてカスタムとして定着しているというのも事実なのである。

で、日本の略礼服の黒と、ビジネススーツの黒は、同じ黒でも濃度が違うのだそうです。略礼服の黒のほうがより深い黒。その黒に染めるための濃染加工技術において、日本は世界一なんだそうです。他国は年によってムラができるけど、日本はいつ染めても同じ風に仕上がる。他国にまねのできない、日本が世界に誇る技術。

略礼服が育てた日本の技術、といえますね。あるいは紋付袴時代から受け継がれてきた伝統を守っているのかもしれない。その職人さんの努力にまで思いを馳せると、黒の略礼服がガラパゴスだからと言ってばっさりと却下することなんて、私には到底できない。

日本固有の歴史、日本固有の地理から生まれ、受け入れられて定着した日本のローカル・ガラパゴス・ルール。これが世界に誇る染色技術を守り育てていたという衝撃。グローバル基準とズレているのは、案外、悪いことばかりではないのかもしれない。もっと多くの関係者の声を聴く必要がある…と思わされた、意義深い講座になりました。To be continued…

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現在入手困難となっている外務省の「国際儀礼に関する12章」と、日本フォーマル協会発行の小冊子。ルールにズレがあります。日本国内だけでも、さらに「流派」というか、さまざまなバリエーションがあります。

「国際儀礼に関する12章」は、外務省の先輩Sさんが速やかに手配してくださいました。ありがとうございました!

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ご参加くださいましたみなさま、事務局の河合さん、丸井メンズアパレル課のみなさん、ありがとうございました。おかげさまで印象深い講座となりました。

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この日は前回の黒ロングドレスから印象を変えて、ブルーのアンサンブルを着てみました。撮影してくださったのはひぐちまりさん。感謝。

「プラウド」連載記事取材のため、舘鼻則孝(たてはなのりたか)さんのアトリエに取材に行きました。

レディ・ガガの靴をつくっているデザイナーとしても有名な舘鼻さん。世界戦略やファッションとアートの違い、新しさとは何かという話、コミュニケーションとデザインなどなど、話題は尽きず。

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ヒールレスの靴も履かせていただきました。安定感あり、走れる感じ。2時間のパーティーならもちそう!(^^)!

お話ほんとうに面白かった!28歳とは思えない成功哲学をお持ちです。世界に出るというより、世界を引き寄せるための考え方。未来の山本耀司か村上隆になる予感。詳しくは本誌にて。

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記念写真。足元注目。182センチの長身にコム・デ・ギャルソンがよく似合っていらっしゃいます。お父様の実家が富山ということで、高岡でも作品を作っていらっしゃるとのこと。意外な富山つながり。

リバティアカデミーでの講座、「フォーマルウエアの歴史と現在」。最上階の、夜景の素晴らしいファカルティラウンジでおこなわれました。

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テーマにふさわしいエレガントな雰囲気。私もノリノリでロングドレス着用((^-^;)

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おかげさまで大好評!ひぐちまりさんもブログでご紹介くださいました。前回のスーツ講座を受講してくださったらみいさん、今回も参加してくださったうえ、ブログでご紹介くださいました。

ご来場くださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。

来週は、丸井メンズアパレル課の石川さん、笹野さんによる実践編。ビジネスカジュアル、クールビズまで提案がある予定。こちらも楽しみです。

6月13日、金曜日、雷雨のあとの快晴、満月でハニー・ムーン。

代官山蔦屋で、干場弓子さん、干場義雅さんと、シャネルトークショー。

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大学で講義3コマ終えたあとの限界越え感のあった夜のトークショーでしたが、おそらく、一生忘れることのできない、レアで貴重な時間を過ごしました。

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(トークショー前、Anginでの打ち合わせ)

というのも、これまでのトークショーはかなり、自分がうまくできるかどうかということでいっぱいいっぱいだったところがあるのですが、この日は、意識の枠みたいなものが一段広がっていて、この場・この時間を共有している人たちと、いかに喜びをシンクロさせて楽しむか、ということにエネルギーを注ぐことができたフシがあります。

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お客様にも恵まれました。スタッフの方が「トークショーの会場だけとてもいい香りが漂っている」(笑)と言ってたくらい、とにかく華やかでした。はじめてお目にかかる読者の方もみな美しく装っていらして、さらに感激したのは、サプライズで多くの友人たちがかけつけてくれたこと。

蔦屋ご近所とはいえ、超ご多忙のデザイナーの芦田多恵さんと、秘書の熊井美恵さん。N-style編集長の廣瀬規子さん。アナウンサーの堤信子さんと放送作家の野呂エイシロウさん。

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(信子さんと野呂さんは、こんなゴージャスな真っ白いお花までプレゼントしてくださいました!)

畏友パーソナルスタイリストの政近準子さん。ハケットロンドンの大西慎哉さん。はじめ多くの友人たち。客席にお顔を見つけて、心がじわ~っとアツくなりましたぜ。

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(終了後の記念写真。左から政近準子さん、山内美恵子さん、干場弓子さん、大西慎哉さん、中野、干場義雅さん)

貴重なお時間を割いてきてくださったお客様のよいオーラが集まり、ダブルホッシーとの相性も抜群で、会場のみなさまと一体感というかコラボ感を感じられた、このときにしか生まれえない祝祭的な時間となりました。「観客のみなさまとともに作り上げる」ライブ感覚を成功体験として実感できたのは、私にとってはそれこそ「静かな革命」となりました。

当日の様子の一部は、政近さんのブログにも。

廣瀬さんのブログにも。アナウンサーの大平雅美さんのブログにも。

最後の質疑タイムで、「あなたにとっての仕事とは?」という質問がお客様から出て、「私から仕事をとったら何も残りません…(笑)」と答えましたが、やはり、自分の限界を超えさせてくれるのは仕事しかないのかな。高みに導いてくれるのはともに仕事をする人だったり友人だったりお客様(読者)だったり。そういう時間や思いを積み重ねたりシェアしたりするのは、世間でいう「趣味」もない(というか趣味が仕事になってしまっている)私にとっては最高の快楽です。限界越えする経験も仕事を通して。最高のスリルも、極上の冒険も、感動の感涙の瞬間も、仕事が与えてくれた。笑。さびしい人生といえばさびしい仕事一筋の人生ですが、そんなふうでしかありえなかったからしょうがないですね。

喜びの時間をシェアしてくださったすべてのみなさまに、心から感謝します。Love!

「エッジ」にて米シャーリー・ジャクソン賞を受賞した作家、鈴木光司さんをお招きし、「日本発コンテンツを、世界へ」というテーマでご講演いただきました。

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「世界で通用するのは情緒ではなく、論理、ゆえに徹底的に言葉を鍛えろ」

「競争するのではなく、自分のスペースを広げていくという感覚で協力」

「ターゲット獲得までの道程を書き出してみる。そのなかに非論理的なもの、他力本願的なものが入っていたらそれは実現しない」

「ターゲットに徹底的に論理で近づいていくが、最後の最後にふと正しい方向へ導いてくれるものは、祈りや直感であったりする」
 

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 …などなど、「人間パワースポット」ならではのアツいトークが繰り広げられ、時間を忘れた濃いレクチャーでした。「エッジ」で意識的にとられた意外な「戦略」の公開もアリ。

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私は一週間ほど前に、結膜下出血を起こしてしまい、完治までの間、高山宏先生メガネで失礼しておりますm(__)m

その後、HENJIN 会議。笑。そもそも昨年、光司さんとお引き合わせくださったのは、<変人塾>の塾長、川下和彦さんでした。お二人に感謝します。ありがとうございました!!

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Boys and Girls、Be Eccentric.

mikio sakabeデザイナーの坂部三樹郎さん、writtenafterwardsデザイナーの山縣良和さんをお招きして、「ファッションは魔法: 服を超えて、新しい人間をつくる」というテーマでクロストーク式のレクチャーをしていただきました。

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左が山縣さん、右が坂部さん。

坂部さんはアントワープのロイヤルアカデミーを主席で卒業後、グローバルに活躍。山縣さんもロンドンのセントラル・セントマーチンズを主席で卒業後、話題を振りまき続け、いまは、故郷の鳥取県の観光大使まで!

おふたりそれぞれの最近のお仕事の動画だけでも、かなり学生には衝撃だったようですが、その後続いた、「ファッションとは」という哲学的な問題に始まり、「生きるとは?」「人間の細胞のしくみとは?」「グローバルに活躍できる条件は」など多岐に、深く、話題が広がり、ファッションの見方ががらっと変わった刺激的な時間でした。

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山縣さんの七服神。「ぎりぎり、着れる服」。きゃりーぱみゅぱみゅや、初音ミクも着用。WWDの表紙にもなりました。ダメダメなアダムとイブの物語からはじまり、この神が出てくるストーリーそのものが奇想天外で、笑いと感嘆の声続出。

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坂部さんの、ジェンダーを問うメンズコレクションから。「ゲイ」もすでにステレオタイプになっている。そうじゃない、「らしさ」にカテゴライズできない男だっている…ということで、まったく新しい男性像の数々。なかにひとりだけ、こんな変なメイクをして出てくるモデルが。「なぜ、一人だけこのメイク?」と聞いたら、予定調和の中にひょいと異物を入れて、リズムを壊すことも大事」と。なるほど。

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以下、とくに印象に残ったことばをランダムにメモしておきます。

・ファッションを考えるとは、環境のなかで生きる服を着た人間を考えること

・イケている、ということはフレッシュであるということ

・人間が新しく生まれ変わるためのもの、それがファッション

・西洋においてアートはファッションよりも格付けとしては上。それはアートが宗教と結びついているため。浮薄で、うつろいやすく、瞬間瞬間できまぐれに変わっていくファッションは軽んじられてきたけれど、実はそのうつろいやすさにこそ、人間の「生」の真実があるのではないか? 日本には「諸行無常」という考え方がある。同じ一瞬は二度とこない。ファッションはその瞬間瞬間のあわいを表現するもの。

・大御所のデザイナーは、ショーの直前になってスカート丈を切ったりする。がっちりした不動のコンセプトがあればそんなことはしない。その瞬間、その場の空気にもっとも「イケてる」と感じられることを表現するからこそ、直前になっても変えてしまう。それこそがファッションの面白さ。

・人と社会との間。人と人との間。そこにファッションは生起する。パリコレの会場でかっこいい人をたとえばこのホールにもってきても、ただの変な人(笑)。必ず環境との調和のなかにかっこよさは成立する。

・細胞が感じて、思考の前に反応してしまうもの。言葉にすくいきれないあわきもの。それを表現するのがファッション。

・祭りはその場に参加すると細胞が沸き立つほど面白いが、テレビで見てもまったくつまらない。祭りの渦中に、生身をさらしてこそ生起することがある。

・日本の着物は四季を描きこんできた。「環境とともに生きる」という意識がそこにある。

・グローバルに活躍するためには、西洋のまねっこをしててもダメ。自分の内面にきっちり向き合うこと、そのほうが世界にダイレクトに通じる。

・山縣さんは日本ではダメダメないじめられっ子でいいところがまったくなかった。でもロンドンへ行ったらそれが逆に強みになった。日本で隠していたことと向き合ったら、それがクリエイティビティにとって強みとなり、すべてが好転した。

・失敗することをおそれてはいけない。失敗をおそれて何にもしないことが、むしろ危ない。ぴょんと行動してみることが、より豊かに生きることにつながる。失敗したってなんとかやっていけるから!

・グーグル検索の予定調和から脱出せよ。検索にひっかからないバグや偶然にこそ豊饒なクリエイティビティのヒントがある。そのためにも、どんどん外に出よ。

講義後のランチをご一緒し、さらにお話伺いましたが……お二人ともユニークで面白いっ。自分の感覚にまっすぐ向き合っている人ならではの独特なエネルギーがあり、学ぶところ大でした。

坂部さん、山縣さん、ありがとうございました! ますますのご活躍を応援します。

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「サライ」チームの連載終了おつかれさま会。新宿5丁目「玄海」にて。

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水炊きがメインの、なんだか老舗旅館にでも伺ったような懐かしい気持ちにさせてくれる、とてもよいお店でした。

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4年半ほどの間に、編集長も替わり、担当編集者もハンジさん、ニシムラさん、オオクボさん、と替わりました(モンダイがあったわけではなく、単に事務的な交替です。笑)。それぞれがエッセイネタになるほどユニークで、いい仕事をする優秀な方々でした。スタイリストの堀さん、カメラマンの稲田さんにもたいへんお世話になりました。スタッフのみなさまあっての仕事だったとあらためて深く感謝します。多くの企業に取材したこの4年半の経験は、かけがえなく貴重です。淡々と、いつの間にか50回を超えていた…という実感。

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玄海の玄関に飾られていた太鼓。一本の木をくりぬいてできているそうです。

明治大学グローバルフロントにて、商学部創設110周年記念 ファッションビジネス国際シンポジウム。

シャネルジャパン社長、リシャール・コラス氏はシャネルブランドの伝統と革新の話を。前日に転倒して膝を痛め、松葉づえでご来校でしたが、そんなことをまったく感じさせないアツいレクチャーで予定を30分延長!

続く太田伸之さんの話ははじめて拝聴しましたが、パワーポイントなどまったく使わない、話だけのみっちりトークでこちらも時間延長のパワフルなレクチャー。

ファッションビジネスにかかわってきたこれまでの経験談と、マーチャンダイジングの現状と未来について。それぞれのエピソードがいちいちドラマティックで情熱的、思わず涙した場面も何度か。

はじめて東京コレクションをするときのテント設営。とび職の方々に、毎晩、150人分、ご飯をつくって差し入れしたという話。予算がないので手作りのおでんとか。それに感じ入った現場の方々が太田さんのためにささやかなご恩返しをし、さらに後日、太田さんが大きなご恩返しをするというあたたかな「ご恩返しの循環」。

日本のデニムのよさを世界に伝えたい一心で、銀座の歩行者天国でデニムファッションショーをしたときの奇跡のようなエピソード。

震災直後、チャリティを募ったら世界中のデザイナーがすぐに協力してくれた話。

ライバル三越と組んでの、異例の銀座ファッションウィーク。役員会にかけたら反対されるにきまってるので、既成事実として両社の名前入りのショッピングバッグを先に作っちゃったという戦略。

松屋に復帰したとき、ライバル社の伊勢丹の大西社長が、「百貨店業界に戻ってくれて、ありがとう」とメッセージをくれたというエピソード。

いちいちじーんとくる。本気で仕事をする人だけに降り注ぐ天からの恵み。

現在はクールジャパン機構の社長として日本発のものを世界へ発信するファンドを運営する仕事をしていらっしゃるのだが、その立場からのアドバイスも刺激的だった。すなわち、勝つためには

絶対におまけをしないこと!

中途半端に妥協すると、結局、ビジネスにも失敗するし、良好な関係も築けない。徹底して戦ったほうが、結果、良好な関係が長続きする。よいと信じるものをきちんと説明して、おまけなどしないこと。

そして、とことんぶれないこと!

お客は自分で作れ。クレームは謙虚に聞くべきだけど、いちいちそれに合わせて小手先の変化をするな。ベンツやシャネルには一貫性がある。ぶれないことがブランディングとなる。

また、マーチャンダイジングにおけるグループ分けを、変えなくてはならない時期にきている、という話も面白かった。もう服だけを並べて売る時代ではない。生活の空気を売る時代。物語のないお店には、人は感動しない。

この話から連想したのは、シンポジウム開始前、東野香代子さんが話してくれたパリのラグジュアリーワールドにおける「アール・ド・ヴィーヴル」の話。生活芸術。コルベール協会に属するブランドの中には、インテリアやテーブルグッズ、香水、チョコレート、シャンパーニュまで含まれる。こうした生活回りすべてがラグジュアリーファッションの世界であって、ファッションとは服やバッグや靴だけの話ではない、ということ。

ともあれ、国際的なビジネスに乗り出したらならば、負けるな、ぶれるな、かたことでいいからひるまず戦え! と強気のはっぱをかけて大盛り上がり。

そして三人目のガシュシャ・クレッツ氏。終了予定時間から始まりましたが、ラグジュアリーブランドとブロガーの今を英語でレクチャー。排他的、エリート主義、卓越主義、歴史主義、タイムレス、秘密主義、近づきがたい…こんなラグジュアリーワールドは、SNSとは相いれない。でももはやそうは言っていられない時代。SNSと巧みにコラボするブランドの例が紹介される。

重要なこととして「身近すぎない」こと、という指摘が興味深かった。すぐコメントに返事を返したりするのはラグジュアリーなイメージにとってはNGなんだと。わはは、すぐ返事を書いちゃう私は完全に庶民派ですな。

ファッションビジネスってほんとうに面白くて奥深い、とワクワクさせていただいた土曜日の午後でした。主催の商学部のスタッフの皆様、講師のお三方に感謝します。良い循環を生み出しながら業界を動かしている一流の仕事人に共通するのは、現場の人への愛であり、愛を示すための常識破りな行動力であること、あらためて学ばせていただきました。

尖閣諸島問題で半年ほど中断しながらも数年連載が続いている中国の「端麗服飾美容」。

一時は分厚さが加速して持ち上げるのも困難かと思えるほどになりましたが、最近はA刊、B刊、2冊分冊になっています。

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写真は5月号A+B。2冊でワンセット。買うほうも作るほうも、大変ですね。でもそれだけ広告が入るということ。紙質がしっかりと良いのもおどろきです。中国のファッション市場の勢いの一端を感じます。

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日本語で書いて送りますが、編集部で中国語に訳されます。微妙なニュアンスなどが最終的にどのような感じで落ち着いているのかは私にもわかりません。どう転んでも政治問題にはならないよう、「あたりさわりなく、わかりやすく、心地よく何かを学んだ気分になれる」ことを至上の課題として書きます。お気楽ご気楽な領域で、若い中国の女性たちに日本に対する親近感を深めていただければ幸い。

ディスカヴァー・ブックバーでのクロストークイベント、50名を超える多くの方々(通常は30名前後だそうです)にお越しいただき、満席の熱気のなか、楽しく過ごさせていただきました。

ほとんど打ち合わせなしで臨みましたが、そこはココ・シャネル通どうしならでは(笑)、ディープなところまでノリよく会話のキャッチボールができたのではないかと思います。話したいことが多すぎて時間が足りないくらいでした…。

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読者の方々からお花やお祝いをいただき、また、関西からはるばるこのイベントのためにお越しくださった方もいらっしゃって、感激しています。本ブログの読者の方々にもお目にかかれて、光栄でした。親子で愛読しています、という美人母娘さまにもお会いして、自分が無頓着に書くものの思わぬ影響力を知ってあらためて身がひきしまったりとか(^_^;)。 みなさま、ほんとうにありがとうございました。

写真は、「リシェス」連載を愛読してくださっている村岡輝子さん撮影です。ありがとうございました!

とやまサンフォルテカレッジ公開講座にご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。

「ダイアナ妃の復讐は『リベンジドレス』から始まった」というお題をいただき、ロイヤルウーマンの愛とファッションの関係を話しました。
キャサリン妃、ダイアナ妃、エリザベス女王、ウォリス・シンプソン、そしてエリザベス・バウズ=ライアン(クイーンマザー)。ちょこっとだけヴィクトリア女王。

話を考えながら、それぞれの愛のあり方が社会を変えてきたことをあらためて実感していました。安全パイと思われていたダイアナ妃が、本人も無自覚なまま起こした「革命」の実態は、愛の力が法律の整備以上に多大な影響力をもたらすことを教えてくれます。

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募集人員50名のところ、3倍の150名近くの応募があったそうで、9割ほどが女性でしたが、みなさまノリノリで聴いてくださいました!
たくさんのお花をいただき、感激しています。
寒桜が満開を迎える頃が楽しみです。
あらためて、心から感謝申し上げます。

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Girls, Don’t Dream. Be It.

延び延びになりながらも、ようやく、初稿、完了。


長い長い長い旅だった・・・。3年越し。永遠に終わらないと思っていた500ページだったけれど、ほんとうに終えることができた。映画の終わりの「完」が眼前に広がっているイメージ(笑)。終わるまで生かしてもらったことに感謝したい。お手伝いくださったみなさま、寛大にお待ちいただいた出版社さま、ほんとうにありがとうございました。

忙しい日本人でも読めるようにするために、ここから編訳をすすめるのがまたたいへんですが、ここまで来たらならとことん。

これが終わったらやりたいと思っていた仕事が山のように控えている。ひとつひとつに没頭できれば幸い。

仕事に没頭しすぎてカペルに去られてしまったシャネル。傷を癒したのは仕事だけだった。他人事とは思えませんが(^_^;)

Capel said, "Remember that you’re a woman."  All too often I forgot that.

「東京ウーマン」ランチトーク、「ファッションと恋と仕事と人生と」(・・・おそろしいタイトルですね(~_~;)がアップされました。

https://www.tokyo-woman.net/theme108.html

谷本さんのインタビューに、鴫原さんと私が答えるという形のトークで、3ヶ月ほど前の収録でしたが、今読むとなにエラそうなこと言っているのかと気恥ずかしいかぎりですが・・・・・・。

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あらためて思ったのですが、全ての人に通用するセオリーなんて、ない。また、年代(成長過程)に応じて、考え方も変わってくる。いずれにせよ、アクション&リフレクションによって、そのときの自分の状況にもっともなじむ考え方を自分で作っていかなくてはならないのですね、たぶん。行動なくして幸せなし。byディズレーリ。行動すれば傷つくこともありますが、いちいち傷つかない、というか、すぐ立ち直って教訓を次に活かす!(これは自分に対して言ってます。笑)

というわけで、ここで話していることはひとつの通過点におけるひとつの考え方としてご笑覧いただければ幸いです。また新しい経験や学習をつみ重ねることで、少しは熟成していけるといいのですが。

<補足>

何事にも常に例外はあります。行動なくして幸せなし、ではあるのですが、こと恋愛に関しては、女性は積極的に「行動しない」ほうがうまくいくことが多い、と思います。20歳以上年下の現パートナーをゲット(という言い方もナンですが(^_^;))なさった鴫原さんはご自分からお食事に誘ったのがきっかけとのことでしたが、これはやはり例外中の例外。

もう例外だらけでなにがなんだか、ですが(笑)。例外前提に、お気楽に読み流してね。

行動しない。というのはすなわち、自分からアプローチしない。自分から連絡しない。要求しない。相手に執着しない。

ある程度の苦い経験をいくつか積んでいいかげん学んだら、大人の女は自分から恋をしない、というのが幸せな(ストレスや悩みのない、双方によい循環をもたらす)恋愛のこつなのではないかと思います。自分のミッションに邁進して、男性に惚れさせる。というか、惚れてくれる男性のなかからお相手を選ぶ。だいたい、そのときの自分に見合った人にしか惚れられないもの。レベルにご不満であれば自分のレベルを上げる努力、違うステージに上る努力にエネルギーを注げばいい。

「冷たい」男など、いない。冷たい=あなたに惚れていない。それだけのこと。草食系=あなたに惚れていない。それだけのこと。オス度の高い男ほど、本気になった相手にのみアツい肉食獣に変貌するだけの話。ごくごくシンプルですね。笑。そういうことかと悟れば、自分に関心のない相手に執着したり無理に相手を思い通りにしようとしたりするのは、時間とエネルギーとフェロモンのムダ。断腸の思いであろうと、まちがった思いはいったん手放したほうが、いろんなことがうまくいく。時間が経って、経験を積んだあなたの魅力がアップすれば、向こうから追いかけてくることもあるかもしれないし。

それでも片思いや追いかける恋やつらい恋が楽しいという声を否定するものでは毛頭ありません、もちろん。それぞれの人生の選択です。

500ページ近くあるリサ・チェイニーのシャネル伝はとにかくリサーチが細かく、すべての記述を根拠のある文献に基づいて正確に書こうという作者の並みならぬ情熱が伝わってくるのである。

読者としてはついていくのが大変ではあるのだが、ときどき思わぬ収穫がある。

1944年6月6日。ノルマンディー上陸作戦の日。ラヴァット卿率いる第一特殊任務旅団がソードビーチに上陸。武装してないバグパイプ奏者ビル・ミリンがそこでバグパイプを演奏する。ドイツ軍が撃たなかったのは、「頭おかしいヤツだと思ったから」。

本部の命令を無視してバグパイプを演奏させた無鉄砲で粋なラヴァット卿は、なんと、シャネルの運命を変えた恋人アーサー・カペルの甥だった。カペルの血を分けていると知って、この行動に納得。

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シャネルと伝説のビル・ミリンがこんなところでつながるとは。

こういう、まったく予想もしなかったことがらがつながっていくのが学問の楽しみ。

逆に、まったく予想もしなかったことをつなげるのが、エッセイストの腕の見せどころ。

まったく予想もしなかった人とつながるのが、仕事の醍醐味。

無理そうな仕事でもついつい引き受けるのは、断れない性格(性格の問題にしてはいけないのだが)が災いしていることもあるが、その先にさまざまな意味でのつながりの夢を見てしまうからかもしれない。で、結果、自分で自分の首を絞めていたりして^_^;

商学部主催、ファッションビジネス講演、リシャール・コラス シャネル社社長の最終回は、シャネル銀座のネクサスホールにて。

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コラス氏による特別招聘講座3年目、これでいったん最終回。氏の講義を聴くのは4回目くらいになるけれど、いつも楽しくて深い学びが多い。今回も、ラグジュアリーの本質を考えさせられた、名講義でした。

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質問タイムに、コラスさんが考える女性の美しさとは、とは聞かれて、

自分であること。

と答えていらしたのが印象的でした。ココ・シャネルも、時代の流れに逆らい、周囲の目などをまったく意に介さず、自分がやりたいことを、ココの流儀で、次々にやりとげていった。それが結果として、社会の変革を導いた。

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昨日、原稿を書き上げたばかりのケイト・モスに関しても同じことがいえる。周囲がどうあれ、自分であること。それを淡々と貫き、継続して、別格のラグジュアリ―な存在になる。

ラグジュアリー・クエストの旅は、結局、どれだけ本来の自分を活かせるか、という挑戦を続けることに他ならないのですね。

だからこそ、ラスコーの壁画以来、人類の歴史と常に寄り添ってきたラグジュアリーは、これからも決してなくなりはしない。

他人が決めたマニュアルを捨てる。世間が決めるスペックなどをよりどころにしない。「世間並み」のアリさんレースを突き抜けて、ラグジュアリーな海に泳ぎ出でるには、自分をまず知り、一貫した方針にのっとった仕事や行動を、限界突破しながら一定期間継続するのが基本中の基本。などという認識を新たにする。

シャネルビルの横に刻まれた2500人の名前のエピソードは、何度聞いても涙が出る。職人へのリスペクト。どんな小さな仕事であれ、専門の、仕事をする人に対するリスペクトと感謝。これを忘れては人の心をうつラグジュアリーには至れない。人としての品格を、常にコラスさんから学ぶ。ユーモアをたたえ、あたたかさにあふれた本物の品格。こういう人でありたい、というお手本でもある。

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おみやげにシャネルのミニミラー。コラスさんの教えを思い出せる素敵な記念品となりました。

<追記>CHANELついでに。職人技が存分に披露されるメティエ・ダール・コレクション、今年はダラスだったようですね。

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綿谷寛・画伯に描いていただきました。

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リスペクト&感謝。

6日、「matohu」のデザイナー、堀畑裕之さんを中野キャンパスにお招きし、特別講義をおこないました。

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異国から見たジャポニスムでもない、語りつくされてきた「和」でもない、身近にありながら言語化されていないために気がついていないような日本の美意識。そんな美意識に目を留め、それを衣服を通して表現する、という活動を続けている「matohu」。

5年先のコンセプトをあらかじめ設定し、5年分のインビテーションをまとめて、慶長の美を伝える「絵巻物」にするという長いスパンで見た「待とう」の姿勢もユニーク。ファストファッション&グローバリズム全盛の時代におけるこの姿勢こそが、なによりもかっこよくて貴重だと思う。

詳しいお話はOPENERSのほうでも後日アップされますが、本欄では、とくに印象に残った「日本の眼」シリーズから、メモ程度ですがお話いただいた日本的コンセプトをご紹介。

1.かさね色目=風景+色+言葉、で表現される。「花冷え」「川添の菜の花」「イルミネーション」など。風景を思い浮かべ、それを色で重ねていき、言葉を添える。そこに現出する豊かなイマジネーションにあふれる世界。

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2.無地の美。むらや茶渋、ひびわれにこそ美を見てきた日本。お盆の塗装がはげていく過程にも同じ美が。とすると、ふだんなにげなく素通りしている景色の中にもこの美はあるかも。はげかけた塗装。表面がはがれかけた樹の幹。それを生地で表現すると…?

3.映り。一つだけでは生まれなかった美しさが、組み合わせることで互いに映えあうこと。料理と器、花と花器など。

4.見立て。質実剛健な道具、うちすてられた廃材を、花器に見立てて別の命を与えるなど。

5.やつし。格式のあるもの、豪華なものをあえて簡素にすること。遠山の金さんや水戸黄門もこれにあたる。そっけない麻に見えるんだけど、実はシルクで、着た人にしかその贅沢さはわからないようなもの。繊維をあえてとかしてぼろぼろに見せるんだけど、実はそのぼろが千鳥柄になっていたり、下の色を透けて見せさせたり。

6.あはい。余白や間に漂う詩情。空間恐怖のように装飾で埋め尽くす西洋的な美の概念にはない世界。

はっとさせられる哲学的で詩的な見方を教えられた、「あはい」豊かな時間となりました。言葉を得ることによって、風景やファッションの見え方が変わる。まさにそんな瞬間を体験しました。美しさは、見る人の心の中に生まれるものであり、身近な美に気づき、想像力を働かせることでこそ新しいファッションが生まれるのだということも、実例とともに実感。日本特有の繊細な思考にして表現、自信をもって世界への発信を続けていっていただきたいと強く思います。

待つことによって成熟を促すのは、素敵なこと。そうですね。あんなこんなの、さまざまな人との関係も、結果を焦らず、待ちましょう^_^;

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キャンパス前で記念写真。私が着ているのが、先日、店舗におうかがいしたときに買った今シーズンのmatohuのコートです。丁寧に紡がれたたっぷりとした服地、ひとつひとつ異なる形の「あはい」あるポケット、千鳥が舞う白い裏地、さりげなくつけられた首元のファーなどに、デザイナーの繊細な美意識が感じられる、着心地のよい一着です。…にもかかわらず、留めてない胸元のボタンがあるとか、着るヒトの繊細さがあまりにもなさすぎでほんとにごめんなさい(T_T)

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今年も賛同しました。OPENERSのメリー・グリーン・クリスマス

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シーズンズ・グリーティングカードもちらほら舞い込むようになりました。2013年、目標の何分の一にも届かなかったけれど(T_T)、少しでも来年以降につなげるように、ラストスパートをかけてまいります。

ミス・ユニヴァース・ジャパン2014 富山大会で審査員をつとめさせていただきました。
着物、カジュアルウエア、水着、ドレス、それぞれにおいてウォーキングでアピールしつつ、最後はスピーチと審査員との質疑応答で内面もアピールする、ハードな2時間。

26歳(年齢制限の最年長)のおふたりがとびきり輝いて完成度が高かった。グランプリの高橋映さんは4回目の挑戦。さすがの貫禄。舞台を降りるときに少し顔を残して消えていく、などこまかなところまで完璧だった。スピーチもすばらしく、「えー」や「あのー」などという余計な音が一切ない、優雅な話しぶり。準グランプリの佐野美沙代さんも、2度目の挑戦とのこと。佐野さんのポージングや表情にもすばらしく魅了されましたが、グローバルな舞台で競うには身長がやや足りない(といっても164センチ)だけ。佐野さんは、アフターパーティーで話した時に、私のブログ記事の"Don’t Dream, Be It"に励まされた、と話してくれました。またお会いしたくなるチャーミングな方です。ほかの出場者のみなさまもそれぞれに鍛え上げた力をアピール、経験や鍛錬とともに増していく力強い美を披露してくださいました。

アフターパーティーで、記念写真。左がともに審査員をつとめたモデルでタレントの池端忍さん。中央がグランプリに輝いた高橋さん。

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去年のミスの平野さんもゲストとしてトークショー。保育士である彼女は、富山の観光大使としても活躍中。選ばれてから出会う人が変わって人生が変わった、と。

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そうなんですよね。出会いがないと嘆くのではなく、きょろきょろしたり愚痴を言いあったりするひまがあれば、自分の活躍できるステージを上げる努力をすればいい。そうすればそのときの自分にふさわしい出会いに恵まれる。

彼女が履くのはユニバースの「義務」である13センチヒール。これはユニバースのステージでは必須なのだそうです。で、富山には売ってないので出場者は苦労したそうな^_^;。富山ビューティー底上げのために、まず靴屋さんやセレクトショップさん、がんばってください(笑)。

ミスコンは女の品評会だのなんだのと批判も相変わらずあるけれど、ユニヴァースにかんしていえば、長期にわたる合宿での総合的なトレーニングに耐え、人前で堂々と振舞い、話し、瞬時に受け答えをする教養を養い、その成果をステージで競うわけだから、なんというか、野球少年にとっての甲子園みたいなものではないかと思う。女力だけではなく、人間力を磨く絶好の機会だと思う。

その後、おやじたちにいいように利用される、という話も聞くこともあるが、いや、逆にそういう下心はいいように利用してやるのだ(笑)。それだけの賢さと強さを備えてこそ、女の中の女である。イメージモデルは不二子ね。

美は力。美は希望。美はインスピレーションの源。観客を魅了した出場者のみなさま、あっぱれ!でした。この経験を生かし、今後の人生がますます輝いていくことを祈っています。

「笑っていいとも」回顧ブームにワルノリして。実は私も2回、出演しました^_^; 昨年か一昨年の10月(もう、どっちだったか覚えてもいない…)。普段からテレビを見ないし、いまもテレビがない生活。あるけど故障したまま。時間を削っても観たいDVDはプレイヤーで観るし。ちょこっと出たからといって自分は観ないし。

という、テレビ感覚がまったくない人間なので場違い感マックスでしたが。数分の出演のために待ち時間が異様に長く、打ち合わせとはまったく異なる展開に臨機応変に合わせねばならず、テレビ業界の方々のたいへんさを知るよい機会になりました。リスペクト。

今から思えばタモリさんともっとお話しておけばよかった。という後悔は先に立たず…。今ならだいぶ悟りに近づき(笑)恥ずかしいこともないのですが、1,2年前はまだ相当シャイだった。

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写真は実家の母撮影。

ゲスト講師として来ていただく予定の「matohu (まとふ)」デザイナーと打ち合わせのため、表参道店を訪れました。

「わびさび」ではなく「かわいい」でもない、もっと生活に根差していながら哲学的な日本らしさを追求しているのは、堀畑裕之さんと、関口真希子さん。

見立て、うつりの美、といった美意識を、ファッションを媒体として表現するといった知的試みを続けているブランドです。堀畑さんは、同志社大学大学院の哲学科を出てからギャルソンなどで修行を積み、ロンドンでも一年仕事をし、2008年からご自分のブランドを立ち上げました。ご自分の哲学に基づいたファッションを語る言葉も確かです。

堀畑さんが考える美が細部にいたるまでぎっしりつまった渾身の作品というコート、今年のコートとして購入してしまいました^_^; 日本のデザイナーを応援しながら日本の美を語ることができる一着、タイミングの良い出会いでした。

講義とインタビューの成果はあらためてご報告します。当日は、OPENERSの取材も入る予定です。

堀畑さん(左)、関口さん(中央)と、「matohu」表参道店前で記念撮影。

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水曜夜は、リバティアカデミー、スーツ講座の第2回目でした。丸井メンズアパレル課の石川さん、笹野さんによる、「進化するスーツの現状とその着こなし」のお話。

日本のスーツ市場の現状、ビジネスマンが求めるスーツ、スーツができるまでのプロセス、そして超ストレッチ素材、ウォッシャブル素材が普及する現在のスーツの着こなし、というさまざまな視点からのビジネススーツのお話。

右が話をする笹野さん、左が助手の橋本さん。

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売れるスーツをつくるための赤裸々な裏事情の話の数々には、偏見が覆されました。20万から50万のお仕立てスーツを取材する仕事が多かったが、現実には2万円台のスーツが仕事着として普及していく時代。あきらかにスーツの歴史に革命が起こっていることを知る。歴史を書き換えなくては(笑)。

さまざまな発見に関しては、追って活字原稿にまとめていきます。

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お疲れさまでした!の打ち上げの記念写真。左手前から丸井メンズアパレル課の笹野さん、橋本さん、石川さん。右手前はコーディネーターの河合さん。ありがとうございました!

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明治大学リバティアカデミー、「スーツ講座」その1でした。台風のため、大学自体は全授業休講になったのですが、19時スタートの講座は開講。いつもとちがってひっそりとしたキャンパスでしたが^_^;、さすが社会人の方は学ぶ熱気が違い、反応がとてもヴィヴィッドで、私自身、楽しくレクチャーさせていただきました。アンケートでも大好評を賜り(自画自賛ですいません…^_^;)、感謝です。さらに工夫を重ねて来学期に臨みます。

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来週は、中野に本社をおく「丸井」メンズアパレル課のスタッフによる実践編です。日本の一般のビジネスマンが着る「標準価格帯」のスーツに関し、どんなリアルなお話が聞けるか、今から楽しみ。

北日本新聞別冊「まんまる」11月号。連載「ファッション歳時記」第26回、「素で勝負の時代」をテーマに書きました。機会がありましたらご笑覧ください。タイトルに書いたのは、原稿のヒントになった三つのキーワードです。

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12日(土)日本テレビ、「ズーム・イン・サタデー」、映画「ダイアナ」紹介コーナーで、ダイアナ妃のファッションについてちらっと解説しました。1時間ほど収録にかかったわりには、ほんの一瞬のみしか伝えられないのがはかないというか、逆に、一瞬のシーンにも多くの人がエネルギーを注いでいるということを思うとやはりリスペクト(テレビはほとんど見ないけど^_^;)。

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発売中のエル・ジャポンには、2ページにわたりじっくり解説しております。映画鑑賞のご参考になれば幸いです。

10月のリバティアカデミーでのスーツ講座、打ち合わせ。

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中野に本社をおく株式会社「丸井」のメンズアパレル課、課長の石川雅道さん(右)、バイヤーの笹野一郎さん(左)。

「進化するスーツの現状とその着こなし」というテーマで、日本のスーツ市場の現状、ビジネスマンが求めるスーツ、商品の企画のプロセス、さらにはTPO別の実践的なコーディネイトまでご紹介する予定です。

私は「スーツが秘める歴史的な意味」を解説します。西洋の男の盛装の歴史、各パーツの起源や意味、暗黙のルールの由来など。

中野キャンパス、40名の少人数クラスです。残席あと5になりました。

https://academy.meiji.jp/course/detail/1369/

スーツの季節、そろそろ到来ですね(シーズンレスな服ではありますが、クールビズが終わり、秋冬向けウール素材でのスーツの季節が本格的に始まるという意味で)。

先日出席した駐日大使歓迎ディナーのドレスコードは、「ビジネススーツ」でした。会社帰りの方にもご配慮して、とのこと。

スーツを着るのが当然という世界がある一方、就活したくてもスーツ一式を買えない、買えないから面接に行けない……という悲しいスパイラルもある。安いスーツがあるといっても、靴、バッグ、シャツ、時計などなどの小物をひととおり合わせなくてはならず、その小物にこそその人の背景が表れてしまうというのがスーツの恐ろしいところでもあるし。「若年無業者の4人に1人がスーツを持っていない」という記事。↓

http://blogos.com/outline/70057/

なんでここまでスーツが常識なのか。

イギリス人が19世紀に植民地政策とともに英語&ジェントルマン理念とセットで世界に普及させ、それが定着して、いつのまにかルールになってしまったらそれが勝ち、って考えてみたら無茶苦茶なことですね。これほど周囲から「監視」され、バリエーションが許されない服というのも珍しい。成文法なんてどこにもないのに、なにが「正しい」のか、大真面目に議論され続ける。スーツを着て働き、社交しなくてはならない男性のみなさん、息苦しくないですか?

「たかが服、どうでもいいことだから、慣習にしたがっとけばそれがラク。ほかにもっと真剣に考えなくてはならないことがある。それになんだかんだといってスーツは男をかっこよく見せてくれるし」。そんなところでしょうか。

「正しさ」の根拠なんて、ほんと、いいかげんで、きわめて人間くさいものです。多くの場合、「歴史」のなか、「起源」をたどると、その「正しさ」の根拠らしきものが見えてきます。ふりかざされる「正しさ」にどのように対処するか、それがスーツの着こなしにもあらわれてきますね。ゲームのルールを厳守するのか、ルールをもてあそぶのか、ルールからはずれてしまうのか。その姿勢にこそ、教養やら性格やら社会的な立場やら各種余裕の有無やらエゴやら、とにかくいろんなその人のことが見えてきます。

その「起源」にしても、いろんな考え方があるのは当然。ひとつの事象の見方は、人間の数だけあります。起源ですら絶対ではなく、あくまで、ひとつの解釈。そこまで理解して、はじめて、あなたなりの「正しさ」とのつきあい方が決まる。

以前に告知しましたが、あらためて。10月に、明治大学リバティアカデミーにて、はじめて社会人向けスーツ公開講座を担当します。私の<歴史編>と「丸井」のバイヤーさんによる<実践編>からなる連携講座です(セットにはなっていますが、どちらか片方だけ受講していただくということでもかまいません)。スーツについて多角的に学びたい方、その入門編としていかがでしょうか。このマイナーなテーマにしては申し込み順調につき(ありがとうございました)、来春も開講が決まりました。とりあえず、10月の講座はまだ少し残席あるそうです。お申し込みはこちらから↓。

https://academy.meiji.jp/course/detail/1369/

電子書籍「スーツの文化史」(→)も参考書としてどうぞよろしく。

ファッションプロデューサ―の鴫原弘子さんとともに、
「東京ウーマン」のインタビューを受けました。
キャリアに対する姿勢、時代の風の捉え方、家庭や子供との向き合い方、
さらには恋愛の味わい方まで(この話題は鴫原さんの独壇場!)、
30代~40代の働く女性の悩み全方向に対して、2時間
たっぷり語りつくし。
まだまだ発展途上の身でエラソウにすみません、
なところも多々ありましたが、楽しんでいただけるかと思います。
タイトルにしたのは、私の「助言」の一つ。
笑いと驚きと感動に満ちた、あっという間の2時間でした。
左がインタビュアーの谷本有香さん、右が鴫原さん。
ありがとうございました!

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昨日は弾丸で京都に行ってまいりました。「リシェス」連載「富の品格」のため、京都の老舗、千總(ちそう)さんに取材です。

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奢侈品製造販売の禁令がでていた第二次世界大戦中も、技術保存資格者として友禅染の着物を作り続けていた会社。

ただただ専門技術の保存のためだけの着物は、「着ることを想定されていない」。

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超絶技巧がぎっしりもりこまれた戦時中の贅沢着物は圧巻でした。それらをめぐるストーリーがまた……(T_T)

ファストファッション全盛の時代だからこそ、低きに流れず踏ん張ってほしい。詳しくは、リシェス冬号に書きます。

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長時間にわたる取材に、辛抱強く笑顔でおつきあいくださった素敵な方々。左から「千總」取締役製作本部長の磯本さん、同係長の加藤さん、中野、「リシェス」の編集、野中さん、「千總」製作本部部長の中西さんです。この写真を撮ってくださったカメラマンは内藤さん。ありがとうございました!

ソフィア・ウォリスのフォトシリーズ、Modern Dandy 。私が、「マグナカルタ」の連載で新解釈しようとしているダンディズムと相通じるところがあって、プチ興奮。

なぜ世の中はダンディズムを蔑み、ときに恐れることもあるのか。

精緻な服装術を通して、まったく新しい「ペルソナ」を創ろうとするのがダンディズム。

そのペルソナは、社会の既成の枠組み、というか、性差の役割のステレオタイプを壊すほどラディカルでなくてはならない。

ブランメル、ワイルド、アンディ・ウォーホル…。既成の秩序を覆した男たちでもあります。

この一連の写真においてはティルダ・スウィントン、グレース・ジョーンズのような両性具有系の女性も「モダン・ダンディ」の仲間入り。(ここまでくると、私の領域ではない)

3ピーススーツでばしっと決めて、なにもかも誰かが決めたルールの中に上手に納まっているという姿勢は、伝統回顧を趣味とする保守主義であって、21世紀においてはダンディとは呼ばないのです。保守主義や懐古趣味は、それはそれで素敵なので、讃えたいと思います。スーツでばっちり姿も、それがなんらかの抵抗の意の表明になっているかぎり、ダンディと呼んでいい(というのもおこがましいですが^_^;)。ただ、それと、これとは、話が別。私が積極的に意義を見出したいと思うのは、あくまで、孤独で、クールで、エレガントで、ラディカルな抵抗の態度としてのダンディズム。

ダンディズムとジェントルマンシップを、混同してはいけない。

賛否両論あるのは当然。むしろ異論が多いほうが健全。でも、こういう新解釈の動きをシンクロニシティとして感じるのは、心強いし、胸が躍るものですね。

先日の沢樹舞さんとの対談が、今朝の北日本新聞に掲載されました。私の手元にはまだ届いていませんが、フェイスブックで購読者の方がアップしてくださった写真をシェアさせていただきました。ありがとう。便利な時代になりました…。

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やはり朝刊向きではないお話はカットされていましたが^_^; それはまた機会をあらためてどこかで!

掲載されなかったお話のなかで私がほほう、と思った舞さんの「戦略」をひとつ。

「デートに、あえて、すっぴんで行く」。

これは効くそうです。彼女の言葉によれば、「ハイリスク、ハイリターン」。相手とタイミングを見極めて、勝負をかけるときに。機会があったら(私は永久になさそうですが……(-_-;))、お試しを。

月曜におこなった、沢樹舞さんとの対談。近日中に北日本新聞に掲載されます。テーマは「ワインと恋とファッションと」。姐キャラユニットによる、田尻記者もたじたじの(すまん^_^;)お話となりました。朝刊にはNGな話も出てきて、どれだけ活字になるかわかりませんが…。

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対談で着た浴衣一式は、富山の老舗呉服専門店「牛島屋」で購入しました。ここの取締役が、高校の後輩でもありFB友でもある武内孝憲さん、というご縁。妹のかおりさんとともに、似合いそうなものを見立ててくれました。柄は、「藤と裏梅」、縁起がいい柄だそうです。裏梅とは、梅を裏側から見たもの。こんなふうに、植物を抽象的に表現できるのは、日本独特の感性によるものですね。

着付けをしてくださったのは、武内くんの奥様、美嗣子(よしこ)さんです。きめこまやかな心配りと美しい立ち居振る舞いが印象的な長身の美人でいらっしゃいます。中央が美嗣子さん。左の舞さんも170㎝超えの美女。和服も、長身だといっそう迫力がでますね。

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帯も、遊びを入れて結んでいただきました。

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極力、着崩れを避けるべく、かおりさんが、そのまま対談会場のレストランまで車で送ってくださいました。というわけで、浴衣ひとつ着るにも多くの人々の助けが必要でしたが、ゆえに、いっそう思い出に残る一着となりました。みなさま、ありがとうございました!

そもそも浴衣を着ようと思い立ったのは、カンバーバッチに刺激を受けてのこと。人の影響力、なにがどこにどう作用するか、わからない…。

対談後は、友人たちも合流してミニパーティーとあいなったのですが、そんなこんなの楽しい半日の模様を、舞さんがご自身のブログにアップしてくださいました。ありがとう!

先日、ご縁あってコメントを寄せた「クロワッサンで朝食を」。
初日、2日目で動員2,421人、
興行収入2,807,200円
273席・満席8回、驚愕の大ヒットとなり、
銀座四丁目交差点裏から、晴海通りまで長蛇の列ができたそうです。
6時間も列が途切れないって、ミニシアターではありえないこと(*_*)
おめでとうございます!

発売中の「週刊朝日」8月2日号の映画欄で、
この映画についてのインタビューにこたえております。
機会がありましたら、ご笑覧ください。

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お問い合わせをたくさんいただきながら、長らく絶版中だった『スーツの神話』が、本日、『スーツの文化史』として電子書籍になりました。

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電子書籍化の企画がスタートしてから3年以上も経ってしまいました。写真の版権をとりなおすための手続きが予想以上に難航し、また新たに追加したいと思った写真に関しても、手間取ってしまったのです。結局、図版の多くを断念する一方、新たに追記したい項目も多々ありましたが、完璧な理想を追うときりがないので、いったん、当初のバージョンで出すことにいたしました。

電子書籍版はこちらからです。↓

http://bccks.jp/bcck/113825/info

どうぞよろしくお願い申し上げます。

実業之日本社の宮田和樹さんに、プロデュースしていただきました。表紙の写真を提供してくださったのは、Kenjiro Suzuki  sur mesure Parisの鈴木健次郎さんです。サリトリア・イプシロンの船橋幸彦さんにも写真のご協力を賜りました。電子版にしたときの文字化け校正は、明治大学国際日本学部プレゼミOGの五条琴美さん、藤井亜紗子さん、丸山志穂さんに手伝ってもらいました。みなさま、ほんとうにありがとうございました!

今年初めに出た、日経ビジネスアソシエの教養特集。大好評につき、日経BPムックとなったそうです。

「ビジネスパーソンのための教養大全」。

今、知るべき20分野+α。ビジネスパーソン1000人にアンケートをとった結果、「必要と考える」教養100項目のうち、スーツが8位に登場。そのスーツの教養を解説しています。機会がありましたらご笑覧くださませ。

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7日(金)、大学にゲスト講師として生駒芳子さんをお招きし、エシカルファッションの最前線についてレクチャーしていただきました。題して「エシカルを着た悪魔」。

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21世紀のファッション産業革命のキーワードとなる「エシカル」。その黎明期から現在、そして未来の展望にいたるまで、情報を網羅しながら、無駄なく、しかも楽しく充実したすばらしいレクチャーでした。学生にはもちろんのこと、聴講にいらした社会人の方々にも大好評でした。いちばん楽しんでいたのは私かも^_^;

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ファストファッションについても、現在、いかに各社が「エシカル」に取り組んでいるのか、そのポジティヴな面を中心に解説。悲観・批判しないのがファッショニスタ魂ですね。

具体的なキーワードや固有名詞、新語、人についても、多くを学ばせていただきました。

たとえば「バイコット Buycott」。ボイコットの反対語。ある企業やお店に対し、不買運動をおこなうのではなく、行列を作ってまで買うという行為をおこない、それによって賛同の意を表明して企業を応援すること。

「アップサイクリング」。ただのリサイクルではなく、さらに価値を上げていくようなリサイクルのこと。

社会起業家の代表格のようなイヴォン・シュイナード氏。「革命を起こすためにビジネスをする」。

女優エマ・ワトソン。「私は社会貢献をするために女優をやっている」。日本ではあまりそのエシカルな側面は報じられていない。

モードとファストファッションの違い。モードとは、クリエーションのあるファッションのこと。ファストファッションはコピーであってクリエーションはそこにない。その中間にコンテンポラリーブランドがある。

「悪魔」とは欲望が強い状態。エシカルを推進するには、ファッショニスタの欲望をかきたてていかなくてはならないこと。かっこいいエシカル、欲望を刺激するようなエシカルであれば、自然といい方向へ進んでいく。今後、めざすべきはこの方向。

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ファッション産業に可能な被災地支援のひとつとして、いちはやく東北コットンプロジェクトもおこなった。オーガニックコットンは、土地の塩分など余分なものを吸収してくれる。津波で塩分が増えた土地を健康に戻すにあたり、このプロジェクトが多大な貢献をしている。

ちなみにオーガニックコットンが高価なのは、落葉剤を使わないから。葉っぱの間から綿花をつむのによけいな手間がかかる。でも、作業をする人は、手が荒れないという。

……などなど、学びは尽きず。

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講義後の記念撮影。たまたま二人のモノトーンのコントラストが、いい感じでした!笑。

私も超ポジティヴなほうだと思っていたが、生駒さんは私を上回るウルトラスーパーポジティヴ。講義後、ランチをご一緒しましたが、同席した方が、私たちがあまりにも同調しているのを見て、「お二人は20年来の友人同士みたいですねえ」とタジタジしておりました(大先輩に対して、かなり厚かましいですが)^_^;

ほんの一例、以下の会話…。

生駒さん「グローバルな人材を養成するには、教育の現場から変えないと。英語を小学生からうんぬんじゃなくて、マインド。学生が、臆することなく意見をがんがん言うことを、激励しなくちゃ。海外の会議では、手を挙げてとにかく意見を言わないと、存在しないことになっちゃうのよ。だからとりあえず手を挙げて、意見はそれから考えろ、と(笑)!」

中野「今の学生は浮くのを恐れるんですよ。小人数だと意見を言うけど、大教室となると、手は挙げない。シャイなうえに、目立って浮いちゃうと仲間に入れてもらえなくなりますからね。「ボッチ」って言って、一人で授業にすら出られない。私は常々、『一人で凛としてるのは最高にかっこいい』『一人はモテる』とか言って、一人行動を奨励してるんですが、どうも一人だと『友達がいない人』と見られて、それが恥ずかしいことになってるみたいです」

生駒さん「じゃあ、バッジ作ればいいのよ。<私は妊婦です>みたいなアレl、あるじゃない。電車のなかで席ゆずってもらえるやつ。<私は一人が好きです>みたいなバッジ。あれをキャンパス内でつけとけばいいじゃない。みんな<ああ、この人は一人が好きなのね>って納得するわよ!」

中野「笑。彼らは一人でご飯も食べられないんですよ。それが昂じて、ひとりでトイレの個室にこもってご飯食べる<便所飯>までやっちゃう。どこの大学でも問題になってるほど。グローバル人材育成問題と、便所飯問題は、つながっているんです」

生駒さん「あ~ら、じゃあトイレの個室にソファなんか置いて、<弁所>にすればいいのよ!」

中野「わははっ。なんでも否定や禁止するんじゃなくて、肯定アンド励ましのほうにもってかないと、ですね!」

こんな超陽性の方が第一人者として各現場の人と人をつないでいってくだされば、ファッション産業の未来も明るく感じられる。最高に楽しかったです。ありがとうございました!

5月27日、各方面で大活躍中の二大おしゃれ巨匠、綿谷寛・画伯とソリマチアキラ・王子を大学にお招きし、「ファッションイラストレーションを考える」というテーマで、レクチャーをおこないました。

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それぞれのイラストを見ながら、写真ではなくイラストを使う意義、ファッションイラストレーターの仕事の具体的内容、一枚の絵の中に描かれている情緒や思いなどを、丁寧に解説していただきました。バブル期における、イラスト一枚あたりの驚きのギャラの話も出て(!)、さらに最後には学生への貴重なアドバイスもあり、とても楽しく充実した時間になりました。

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色覚に問題があるため美術学校に入れないとわかっても決して夢をあきらめず、自分のやり方で道を切り開いてきた綿谷画伯。「人が見ていないところでも、決して手を抜いてはいけない」との助言に、学生一同大きくうなずく。

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アパレル勤務、バーテンダーなど、さまざまなキャリアを経てイラストレーターとして開花したソリマチ王子。「メンズファッションには決まりごとが多いけれど、もっと夢や情緒があったほうが楽しいよね」。

以下、お話のなかでとくに面白いと思ったことのいくつか。

・ファッションを描くとは、人物を描くこと。ファッションアイテム一つを描くのに、持ち主のいる部屋、しぐさ、葉巻などの小道具、表情、すべてを想像して、スタイリストのように組み合わせ、ふさわしい世界を描きこまなくてはならない。

・写真はよくも悪くもすべてを映し出してしまうが、イラストは本質だけを描くことができること。いちばん大事な分だけを表現できるのがイラストであること。

・海外の高級な雑誌、あるいはある種の広告は、イラストを使うほうを好む。絵の魅力でモノを買わせるのだ。顧客はすでにそのモノの品質を知っている。絵だけで、イメージだけで、理解してモノを買うことができる。見る方にも教養があるからこそできることであって、それは雑誌(広告)にとっても、顧客にとっても、ステイタスとなる。

・何もかも平板に映し出す写真ではなく、本質をデフォルメして描くイラストレーションだからこそ、時代を超えていける。

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背景に映っているのは、メンズファッションイラスト界の草分け的存在、穂積和夫先生のイラスト。「静止画なんだけど、いまにも動き出しそう」な絵に衝撃を受けてイラストレーターになろうと志したという、綿谷画伯。

学生からは熱い感動のメッセージがたくさん寄せられました。お二人のスタイリッシュな装いと紳士的な振る舞いにも賞賛の嵐が。女子学生からのコメントの一部を紹介します。

「綿谷さんが、プライベートのお楽しみで得た知識や技を仕事に生かしているというのは、<男>をめ一杯楽しんでいるように見えました!私が男性に生まれたら、そんな生き方がしたいなあと思います。全身白の中に、紫の靴下が美しいです!」

「ソリマチさんのような素敵なものごしの男性を育てるために女性ができることは何かあるのでしょうか? 将来結婚する相手には、年を重ねるほどに魅力の増す人であってほしいので。笑」

などなどの楽しいリスポンスに、私も笑わせていただきました。一流の仕事をこなす素敵な大人のオーラに直接触れるということが、なによりもいい経験になったことと信じます。

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綿谷画伯のマジウマ系広告イラスト。50年代アメリカの雰囲気に富士山をマッチさせることができるのは、イラストならでは。ギャラを聞いて会場から驚愕の声が(笑)。

Sori_16リゾートの心地よい風が感じられるような、ソリマチ王子のイラスト。

綿谷画伯、ソリマチ王子、ありがとうございました!ますますのご活躍を応援しています。

今朝の朝日新聞、文化欄「オヤジ おしゃれに目覚める?」にコメントしました。
取材を受けた時には、男性ファッション誌5誌の部数が前年比36%増の計407万部というデータに逆に驚きました。

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ちなみに、誰でもギモンに思う5誌とは、ウオモ、レオン、2nd、メンズex、オーシャンズだそうです。FBでは「週刊少年ジャンプが入っているのでは?」という疑惑まで飛び交いましたけれど。笑。

昨日は、日本砕石協会関東支部総会で、「ダンディズム」をテーマに講演させていただきました。横浜ベイシェラトンホテルにて。

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日頃、ダイナマイトや削岩機を扱っている方々ばかりだそうです。なぜに私。場違いきわまりない人選だったかと思うのですが、辛抱強く聴いてくださった紳士のみなさまに深く感謝申し上げます。テーマに関心のない方々を惹きつけてナンボですね。まだまだまだまだまだ、修行が足りない…あ~…(T_T)

写真は、講演後の懇親会にて。居心地悪そうな女性に話しかけてくださったレアで奇特な?方々。後方の背広軍団に届く平たい言葉を考えていくことが次のミッションかな。壁は厚い。ダイナマイト2,3個くらいじゃ突破できないかも。でも希望をもってがんばってみます。アウェイな場に身をおくことは、自分の未熟さと次の課題を知る大事な機会でもありますね。協会のみなさま、ありがとうございました。こんどはお仕事中の雄姿を拝見したいです!

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昨日は、母校の富山市立呉羽中学校の創立記念式で講演。15歳の時、まさか将来こういうことをしようとは夢にも思わなかった。一日一日の積み重ねの重さをあらためて感じる。彼らはまだわかんないような顔をしてましたが、いつか、話したことの、ひとつだけでも、なにかの役に立つといいなと願いつつ。シャイな印象もあったが、帰り際に「ありがとうございました!」と手を振ってくれた子もいて、嬉しい。

金枝仁治校長先生と記念撮影。校長先生はじめ、先生方がほんとうにきめ細やかなご配慮をしてくださったおかげで、楽しく感動的な一日になりました。心から感謝します。

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小学校、中学校の同窓生たちも応援に来てくれた。夜は彼らと、恩師の石上正純先生をまじえて宴会。12歳に戻って盛り上がる。遠慮なく、今日の講演のダメな点も指摘してくれた。「中学生に12カ条は多すぎる。5カ条でいい!」とか、「えー、と言うクセを直せ!」とか。こういうことをきちんと言ってくれるのも絶対の信頼感があるからこそ。ありがとうね。しっかり反省して、次に活かします!

今朝の北日本新聞にちょこっと掲載されてました。

Img015_3現在の校舎は改築ほやほやの超モダンで贅沢な校舎。私が3年間過ごした円形校舎もすばらしかった。教室からベランダに出て、すぐ全校集会ができるのです。いまはなきそのなつかしい建築は、こちらで見ることができます。

http://www.youtube.com/watch?v=l99m4aCPUgk

制服は、当時のまま、変わっていませんでした。なつかしのセーラー服と詰襟の学生服に、中学生時代の思い出が一気にあふれ出てまいりました。服がもつ記憶誘導力もなかなか強いものですね。

昨日は、日本モデリスト協会総会にて、講演させていただきました。新宿の文化学園にて。お題は「そうだったの?この服、このことばのルーツ!」 

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モデリストとは、アパレル業界以外では聞きなれないことばですが、講演後の懇親会でこのような説明を聞かせていただきました。「パタンナー(型紙を作る人)+夢+コミュニケーション」。

実際に企画者の意図をくみ上げて服を作り上げていくうえで
重要な部分を担っているプロフェッショナルな技術者です。

モデリストに関する詳しい説明はコチラ↓
http://www.ifashion.co.jp/jnma/modelist/background.html

懇親会ではたくさんのよいご縁に恵まれました。

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モデリスト協会のみなさま、ありがとうございました。またお会いしましょう!

http://www.ifashion.co.jp/jnma/notification/130420.html

☆昨日は「サライ」記事のための取材で、錦糸町の「松徳硝子」へ。繊細な「うすはり」はじめ、手作りのガラス製品の数々を見ながら、これをさらに現代にプロデュースしていくためのさまざまな切り口をうかがう。

「バカラ」にはバカラのやり方がある。メイドインジャパンであるからこその闘い方を考えさせられました。

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工場も見学させていただく。45人の社員の方々が、それぞれの持ち場でダイナミックに仕事。1000度を超えるという火の熱気に、失敗作のガラスが割られる音…。けっこうドキドキ緊張します。

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かつて日本の観光地にはほとんど「ガラス館」があった、という話に笑う。言われてみれば、なんだか温泉地でガラスの工作つくった記憶が……笑。

取材終了後、錦糸町のロッテホテルの地下のブリティッシュパブ、HUBでスタイリストの堀さんと小休止&打ち合わせ。その後まだ仕事の予定があったため、アルコールフリーのドリンクで我慢せざるをえなかったけど、モヒート風のミントスカッシュは、疲れを一掃してくれる新鮮なおいしさでした。

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N響ホームページ内「カレイドスコープ」に寄稿しました。演奏されるウォルトンの楽曲から連想が導かれるまま「英国王室行事の底力」。

機会がありましたら、ご笑覧ください。できればウォルトンの「王冠」をBGMに流していただければ、なお光栄です(笑)。

http://www.nhkso.or.jp/library/kaleidoscope/3745/

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本文とは関係ありませんが、上の写真はウィリアム&キャサリンのロイヤルウェディングのときのゲスト。男性は、だれも白いネクタイなんてつけてない……。白いタイにブラックスーツは、あくまでも日本独特の習慣。

「クロワッサン プレミアム」5月号Book 欄でインタビューを受けました。「二十歳の頃に読んだ本」。機会がありましたら、ご笑覧ください。

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Sankei Expresss 03/16号、および、Fuji Sankei Business i 3/16号、「美のクリエイター」欄、芦田淳さんが生み出す美の世界のヒミツについて、書いています。「愛から生まれる 王道」。機会がありましたら、ご笑覧下さい。

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北日本新聞よりシリーズ「友達って何?」の最終回にインタビューを受けました。今朝記事がアップされていました。

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友だちなんて、定義できるものではないし、人と人との関係の数だけバリエーションがあるし(つまり人口×2だけの)、状況によってもさまざま。だからからこそ、繰り返し問われるテーマのひとつ、なんだろうと思う。

掲載されてる写真です、田尻記者撮影@Aoビル内のテラス。青山っぽくないですね。笑。

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「人生は続いていく。望んだようにはいかなかったとしても、常に、あるべきように」

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友だち関係は、「望んだようにはいかない」もののひとつ。ふりかえってみると、一時的にアツクなったりする友情は、そうでもなかった……ということも多い(苦笑)。たんたんと何十年も、細々と続いている友人たちは、やはり淡き水のごとき関係。寄りかかりすぎず、立ち入りすぎず、でも、時々は頼って頼られる。あたたかくて、クール。たまに会うと、状況が変わっていても、コアな部分は変わってない。それが「あるべきよう」なのかもしれないなあというのが、時間が経ってみるとわかる。

J-WAVEの休日特番、LEON presents Style You Up!に出演してまいりました。

クリス・ペプラーさんと大塚善奈さんお相手に、「モテる男とファッション」。休日の昼間っからレクチャーや説教は誰も聴きたくはないだろうと思って、笑える話をピックアップしてまいりました。当然、具体例として挙げたお話には「ファクション」もおおいに混じってます。お二人ともノリがよくて、楽しかった~! あっという間の30分。時間足りませんでしたが、そのくらい名残り惜しい方がいいのかも。

たくさんのメッセージやメールをいただきました。ありとうございました。ジョークっぽい話ばっかりでしたけど、「聴きたかったけど聴けなかった」という読者の方から内容の問い合わせがあったので、簡単に一部メモしますね。

モテる男のファッション、レベル1から5まである。

・レベル1 人としての最低限。清潔感と正しい姿勢。とりわけ手、爪まわりを女はよく見ていて、男の手の印象は、顔以上に記憶に残っていることがある。指輪やブレスが目立つのは論外。服のサイズがぴたりあっていることも、「着られてない」ことを見せるために重要。

・レベル2 親近感を感じてもらうためには、ダークな装いがベースであれば、赤・ピンク・オレンジ・黄色などの暖色を、ほんの少し取り入れる。ネクタイ、チーフ、靴下など、チラ見えする場所に。

・レベル3 コミュニケーションを楽しくするために小道具を活用する。巻き物、ポケットチーフ、ピンブローチ、傘、カフリンクス、ブトニエール、プチ手品小道具(リボン1本とか、箸袋でも)。巻き物なら彼女が寒そうにしていたときにかけて、さしあげるくらいのつもりで。ポケチも同様、ケチらない。かつてカフリンクスが塩・コショウのミニチュアボトルになっていて、そこからステーキに味付けしてもらったことがある。ブトニエールの花を帰り際に贈ってもらったことがある。いずれも感動し、強烈な印象を残す。

・レベル4 3~4時間のデートの間に「変身」する技。帽子やメガネを活用する。途中で脱ぐと、さきほどとは別の顔が現れるのがいい。見せてはいけないブレイシズ(サスペンダー)のちら見せも場合によっては効く。上着を脱いだときのシャツはスーパーファインな生地で、触りたくなるようなのがベスト。下に着るものほど上質であるのが望ましい。香りも重要。フレグランスがぷんぷんするのは論外。接近したときに、シャンプーの香りがする、あるいはシャンプーが必要ない方であればフェイスローションなど、あくまでふわっとかすかに、が基本。

・レベル5 フォーマル。タキシードのボウタイは学芸会のようにできあがっているものではなく、自分で結ぶタイプのものを。パーティー後、はらりとほどけている姿こそ、タキシードの真骨頂。

…っていうような話を、クリスさんと善奈さんの楽しいツッコミを受けながら話ました。

で。まとめとして「大人の男に必要なことは?」というクリスさんの質問を受けて。

・上記にあげた服のことなど、ほんとうはどうでもいい。男の価値は着るものでは決まらない。おしゃれが目につく男ほど、ナルシストでケチで無責任だったりする。かつて、全身パーフェクトに決めた方から、会計のときになって「1000円しかない」と言われて全額こちらが払ったことがある。そのお方は帰りに自分のためにカードで別の高級品のお買い物をしてうれしそうに自慢していらしたわ(笑)。ほんとうの意味で、中身まで豊かな信頼に足る男は、必要以上に飾ったりはしない。できる男は、むしろ無頓着ぐらいの人が多い。ただ、その「すばらしいナカミ」にたどりつくために、レベル1はクリアしてほしい。

さりげなく静かな自信をたたえていて、バランスのいい包容力があり、精神が一定していて、責任感がある(女に恥をかかせたり、悲しい思いをさせたりはしない)。このような資質が最低限、必要なのではないか?

……などとエラソーに男に対して一方的に要求するわけではない。男が、女のためにそのような男になりたいと自発的に努力したくなるように、女のほうが自己を律して成長することが大切。男を育てるのは女。

というような話で笑っていると、あっという間に30分経過していました。

これからのメンズファッションのトレンド(半ズボンスーツの話)なども話す予定だったのですが、まあこちらはまたどこかの媒体で機会があれば。

LEON編集長の前田陽一郎さんともオフ・エアの場所で少しお話する機会をもてました。LEONという雑誌は、表面はおちゃらけているけれど、芯にはロマンティシズムやダンディズムがある、それを持ち続けたいというような熱いお話をうかがいました。

関わってくださったすべてのスタッフのみなさま、リスナーのみなさま、ありがとうございました。(写真はLEON編集部の石井さん撮影)

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「日経ビジネスアソシエ」の反響大きく、じゃあ、スーツにボタンダウンを合わせるのはありかなしか、とか、シャツの下にアンダーシャツを着るのはありかなしか、とか、その他もろもろ、ご質問をいただいたりしています。ありがとうございます。

あることに気づきました。そういう質問やコメントなどを寄せてくる方は、必ず「起源」を書き添えていらっしゃるのですね。たとえばビジネスシャツといえどシャツはもともとアンダーウエアだったものだから(その話は私の『モードの方程式』で読んで知った、と^_^;)、その下にさらに下着を着るのは間違いではないか、とか。

理にかなったご質問をいただくのは、たいへん、ありがたいことと感謝しています。でも、いい機会なので、私のおおよその立ち位置を、書いておこうと思います。服飾評論家ではなく、ましてやスタイリストでもないので、服を実際どう着るのが「正しい」かなんて、指南できるような立場ではないと思っています。

エッセイスト&服飾史研究家としての私は、ファッションの表層的な表現よりも、それを支える人間の行動や心理のほうが興味深くて、観察したりモノを書いたりしてきましたおもしろネタを発見すると、現代の行動にこじつけて何とでも書きます。史実に敬意を評しますが、それを書く目的は、史実の正確な描写というよりもむしろ、「現代の読者に喜んでもらうこと」。それこそ、ダイアナ・ヴリーランド流の「ファクション」です。ファクト+フィクション。淡々とした史実の正確さの再現でスルーされるくらいなら、むしろ、現代人にウケそうな多少の誇張を加えてでも読ませちゃえ、と。

シャツがアンダーウエアであったことはまぎれもなく事実です。それをたしかに拙著で伝えました。でも、そのお話と、現代の男性がシャツをどう着るべきかを指南することは、まったく別問題ではないか、と私は考えています。史実をどう解釈して、どう着るかは、その人自身のモンダイ。かつて下着であったものであろうが、今は素材も違うし位置づけも違う。歴史に敬意を払うもよし、今の快適さを重視するもよし。どちらにせよその男の内面がうかがわれる。私が観察して書いておきたいのは、男の、そんな内面の表れのほう。周囲に迷惑さえかけなければ、シャツの下にアンダーウエアを着ようが着まいが、どっちだっていいじゃないかと思っています。

そういう立場で観察して書き続けていたら、書いてきた分量が分量だけに、いつのまにか「メンズファッションのオーソリティ」みたいに誤解されるようになって今に至ります……。でも私はファッションの権威でもなんでもありません。もちろん、書くことに伴う責任はつねに引き受けているつもりではありますが。どちらかといえば、常に権威に茶々を入れる側の人でありたい。それに、19歳で「書く人」としてデビューして以来、ロマンチストのエッセイストであることには変わりないので、もし、「圏外」からの召喚がきたら、そちらへの冒険に行ってしまうかもしれない。Only God Knows.

それにしても、こうして男のファッション行動を観察してきて面白いなと思うのは、男は、服ひとつ着るのに、「権威の裏付け」みたいなのをほしがるということ。「根拠」や「正当性」を支える理屈を欲しがるということ。それをふりかざすためには、使える「史実」であれ「権威の一言」であれ、なんでも使うのね。たとえそれがどこかで矛盾を起こしたとしても。

さらに興味深いのは、その「権威の裏付け」なり「正しさの根拠」なりを、自分自身に納得させるために、他人にまで広め、同志でそれを共有しようとして「群れる」こと。自信のなさの表れかな。群れてかっこいい男なんていないわよ~(^_-)-☆

今年もこの季節がめぐってまいりました。賛同しました、メリー・グリーン・クリスマス。メッセージがアップされました。

http://openers.jp/culture/merrygreenchristmas/message_merry_green_christmas_2012.html

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11月28日(水)におこなわれた、アルマーニ銀座ビル5周年パーティー。アルマーニの厳選作品を展示する「エキセントリック」展も同時開催。

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前日に電話をいただき、急遽、フジテレビの「ノンストップ」という番組で「エキセントリック」展解説をすることに。当日、なにをすればいいかもわからず現場へ行ってみると、思ってもみなかったハプニングが続々と展開しました…。

まず、あみちゃん(すみません、エグザイルの妹版のバンドメンバーのひとりだそうですが、私はテレビをほとんど見ないのでバンド名がわかりません…m(__)m)というかわいい女の子とパーティーで「出会い」、彼女を案内しながらアルマーニ展のみどころと、パーティーの楽しみ方を伝授することに。いきなりぶっつけ本番の素人演技をいたしました次第(~_~;) 左があみちゃん。寒空の中、肌を露出するファッションでも「がんばります!」と笑顔をたやさなかったかわいらしい方でした。

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フォトコールも解説し(真矢みきさんと上戸彩さんのフォトセッションを間近で見学!)、アルマーニの業績を解説し、パーティーの楽しみ方を伝授し、とひととおり終わって、私のパーティータイムになる予定でしたが、ここでまた予想外の展開に。合流したイラストレーターのソリマチアキラ王子の美男っぷりにテレビクルーも急遽、出演を依頼、王子をあみちゃんに「お友達」として紹介して私は会場へ消える、という設定のど素人演技を重ねました。下の写真、左がファッション業界で「王子」と呼ばれているソリマチさん。バタクのスリーピーススーツを完璧に着こなし、立ち居振る舞いも、ご自身のイラストのように流麗でエレガントなジェントルマンです。

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文字通り嵐のようなパーティータイムでした。来週水曜日の「ノンストップ」で放映予定だそうです。

名古屋ミッドランドスクエア内のヴァルカナイズロンドンにて、’How To Be Like James Bond’ をテーマに、BLBG社長にして『本物の男 25の金言』という2冊目のジェームズ・ボンド本を出版したばかりの田窪寿保さんとトークショーでした。

吹き抜けが爽快なミッドランドスクエア↓ ラグジュアリーブランドやいまどきの高級セレクトショップが結集している感がありますね。

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ボンド御用達シャンパーニュ、ボランジェを飲みながら、アットホームな雰囲気でのトークショーのあと、店内にとどまり、お客さま方とのおしゃべり。お客様はお医者様率が高く、塾の経営者や教職についている方もいらっしゃいましたが、とにかくおしゃれのレベルが高くて驚き。カップル(夫婦)も何組かご来場でしたが、これは東京のファッションイベントのトークショーではあまり見かけない光景だということに気づきました^_^; 素敵で、うらやましいことです。

↓ボランジェと、今回のイベントのために特別に作ったという「007」型クッキー。

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今回の映画では、グローブ・トロッターのスーツケースも登場するということで、店内には007モデルを中心に黒いグローブトロッターがずらりと。ヘンリー・プールのディナージャケット(タキシード)も飾られ、BGMはアデルの「スカイフォール」。さらに、下の写真の田窪さんと私のうしろにあるマネキンが着ているのは、映画の中でボンド&ボンドガールが実際に着用した衣装です。ジェームズ・ボンド色に濃く染まったひとときでございました…。

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文字通り、とんぼ返りのお仕事でしたが、名古屋のファッション好きな方々のリアルな関心に接することができた、貴重で楽しい時間でした。ご来場のみなさま、ヴァルカナイズのスタッフのみなさま、ありがとうございました。

↓11月10日付記事に会場の模様が。

http://blog.midland-square.com/

大学の「ファッション文化史」の講義に、ゲスト講師として、パーソナル・スタイリストの草分け、「ファッション・レスキュー」代表の政近準子さんをお招きして、プロフェッショナルなパーソナルスタイリングについて、そして服育について、アツく、楽しく、堂々と、真剣に、陽気に、語っていただきました。準子ギャグにいちばん笑い転げていたのは私かもしれません。すんません。

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準子さんの顧客のひとり、化粧品のヨンカの社長、武藤興子さんも超多忙のなか駆けつけてくださり、スタイリングの成果をなまなましく語っていただくという贅沢な授業となりました。(このネットワークは、なにげに<飲み>がきっかけ^_^;)

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これがどれだけ贅沢なことか、学生さんたちがわかってくれるのは何年か先だろうな…とか思いながら、まあ、私自身が心の底から楽しめた、至福の時間でした。ありがとう!

「サライ」連載記事のため、ディレクターズ・スーツの取材。横浜馬車道の信濃屋さんにご協力を仰ぎました。

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白井俊夫さん、八木美樹さんにお世話になりました。おかげでとても楽しい取材になりました。ありがとうございました。詳細は本誌にて。左が「和製クラーク・ゲーブル」と呼ばれる白井さん、右が広報担当の八木さんです。

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取材後、スタイリストの堀さんと、馬車道十番館へ。クラシックで昭和モダンな贅沢な雰囲気を堪能しました…。横浜馬車道近辺は、なにげにゆったりとした、ほっとした気持ちにさせてもらえる店が点在していますね。

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1日(金)のお仕事。OPENERS×福助130年のお祝いコメントを述べました。パレスホテルのテラスにて。詳しくは後日。

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夕暮れのパレスホテルのテラスから見る光景というのは、なかなか感動的で、ゆったりとした時間が流れている異次元ですね。去りがたくて、終わってもしばらくぐずぐずしてしまいました…。

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福助さん、130周年おめでとうございます。

☆その後、メンズファッション界で絶大な支持を誇っているbatak日比谷店を訪れ、社長の中寺広吉さんじきじきにご案内いただきました。

インペリアルプラザを見下ろすフィッティングルームは、まさしく「男の舞台」^_^;といった趣きのシックながら贅沢な空間。働く職人さんたちの様子もいいぐあいに店内からうかがい知ることができて、センスの高さを感じました。職人さんのワークスペースには、額入りのソリマチアキラさんのイラストがいくつもかざってあります。

胸元の美しいドレープにほれぼれするbatakのスーツ。

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中寺さんによれば、たとえモノとしては耐久性が高いとしても、スーツにおいて「一生モノ」はありえない、と。30代、40代、50代、それぞれの年代で体型が変わらなかったとしても、成長したナカミにあいふさわしいスーツがある。それを提案していきたい、と。納得。

昨日は雨の中、あちこちでイベントやら選挙やらがおこなわれた日でしたが、多くの方にご来場いただきました。ほんとうにありがとうございました。

第二部の富山女子たちとのトークショーも楽しかったです。終了後はサイン会までしていただき、お花やワインまで頂戴しました(T_T) 

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写真右は、トークショーでご一緒に登壇した、農業で起業した元気な富山女子、橋本めぐみさん。

その後も休む間もなく北日本放送の取材やらなんやらが続き、盛りだくさんの一日でしたが、一夜明けても感激の余韻が続いています。

今朝の北日本新聞がさっそく記事にしてくださいました。

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主催の富山市スタッフの皆様にも心より感謝申し上げます。

またお会いしましょう!

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マドンナ監督「ウォリスとエドワード 英国王冠を賭けた恋」試写会&トークショーでした。by 25ans ×アルシネテラン、六本木シネマートにて。おみやげはペンハリガン「ピオニーヴ」のサンプルとミニカード。

観客は30歳前後の美しい女性ばかりでした。うなずきながら熱心にメモをとる姿が印象に残ってます。映画に描かれなかったウォリスとエドワードにまつわる史実をいくつかご紹介したあと、映画から学べる「現実」に役立つヒントの話などを。「表層や知性もさることながら、チャンスの女神が来たら前髪を確実につかむための直観力を磨くことが大事」という話をしたところ、「直観力を磨くための具体的方法を教えてほしい」という質問を受け、日ごろの私の㊙訓練法などもご紹介してまいりました。っていうか、ほんとはそれ私が教えてほしいのですが^_^;

向上意識の高い観客に、こちらも刺激を受けた夜。

ご来場のみなさま、スタッフのみなさま、ありがとうございました!

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☆チャールズ皇太子がGQ誌に寄せた「私のファッション論」、ついにウェブでも解禁になりました。私が翻訳させていただきました。お気づきの点がありましたら、ご意見お寄せ下さいませ。

http://gqjapan.jp/2012/10/19/story/

読売新聞夕刊、連載「スタイル アイコン」第2回目、本日掲載です。ウィンザー公=エドワード8世が今もなお愛される理由を考えてみました。機会がありましたらご笑覧下さい。

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さてさて、昨日拙ブログのアクセス数が異様に上昇してなにごとが起こったのかと思ったら、紀香さん効果でした。フェイスブック上で、彼女もTae Ashidaデビューコレクション後のディナーのことを紹介し、そのなかに拙ブログのことも書いてくれました。ありがとう!……にしても紀香さんのアーティクルにはたちまち何千もの「いいね!」が。大女優の影響力というものをあらためて実感したことでした(^_^;)

おふたりの了解を得て、紀香さんがアップしたスリーショットを、こちらでも。紀香さんが着ているドレスは多恵さんデザインのもの。裾にかけての模様がヒョウ×グラフィックで目が釘付けになります(全身写真は、フェイスブックの紀香さんのページで)。野生×都会的洗練がここにも、ですね。

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阪急メンズトーキョーにて、GQ鈴木正文編集長とのトークショーでした。ご来場のみなさま、ありがとうございました。笑顔でうなずきながら聞いてくだる優しい聴衆に恵まれて、とても楽しかったです。

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サントリーの青いバラ、アプローズがご来場の先着100名様に配られましたが、壇上にはそのお見本としてこれが飾られていました。私が携帯の待ち受け画面にするほどこのバラにぞっこんということを知ったサントリーの方が、終了後、なんとこれをまるごとプレゼントしてくださいました! 待ち受けの写真は、たった2本のアプローズ。花言葉「夢かなう」なのですが、二つだけ、夢がかなえばうれしいなと思って毎日眺めていたのです。しかししかし、なんとこのアプローズは80本。その場で文字通り飛び上がって大騒ぎして喜んでしまいましたが、そのくらい嬉しかったです。夢、かないすぎたらどうしよう……って(^_^;)杞憂。高貴なバラの香りに満たされて幸せです♡ ここしばらく、2~3時間睡眠で働く日が続いていたけど、予期せぬご褒美に恵まれて、疲れなんて吹っ飛んでしまいました。

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GQスタッフのみなさま、阪急、アウディ、ライカ、モエヘネシーディアジオ、そしてサントリーのスタッフのみなさま、ありがとうございました。

ここ一か月ほど懸案だった、富裕層とエリート教育についての原稿を、とりあえずひと段落させる。

こういうテーマは、「お題」を与えていただかないとなかなか勉強できるものではない。何冊かの本を読んでわかったつもりでも、意外と整理できてない。自分のことばでアウトプットしてみて、はじめて自分が何を理解したかを知る。あるいは、自分が「わかってない」ことは何なのかを知る。

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日々の経験も、たぶん、自分のことばで記録してはじめてそれがどのような意味をもっていたのかわかるということがある。経験は「記録」されないとどんどん薄くなり、やがて流れ去っていく。数年すると、「なかったこと」になってしまうことさえある。

歴史が歴史たりうるのは、それが「記録」されているからにほかならない。書いたり描いたり撮ったり、なんでもいいけど、手がかりを残しておくのとおかないのとでは、生の実感もまるで違ってくる。

脱線した。

今回の仕事のために読み返した池田潔『自由と規律』、あらためて名著だと思った。13歳から18歳までは、どこにいようと、人生が地獄としか思えないことのほうが多い。その時期に徹底的に厳しい生活で心身を鍛え上げておけば、その後の人生は何が来ようとやっていける。地獄の経験を生きぬいたタフなエリート。日本に必要なのもこういう人材じゃないのか。甘やかした環境でモノを覚えさせることではなくて。

ジェレミー・ハケット氏とのトークショー、楽しい雰囲気のうちに無事終了しました。

休日もアンティークショップを回ったり、写真を撮ったりして仕事のために過ごしている勤勉なハケット氏の姿をうかがうことができた、貴重な機会でした。アルマーニばかりではなく、やはり仕事を成功させるには100%以上の献身が必要なのですね。快楽主義的に見える仕事ほど、禁欲的に働かなければ。

ご来場のみなさま、ハケット、ヴァルカナイズ関係者のみなさま、ありがとうございました。

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またどこかでお会いしましょう!

Jeremy Hackett,"Mr. Classic"(ハケット氏が英「インデペンデント」に書いたメンズファッションに関するコラム集。豪華写真集でもある)ほか新聞その他のインタビュー記事で、ハケットというブランドのリサーチ。今日のトークショーに備えての準備です。つけ刃だけど。

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気がついたことを、以下ランダムにメモ。

[E:diamond]「1840年に詩人のエドワード・フィッツジェラルドが書いた手紙にこんな言葉を見つけた。<オールド・イングランドなんていう場所はどこにもないし、これまでも存在したことはなかった>。だが、パリの右側には<オールド・イングランド>というイギリス好きのジェンツのためのショップがある……」

サヴィルロウのセールスマンだったジェレミー・ハケットも、アメリカのラルフ・ローレンも、このパリの店主も、どこにもない「オールド・イングランド」からインスピレーションを受けてメンズワールドを展開しているのですね。ハケット氏は、NYタイムズのインタビューには「私たちはオールド・イングランドで、ラルフはニュー・イングランドだと思っていますが―どちらも昔の文化から影響を受けています」と答えているが。いずれにせよ、どこにもない古き良きイギリス文化がソースになっている。カントリー・ミーツ・シティの夢の国。これ、男のファッションを考えるうえで、とても興味深い事実。

[E:diamond]ハケットが展開する世界は、ベントレー、ポロ、自転車、ピクニック、ボウタイ、スパニエル犬、トップハット、そしてオーダーメイドの旅行鞄……。こういう世界に連れて行かれ、そこでどっぷり迷い込みたい現代の男のためのファンタジーワールド、といった印象。

[E:diamond]ハケット氏がよく使うキーワードは "our clothes wear in not out".(着古すのではなく、長く着るほどによい服)、"evolutionary rather than revolutionary"(革新よりもむしろ進化)

[E:diamond]ラルフ・ローレンやトミー・ヒルフィガーが展開するアメリカナイズされた英国服との違いは……。少なくとも、アメリカにはない英国性の象徴としてわかりやすいのは、ボウラーハットと巻き上げられた傘。

[E:diamond]カジュアルブームがひと段落して、さらに「ヘリテイジを創出する」という今のトレンドにぴたりとあうのが、ハケットをはじめとする英国ブームなんだろうか?

[E:diamond]ハケットのスタイルは、イギリスの上流階級のなかの、「スローンズ」「スローンレンジャーズ」と呼ばれるスノビッシュな人種がよく着ているスタイルだが、実はこの階層は、ハケットの顧客層ではない。

[E:diamond]1992年、リシュモングループがハケットを買収。2006年、スペインの投資会社トレアルが買収。その後、会社の規模が世界に飛躍的に拡大している。いまはスペインの会社の傘下ということになる。

[E:diamond]ハケット氏は養子だった。仕事でパーフェクトジェントルマンを追求しているが、プライベートでもそうなのだ。最近、オーストラリアで実の母と会い、探し求めてきたイングリッシュエレガンスを母の中に見出した…。

[E:diamond]成功の秘訣は、ヘリテージ(本物であろうと、創出されたものであろうと)と、ノスタルジアとの境界をうまく歩くこと。

[E:diamond]ハケットはブリティッシュ・アーミーのポロチームや、ル・マン、ボートレースなどジェンツのライフスタイルに関わるさまざまなことがらもスポンサードしている。あんなこんなのばらばらなことを、一つのイメージにまとめあげる仕上げの要素が、ジェレミー自身のパーソナリティかな? これができるかどうかは、その人がアートな要素をもっているかどうかにかかってくるのだけど。

後はいったん情報を全部忘れて、リラックス&オープンマインド&ハブ・ファン!ね。 See you at Vulcanize London this evening!

9月23日発行のThe Nikkei Magazine Style、特集「男のお洒落には、どうして論理が必要か?」 LEON編集部に取材を受けた記事が掲載されています(とりとめなくお話したことを、編集部がまとめてくれました)。機会がありましたらご笑覧下さい。

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昨日はテレビ大阪の深夜番組の取材で、コッドピースについて、また男の股間の歴史について、マジメに語るという仕事。エスモード学園にて。

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いまも完全には廃れてないのですね、コッドピースは。あのトム・ブラウンがコッドピースつきのスーツをランウエイで発表して、誰もがどう評していいかわからなかったのも記憶に新しいですが。

「時計仕掛けのオレンジ」では、ギャングたちがjelly mouldのときにコッドピースをつけたりするし、アメコミのヒーローもつけてますね。

っていうような、「左右のつなぎ目に困ってつけてみました」起源から、現代の復活にいたるまでのコッドピース変遷のお話。

そんなこんなのお仕事も、二年ほど前にちょこっと参加した『コッドピース お股の袋の本』という本がご縁なのですね。世界でほぼ唯一のコッドピース研究本。表紙がコレなので思わず失笑してしまうのですが、松岡正剛や会田誠やみうらじゅんも参加しています。私のパートは、「香織、男の下半身を語ります!」という東スポノリのタイトル。この本、全体的にゆるいくすぐったい感があるのですが(それがまあ、長所でもある)、このマヌケなものをマジメに語ろうとすると、どうしてもこうなってしまうのかなあ。

でも今、タイムマシンに乗れたとしたら行ってリサーチしたい時代が15~16世紀かな。ヘンリー8世やらカール5世やらのコッドピース美男の方々に会って、「そんなもんつけて後世まで残る自分の肖像画を描かせるなんて、羞恥とかテレとかはないんですか」? と真面目にインタビューしてみたい。当時は恥ずかしい代物じゃなかったというのが私の推測なんだけど(恥ずかしさは、社会的なもの)、文化人とされる人たちは、「あんな恥ずかしいものつけるなんてどうかしてる」みたいなことも書いてるのよね。どっちなんだろうな。

J-WAVEのHello World、「夏期講座」にて、大学で教えている「ファッション文化論」のさわりを話してまいりました。U-StreamやTwitterやメールでの視聴者の皆さんからの投稿を眺めつつ質問にその場で答えるというライブな緊張感のなかでしたが、DJ TAROさんのプロフェッショナルなナビゲートがすばらしく、あっというまのモノ足りない90分。楽しいお仕事でした。たくさんのリスポンスに感謝します。

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DJ Taroさんの頭の回転の早さと鋭い観察眼(ペディキュアの色までいつのまにチェックを!?)に脱帽。

http://www.j-wave.co.jp/blog/helloworld/2012/08/post_549.html

大学に湯山玲子さんをお招きし、トークショー形式の特別レクチャー。「ファッションのお見立て」と題し、マリー・アントワネット、ブリジット・バルドー、着物、氣志團とエグザイル、男の娘、女子アナなどのファッションを、今の問題に見立てて語り倒すという趣向。

湯山さんのマシンガントークに学生たちは圧倒された模様。ふんだんな情報量とぶっとびながらもまっとうな解釈の数々に、よい刺激を受けたことでしょう!(^^)!

コミュニケーション力を上げるための、湯山さんからのアドバイス。「毎週、違う人をお茶かご飯に誘い、二時間向き合ってその人からお宝を引き出せ」。コミュ能力は自分に負荷を与えて鍛えなくては向上などのぞめないのですね。私も意識的に実行しなくては。

湯山さん、濃ゆくて刺激的な時間をありがとうございました!

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ヴァルカナイズ・ロンドンでのトークショウへご来場のみなさま、スタッフのみなさま、ありがとうございました。

能天気な私が当初想定していた方向とは180度違うシリアスな国家論の話が展開されたりして内心焦りつつ、でも逆にそういう話を好んでくださったお客様が熱い共感コメントを寄せてくださったり。正直、話したいことを話しきれないまま持ち帰ったところもあります。でもそれがかえってこの日のお客様にはよかったのかなと内心ぐるぐるしております。臨機応変にあらゆる状況に対応できなきゃなあ…と反省中です。

終了後も、ご来場の方ひとりひとりとお言葉を交わすことを目標にしていましたが、シャイなお客様はなかなか先方からお声をかけづらいままお帰りになったようで、こちらの方で積極的に「場」を開いていく努力が足りなかったかと、この点も心に引っかかっています。

もろもろの反省点を今後に生かすべく、いっそう意識的な努力を続けます。成功とは失敗に失敗を重ねてなおあきらめないこと、by チャーチルの言葉を励みにしつつ。

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もうひとつは、湯山玲子さん『ビッチの触り方』刊行記念トークショー。恵比寿のリキッドハウスにて。湯山玲子さんの司会のもと、ギンザ編集長の中島敏子さん、作家の岩井志麻子さん、放送作家の町山広美さん、演劇ジャーナリストの徳永京子さん、Vogue girl クリエイティブディレクターの軍地彩弓さんという濃厚なメンバー。

会場は立ち見のお客様もずらりの熱気でむんむん。おしゃれな方が多かった。ライブのような感じで、7時から延々と10時過ぎまで。岩井志麻子さんの過激なエロトークで爆笑の嵐の連続で、ほとんど笑いっぱなし。お題はいちおう、岩井志麻子前後、木嶋佳苗、塩谷瞬、震災、女子アナ、etc. 笑いにあふれているからって内容空疎なわけじゃなく、しっかり内容と言葉が充実していたのが圧巻だった。名せりふもぽんぽんでてきて。志麻子先生サイコーでした。どんなテーマになろうと、かならず強引に○○○の話にもっていき、会場を爆笑の渦に巻き込んでまとめてしまう手腕がすばらしい。しかもエロトークがイタくないのね。カラッと明るくて、ハッピーな雰囲気が盛り上がるエロ。他のメンバーもそれぞれに個性的でチャーミング。自由自在にパワーを発揮してフルスロットルで仕事に生きている女っていいなあ。

その後も話し足らず、控室でトークの続きをやっていたらば結局午前様に。

ご来場のみなさま、スタッフのみなさま、メンバーのみなさま、楽しい一夜をありがとうございました! 

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<追記>

こんな記事として紹介されてました…。

http://www.cyzowoman.com/2012/05/post_5918.html

朝、金環日食をご近所の皆様方とともに熱狂して鑑賞した昨日は、濃密なトークイベントが2件。

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まずは、大学にWWDジャパン編集長の山室一幸氏をお迎えし、「ファッションジャーナリズムの最前線」というテーマで特別講義をおこなっていただきました。

レディガガとLBGT(レズビアン・バイセクシュアル・ゲイ・トランスジェンダー)のマーケットの可能性や、アニメファッションの今後の重要性、そしてファッションジャーナリストとエディターの違い……。次から次へと機関銃のように飛び出してくる的確な比喩、毒舌、ぎりぎりエロいたとえ話、業界内輪話にエスプリに満ちた話。面白すぎでした。あっという間に時間が過ぎてしまったのが名残惜しい。学生たちも第一線で仕事をする人のエネルギーと 情熱のシャワーを浴びて、おおいに刺激を受けた模様。山室さん、ありがとうございました!

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詳しい内容は、白熱教室第二弾として、後日、OPENERSで掲載されます。お楽しみに。

17日付朝日新聞ファッション欄「伝統×最先端 英国ブランド」。英国ブランドはなぜ強いのか?という朝日新聞の高橋牧子記者からの質問に、こんな風に答えてみました。BLBG田窪社長のコメントも。

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(昨日)夕方からはGQ×ラルフローレンのトークショー。

祐真朋樹さんによるスタイリング、4パターン(ブレザースタイル、スーツスタイル、半ズボンカジュアル、タキシード)それぞれにつき、鈴木正文編集長と私が背景の物語やらそれにまつわる文化の話やらなんやらを語る、という趣向。

舞台裏で見ていた祐真さんによる「着付け」。モデルがみるみる変わり、中からオーラのようなものが放たれていくのを目の当たりにした。男の服はただぼんやりと着ればいいってもんじゃないのですね。野性的なスタイリングに見えて、細部の1センチ、2センチの違いが大きな効果の違いを生む…。プロのスタイリストがなんのためにいるのか、はっきりと認識した瞬間。

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とてもいい雰囲気のなかで盛り上がり、会場のお客様やスタッフの皆様と一緒に心から楽しめたひとときになった。ご来場のみなさま、きめこまかく準備を整えてくださったスタッフのみなさま、ありがとうございました! 

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鈴木編集長が着こなしているのは、ラルフローレンのレディスのブレザー、時計はあいかわらず両腕使いでした(~_~;) これが鈴木スタイルになってるのですね。

トークショーの模様と内容は、GQ誌面でも掲載されるそうです。

GQ×ラルフローレン トークショーのための打ち合わせ。ラルフローレン表参道店にて。

GQが提唱する「ジェンツ・スタイル」のジェンツというのは、本来のジェントルマンとは微妙に異なるニュアンスをもつ。どのように違うのか。それがラルフローレンとどのようにつながってくるのか。というようなお話にも本番では触れつつ。祐真さんによる具体的なスタイリングの例を見ながらジェンツ・スタイルのエピソードやらエッセンスを語っていくことになりそうです。

編集長の鈴木正文氏と、祐真朋樹氏。鈴木さんは人を楽しませる個性的なスタイルで有名な方で、ポイントの一つは「レディスから選ぶ」こと。トークショー当日もラルフローレンのレディスのジャケットを鈴木流に着こなして登場する予定だそうです。

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それにしても表参道店はラルフローレンのファンタジーを完璧に反映させたうっとりものの世界。セクションごとに丁寧に案内していただき、あらためて彼のビジネスセンスに敬服する。それぞれの部屋のインテリアと服と小物を詳らかに見ていくと、アメリカの中~上層社会がさらにどのような階層からなっているのか、どんなライフスタイルを好むのか、うっすらと見えてくるところが圧巻。

歴代ウェル・ドレッサーの肖像が壁にずらりと飾られる、メンズファッション史が好きな人にはアドレナリン噴出必至の部屋。

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新年度の「ファッション文化史」開講。午前の日本語版、午後の英語版、あわせて500人近い受講者。ほとんどの新入生は「大学でファッションって、何やるのかな~? ファッションチェックでもしてくれるのかな~? かっこよくなれるかな~」という物見遊山気分で来ている。ほかの専門的な講義よりもラクに単位がとれそうだしね。

そういうニューカマーに対し、例年は、「ファッションチェックやスタイリングという分野とは、カテゴリーを異にします」とお断りするところから始めていた。自分の本でも「ファッションチェックはやりません(できません)から」と何度も書いている。軽視しているのではなく、大学で扱う学問とは違うジャンル、ということで自分で一線を引いていた。

でも、今年は「脱皮」の年でもあり、自分が勝手に決めた枠を取り払ってみることにした。彼らの偏見にまず乗っかってみて、「じゃあ、ファッションチェックから、やってみようか!」と始めてみたところ、学生が挙手して壇上に出てきてくれ、自分の装いを語ってくれて大盛り上がり。

そこから「こちらの土壌」に引っ張っていくのもアリね、と実感できた貴重な体験でありました。

にしても、無意識のうちに、自分に課している「枠」というのが、実はずいぶん多いんですよね。それに気づいて、少しの勇気でもって取り払ってみると、世界の見え方がちょっとだけ違ってくる。

写真は、できたてほやほやの大学図書館。まだ中には入れないが、外観はなかなか素敵。景観や環境は、思考や感覚に知らず知らず大きな影響を及ぼしている。

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鈴木正文編集長のもとでリニューアルしたGQ5月号、本日発売です。

「クールな男」論、ワタクシも恥ずかしながら「ブランメル立ち」して、2ページにわたり書きつくしておりますよ。読んで頂戴。

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どや(^_^;) なブランメルポーズね。

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和光での鈴木健次郎さんとのトークイベント。当初予定されていた定員をはるかに超える80名近いお客様にお越しいただき、大盛況となりました。

健次郎さんのお話は使命感と熱を帯びていて、人を引き込む力がある。こういう第三世代のテーラーが出てきたことで、モノづくりに携わる他の業界の若い人にも好もしい影響が及ぶのではないかと思う(というか、そうなることを願う)。

ご来場のみなさま、和光のスタッフのみなさま、神戸ブランメル倶楽部スタッフのみなさまに、心より感謝申し上げます。

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(写真は最前列で熱心に聴いてくださったFB友、稲葉誠さん撮影。稲葉さん、ありがとうございました!)

☆終了後、神戸ブランメル倶楽部のメンバー数人と二次会。「バカ話」ではあったのだけれども、ヒップな真実がちりばめられていて、「流してしまう」にはあまりにも惜しかったので、メモしておきたい。

1.「ザルツブルク生まれ」にはかなわない。

伝説の色男はいろいろいるけれど、ザルツブルク生まれの男は最強である。モーツアルト、カラヤン、ツヴァイク……。どんなに伝説を積みかさねても「ザルツブルグ生まれ」のかっこよさにはかなわない。

2.釣りの前に一杯ひっかけて「自分の気配を消す」と魚がよく釣れる

釣りの話として出てきたんだけど、ほかのことにも言えるかもしれない。釣るぞ!という意欲満々のときは、決して獲物は引っかかってこないものだ。むしろ、自意識とか自分の自我を消してしまったほうが、収穫は多い。

3・「ファン」が多いギタリストよりも、実は地味に見えるベース奏者のほうが艶福家。

音楽界ではよく知られた真実なのだそうである。「ギタリスト的」な人、「ベーシスト的」な人、あらゆるジャンルに言えること。わが身および周囲を見渡して納得。

延び延びになっていた『スーツの神話』の電子書籍版、仕上げに没頭中。ちょうど干支一回り前に出した「デビュー作」で(ブランメルに出逢ってしまい、資料を集めはじめたのは、さらに干支二回り前)、気負いもあってハズカシイところも多いのだけれど、そのときの熱気のままにしといたほうがいいのかな。とかなんとか迷いつつ改訂をすすめる。フリーで使える図版が増えたこともあって、図版を大幅に増やそうとしている作業の中で、「そうだったのか!」の発見も多い。

たとえば、チェスターフィールドコート。これが画期的だったのは、ヴェルベットの襟というよりもむしろ、「ウエストの切り替えがない」点。それまでのオーヴァーコートにはすべてウエストの切り替えがあった。

また、ロンドン大火(1666年)でロンドンの家屋の85%が焼失した後、木造住宅を禁止する規制が敷かれていたことも初めて知った。ペスト→ロンドン大火のあと、チャールズ2世が衣服改革宣言を出して「スーツのシステムが誕生」するわけなのだが、これまでは「災厄続きはだらしない宮廷への天罰。まず服装から改めるべし」というような視点でこの宣言をとらえていた。でも、それだけじゃあるまい。中世のロンドンが焼失し、新しい建築が増えて、それにふさわしい新しい服が着たくなった・・・てこと、あるかもしれない。

などなどの発見(アタマのいい方には「何をいまさら」なあたりまえすぎる事実)を加えてばかりいると遅々として進まないのだが、暑苦しいかもしれない熱気をそのまま+発見事項追加改訂バージョンを、近日中に、電子書籍の形でお届けしたいと思います。

アルマーニ×OPENERS の仕事。レイナさんにヘアメイクをしてもらい、西麻布のライブラリー・バー「テーゼ」でアルマーニの春夏のジャケット&スカートを着用して撮影。一日がかりだったけど、スタッフの皆様のきめ細かい配慮のおかげで楽しくあっという間に時間が過ぎた。ありがとうございました! フォトギャラリーに私のエッセイがついて、来年2月末にアップされます。

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「テーゼ」はツボにはまる本があちこちにたっぷりと置いてある図書館のようなバーで、とても心ひかれた。シングルモルトにアートな本。これ以上相性がよいものがあるだろうか。こんどは営業中にぜひ伺いたいと思います。

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着用したジャケットについていたボタンは、「ミカド・ボタン」と呼ぶそうである。棒状のボタン。ヨーロッパでは、あのポッキーも「ミカド」という名前で売られている。棒状のもの=ミカド。なぜに。

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上が「ミカド・ボタン」のジャケット。カッティングと素材がすばらしく、柔らかいのに着るだけで背筋がすっと伸びます。

◇以下パ―ソナル・メッセージ。これから白内障の手術を受ける友人に、励ましの意図をこめて贈ります。手術の成功を祈ってます。

http://www.youtube.com/watch?v=4E7XHOotTX0&feature=related

◇ヴィヴィアン・ウエストウッドに関するレクチャーをしていて気がついたこと。70年代のパンクの女王を「卒業」したあと、アート・歴史志向の「デザイナー」に移行し、そして21世紀は地球環境問題にも積極的に意見する社会派クリエイターへ進化した人、と漠然と理解していたのだが。’DO IT YOURSELF’を解くココロ、ブリコラージュ(ありあわせのもので間に合わせる、器用仕事)の精神は、パンク時代からずっと一貫して持ち続けている人だ。

意外なところに聴衆の反応が大きかった。ヴィヴィアンとマルカム・マクラーレンとの間の息子、ジョセフ・コレが創設したエイジェント・プロヴォケター(高級ランジェリーブランドです)のキャンペーン写真である。たしかに、エイジェント・プロヴォケターが作り出す世界は、私の好みのど真ん中ではあるが、眉をひそめる人も多いかもと思い込んでいた。日本では話題にならないし。

大好きな写真はたくさんあるのだが、そのひとつがこれ。エロティックで退廃的でリッチでゴージャス。中世の宗教画みたい。

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ヴィヴィアンの名言から。

The only reason I’m in fashion is to destroy the word ‘conformity’.(「私がファッションの世界にいるただ一つの理由は、<調和>という言葉をぶちこわすためよ」)

You have a much better life if you wear impressive clothes. (「強い印象を与える服を着れば、人生はずっとよくなるわ」)

就活のために、無難な真っ黒スーツを着てみんな同じような規格におさまっている学生たちに向けて、暗黙裡に届けたいメッセージでもあり。

◇恒例のOPENERSメリーグリーンクリスマス、今年も参加しました。

http://openers.jp/culture/merry_green_christmas2011/02.html

昨日は、大学にテイラー信國太志さんをお招きして、トークイベントを行いました。

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ファッションスクールの名門、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズでの教育方針や、「デザイナー」から「テイラー」へ転身した理由、デザイナーとテイラーとの違い、間近に見た一流デザイナーたちの具体的エピソード、「スタイリスト」の仕事と役割、クリエイティヴィティとは何か、「ファッション」とは究極は「人」であるということ、概念を見るのではなく、美しいと思ったものを心で見るということの大切さなどなど、話は尽きず。モードの最先端と、仕立ての地道な世界の両極を経験してきた方ならではの、静かながら熱い信念に貫かれたことばに、感銘を受けました。

ファッションとは、自分を飾っていくことではなく、どんどんそぎ落としていくこと。あるがままの自分の姿に「気づく」こと。その点で、仏教とも通じる点があるという話がずっと尾を引いています。「本物のかっこよさ」とは、究極はそこなのではないかと。めざすべきは、やはりそこしかないのではないかと。行きつくまでに、ぐるぐると回り道をしなくてはならないのだけれど。

さらに詳しい内容は、後日、ウェブマガジンOPENERSにて。

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信國さん、ありがとうございました!ご来場のみなさまにも感謝します。

三陽山長2012年春夏の展示会@三陽山長銀座店に出かける(昨日)。

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オールウェザーコレクションや、ドレススニーカー(グッドデザイン賞受賞)など、日本のビジネスマンの事情を考慮したやさしくりりしい靴の数々。デッキシューズも中敷きが洗えるようになっていたりと、日本らしいきめ細やかさが光る。

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下段の靴、スクールシューズみたいな装飾は取り外しも可。これを「キルト」と呼ぶそうです。当初は「ほこりよけ」であったそう。

もっとも心ひかれたのは春夏用のスエード。冬の靴という先入観があったけど、春夏にももちろんOK。スエード靴のお手入れ講習もおこなわれていたので、じっくり教えていただく。風合いを長持ちさせるには、はき始める前のケアが大切。

1. 形のいいシューキーパーを入れる。

2.  スエード専用のブラシ(真鍮ブラシ)で、毛を起こすように、逆立てながらブラッシングする。もともとスエードとは毛を痛めて(!)つくった素材。遠慮せず、逆立てて可。

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3. ムートンブーツには、Splash Brushを使い、同様に。

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4.  スエード専用の栄養スプレーをかける。この成分はほとんどオイル。毛が起きたところに油分を補うので、これが浸透し、発色がよくなる上、水をはじく効果も得られる(!)。色抜けも防止できる。ちなみに、スエードが白茶ける原因は、防水スプレー。これが乾燥して白茶けてしまう。

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(この写真は、スエードが水をはじいているところ。手品みたいで、おもわず「をを!」と)。以上のケアを、まだ靴が新しい段階からやっておくことが望ましい。万一、すでに白茶けてしまった場合、色を入れる染料も市販されているので、それで補うとよい。

…ということでございます。靴は、心を込めて手入れをすれば、それにふさわしい場所へ連れて行ってくれることであなたに報いてくれる。はず。

ジェームズ・ボンドはなぜ半世紀以上も文化的・商業的影響力をあたえているのか?に関するレクチャー。材料が多すぎてなかなかまとめきれず、しばらく延期してきたが、

I shall not waste my days in trying to prolong them. (時間をだらだらと引き延ばそうとして、かえって時間をムダにするようなことはしたくない)

という原作者フレミングの言葉に行き当たって、それもそうだな、とけりをつけた格好。締め切りをひきのばしたって、その間の時間が空疎になりがちなことは体験済み。やたら長生きだけしようとしても、その間、濃く太く生きなかったらかえってその時間は空しいだけ…という気もする。もちろん、濃く太く長く生きられれば、それにこしたことはないとは思うが。

ジャマイカの別荘で10年間だけ小説を書く。一年に一作ずつ、確実に残るヒット作を。だらだらと引き延ばさず、短期集中決戦でそれをなしとげたフレミングは潔くてかっこいい。

ボンドワールドは、マッチョでアナクロな、偉大なるマンネリズムでできている。男が幻想の男らしさにひたれる数少ないファンタジ―世界、というのがやはり根強い人気の秘密のひとつかなあ。永久に立ち入れない、というところが探究心をかきたてますね。恋愛と同じ?

そのほかに好きな(というか、印象に残る)フレミングのことば。

A woman should be an illusion, (女は幻想であるべきだ)

You only live twice.  Once when you are born and once when you look death in the face. (生まれるのは二度。この世に生をうけたときと、死に直面したとき)

後者のぴたりとくる訳語を模索中…。映画のタイトルでは「007は二度死ぬ」だったけど、原語は逆なんだよねえ。

新作はSkyfall 、悪役がハビエル・ハルデム、ますます楽しみ。

タイミングよく「ジョニー・イングリッシュ・リボーン」の試写状も届く。日本語のタイトルが「気休めの報酬」。久々に笑えるナイスな邦題!

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予告編を見たが、ローウァン・アトキンソンの髪が白くなって老けたなあ…という印象。これも「不老不死」のボンドに対するパロディか?

そんなこんなの調査をしているうちに、過去に自分が書いたボンドに関する記事の中に、調べ方が不足していたための間違いを発見。恥ずかしい。申し訳ない。消え入りたい。ホント、どれだけ研究しても enough というレベルにいきつけない。

<追記>

‘You only live twice’ に関し、ボンドマニアの友人がさっそく解釈のヒントをくれた。「一度目の生を受けたときは自覚もなく、危機を感じて初めて『生』を意識する…」ということでは、と。

それでようやく理解できた!つまりこういうこと?

『生』を感じられるのはたった二度。一度目は生を受けた瞬間。二度目は死に直面したとき。でも、一度目は自覚がないから、実は本当の意味で『生』を感じられるのは、死に直面したとき、ただその時一度のみである。

そこからさらに解釈を発展させれば、生きていることを実感したければ、死と隣り合わせのつもりでいけ、と。

そこまでは読みすぎかもしれないけど(笑)。

この解釈で ’only’ の意味もくみとることができた。ありがとう!

◇芦田多恵さんがMiss Ashidaブランドを創立して20周年。ということで祝:記念インタビュー、Jun Ashida本社にて。

コレクションのときには毎回お会いするのだが、長い時間をとってお話を伺う機会がなかなかもてずにいたので、じっくりとデザイナーの考えを聴けたことはとても意義深く、なんといっても楽しかった。

経済問題、格差問題、地球環境問題、政治的問題、その他もろもろの深刻な問題が山積する時代において、ファッションの役割をどう捉え、どのように取り組んでいくのか。

震災後にあらためて確認できた、顧客の方々との絆。

転機となったクリエーションや、デザイナーとしての立ち位置の自覚。服を作ることの意義。舞台で自分の作品を観るときの感覚。ファミリーや社員の方々との絆。などなど、興味深い話はどこまでも尽きず。

詳しい内容は、次回発行のJA誌にて。お楽しみに!

◇次の取材までの間、少し時間があるので、さっぱりめの「ウォッカコリンズ」(←「酔わないお酒」と注文したらこれが出てきた)などを飲みながら待っていたいつものバーで、急遽キャンセルの連絡が入る。「では、容赦なくいきますね」とにやっと笑ってバーテンダーが作ってくれたのが、「007 マティーニ」。

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通常のドライマティーニと若干レシピがちがう。「カジノ・ロワイヤル」の原作にレシピがあるそうだが、ジン、ウォッカにヴェルモットを加え、シェイクして、薄く大きく切ったレモンピールを入れる。ふつうのドライマティーニが甘くやさしく思えてくるほどのタフで骨太な強さで、まさしく、容赦せず挑んでくる感じ。ダニエル・クレイグのボンドは映画のなかでこれを六杯あおった。

サカナに出してくれたのが、The Gentlemen’s Clubs of London。ロンドンのほとんどの紳士クラブの内部を撮影した貴重な写真集である。007マティーニの友には最高。(英国紳士文化の専門家ということになっている)私ですらもってないレアな洋書の古書が、いつもなぜかここにくるとさりげなく出てくる。うれしくて、少しくやしい(笑)。

昨日、シャネル社社長リシャール・コラス氏による「リュクス・セミナー」第4回目に参加。明治大学商学部ファッションビジネス特別講座の一環。以下、ほとんど自分のための備忘録のようなものだが、個人的になるほど、と思ったことの概要をメモしておきます。

今回のテーマは「無形資産」。数値として変換できない価値が、実は消費者の頭の中に存在していて、これがブランドの価値を決め、売り上げを大きく左右する。

では、その価値を具体的にどのように測るのか?

その方法の一つとして、第三者に依頼しておこなう、ブランドイメージの調査がある。ラグジュアリー製品となると、とりわけ「消費者がどう見ているか」というブランドイメージが重要になるのだ。

しかも、ブランドイメージというのは生き物であって、定期的・継続的に見ていく必要がある。その意味では健康診断のようなものでもある。そして、製品とは無関係であっても、なにか企業回りに大きな「失敗」があると(たとえば、社員によるセクハラなど)、とたんにイメージがダウンする、というデリケートなものでもある。ゆえに、イメージのファクターは、「こういうイメージを消費者に届けたい」という戦略だけで決まるのではなく、外からの要因にも大いに左右される。

ラグジュアリー・ブランドに関するイメージ調査に関しては、どんな人に聞くか、というターゲットも重要になってくる。ランダムに聞いても意味がない。具体的には、東京圏・大阪圏に住む24歳~60歳の女性、200名で、ラグジュアリー製品のレギュラーユーザー。ラグジュアリー製品年間購入100万円以上の独身女性で、年収1000万以上、など具体的に対象を決める。

ブランド・エクイティの3つの要素として、Saliency (際立っていること。一番最初に思い浮かべてもらえること=Top of mindにくること)、Value、Strength(イメージの強み)がある。Saliency + Value + Strength、この総和を3で割ったものが、ブランドエクイティ。

この結果を見て、ブランド側は、長期・短期の戦略を立てていく。期待に添えていないなら、それを改善する努力をし、誤解があって価値が伝わっていないなら、それを伝える努力をする。data→改善努力→data→改善努力…の繰り返し。

……という総論があり、具体的に「ラグジュアリーブランド全般に関して」、「既製服に関して」「ハンドバッグに関して」「フレグランスに関して」「メイクアップに関して」「時計に関して」という各項目のもと、細かなデータの結果を示していただきながら調査結果を教えていただいた。個人的には、どのような「ことば」の分類でもって消費者のアタマのなかのイメージを調査をしていくのか、ということがおそろしく興味深い講義であった。

[E:ribbon] Image Dimension として、Prestige(威信), Aspiration(憧れ), Cutting Edge(最先端), Relevance(ふさわしさ)があるということ。

・そのPrestigeを定める項目はなにかといえば、Timeless Style, Worth the Investiment, Iconic Products, Know-how in craftsmanship, Standard for luxury, Exceptional finish, Well-known people, Really takes care of its clients など。

スパイダーグラフをつくってみると、シャネルは、Exceptional finishという点が少ないようにも見える(この点ではエルメスが突出している)。でもそれは、シャネル側の戦略のせいでもある。シャネルバッグは、実は1つ作るのに18時間かかり、職人ひとりの養成に3年間かかっている。でも、シャネルはそういう現実的な職人技のすばらしさを伝えるよりもむしろ、あえて「夢」を売る戦略をとっている。消費者に、職人技がどうのという現実は宣伝していない。その結果でもある。

・で、次、Aspirationを定める項目はなにかといえば、Very feminine style, Makes me dream, Makes me feel special. など。

ラグジュアリーブランドのなかではディオールがこのAspiration全体において不足している。その結果、全体のイメージが低下している。

・次、Cutting Edge。 これを定める項目は、Daring, fun, in or hot right now, Avant-garde, Really Dynamic, Attract Youg people

ここにおいては、ヴィトンが傑出し、エルメスはやや下の方にくる。エルメスはそのあたりを売りにはしていない(最先端ではなく、タイムレスなスタイルを売りにしている)から、当然。

・次、Relevanceを定める項目はといえば、Fits my lifestyle, Feel close to, I’m crazy about, Truly pleasant shoppping experienceなど。

以上のような細かな各項目にわたり、2007年から2011年までの数値の推移を公表していただいた(社外で見せるのははじめてのこと、でした)。

総合すると、シャネルがトップにきて、エルメス、ヴィトン、プラダ、グッチ、ディオール、クロエ、フェンディ、D&G,セリーヌ、アルマーニ、YSL、Valentinoと続く。ここ数年でプラダが上昇し、ディオールがやや下降気味なのが目立つ。

ぼんやりと語られがちな「ブランドイメージ」だが、こうした言葉と数値できびきびと示されてみると、目からうろこが落ちる思いであった。当然のことながら、「既製服」「ハンドバッグ」「フレグランス」「メイクアップ」においては、使われることばも違ってくる。たとえばフレグランスの場合、イメージ・ディメンションの下には、Prestige, Seduction, Vitality, Relevanceという項目がくるし、メイクアップの場合は、Scienceという項目も入る。シャネルはプレスティージはあるがサイエンスにおいて不足しているので、10年がかりでいまそれを投入しようとしているところ。

[E:eye] 学生からの質問にもユーモラスに答えていただく。

「シャネルは男物を作らないと言っていたのに、香水BLUEも出したし、ネクタイも売っている。これはどういうことか?」

→80万円のシャネルスーツを買った奥さんが、エクスキューズとして、夫にちょっとしたおみやげを買っていくのに、2万円のネクタイはぴったり(笑)。

→Blueのコンセプトは、Unexpected. 「自分がいるべき、と思うところから、全然ちがうところにいる」。っていうわけで、コンセプトにも合う(女物だけやるべき、と思っていたところから、男物までやっちゃっている、というところにいる)。

「コラス社長のネクタイはシャネルだとおっしゃってましたが、スーツはどこのですか?」

→ゼニアの6~7万円のもの。これはコラス氏自身の体の動き(激しくよく動く)にあっているのだそう。ブリオーニの繊細な生地だったらたちまち破れてしまう(笑)。ちなみに靴はベルルッティ。これも軽くて歩きやすく、機能性にすぐれていて20年履いても「古くならない」。

……とまだまだ名残惜しかった充実の100分。楽しくお勉強できました。ありがとうございました!

◇昨日は、OPENERS×GUCCI 90周年のアメブロ・リレーブログに掲載されるための取材を受けた。このテーマを語るための撮影場所として、バー、「ル・パラン」(8月27日付の記事参照)がぴったり、というか、ここしかないだろう、と思って、マスターの本多啓彰さんに相談したら、ご快諾いただき、全面的にご協力いただいた。

映画のセットさながらのインテリア、ゴッドファーザー、グッチ、そしてシャンパーニュ(本多さんがさっと用意してくださった「小道具」。撮影後は私がすべていただきました……)が、ヴィスコンティちっくな(笑)、ゴージャスで艶やかな雰囲気を醸し出してくれた。

バーを撮影の場所として提供してくださったのは、今回が初めてのことだそうで、光栄極まれり。本を書いていてよかった、と心の底から幸福に思えた日でした。たとえ本がたくさん売れなくても(……)、誠意をこめて書けば、こういううれしいつながりが生まれるきっかけになることもあるのですね。本多さん、ありがとうございました。

プロのカメラマンさんが撮った写真は後日の公式アップまでのお楽しみ、であるが、iPhoneで撮ったスナップはFBのほうにアップしました。

◇FBには写真を掲載して、ブログで掲載しないのは、やはり、FBは、「誰がこれを見るのか?」ということが、だいたいわかるから。というか、それこそ見る人の「顔」がわかるから。「パブリックにしてよいプライベート」というか、「パブリックでもありプライベートでもある第三の空間」みたいなFBは、むしろこういう写真を載せていくことで、FBらしい意義(というのもなんだが)が生まれてくることが、うすうすわかりつつある。ま、別に意義などなくてもいいんだけどね。

FBには、だけど、ブログで書くような本や映画の感想、プチ社会問題になっているようなモードニュースはほとんど書かない。何回か試しに投稿してみて、興味を示す人が少ないということがわかったら、なんだか書くのが空しくなった(笑)。そういうのは、ブログの方で思い切り書けばよいという位置づけになってきた。どんどん情報が流れていくFBは、反射的に反応できる記事や写真のほうが似つかわしいようなのである。

ツイッターは、匿名社会がこわいので、今のところ、アカウントはもっていない。

まだまだ人体実験中のところがあるが、FBがあることで、仕事がかなりスムーズになり、思いもしなかった幸運なご縁が生まれて、現実の仕事が格段におもしろくなっていることは確か。でも、当然、メリットがあればデメリットもある。手探りで、自分を実験台にしながら、変化を考察中…というところでしょうか。

突然の土砂降りの中、「サライ」連載記事のため、「カールツァイス」に取材にいく。今年で創業100年を迎える、ドイツの双眼鏡・単眼鏡・ルーペなどの老舗メーカーである。まったく疎い分野であったが、わかりやすく解説していただき、有意義で楽しい取材になった。ツァイス社の方、ご協力ありがとうございました。

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お話をうかがった部屋に飾ってあった(?)レンズかなにかの設計図。イエナ大学の物理学者が書いたものだそうで、アーティスティックな印象を受けた。

ツァイス社の完成度の高い製品の詳細はさておき。

この分野全体の発展を支えている根強いジャンルが、「ノゾキモノ」と総称される製品であるということを知り、人間の普遍的な願望にまで思いが及ぶ。多くの技術革新の背後には、案外、とても原始的な人間の欲望があるのかもしれない。

◇帝国ホテル広報誌「IMPERIAL」第76号。ロイヤルウェディングの世界について書いています。写真がかなり豪華です。機会がありましたら、ご笑覧ください。

字数の関係もあって誌面では割愛せざるを得なかったケンブリッジ公ウィリアムの新郎姿について、ひとことメモ。

青いサッシュベルトをかけた赤い軍服は、彼が名誉職をつとめるアイリッシュ・ガーズの制服。帽子には、アイリッシュガーズの記章がついているが、そこには連隊のモットー、"Quis separabit?"が記されていた。英訳すると "Who shall separate us?"(だれが私たちを別れさせることなどできようか?) 結婚式にはこれ以上ないくらいぴったりのモットーだった。

家の前周辺の雪かきをしてから、銀座で仕事三件。取材を受ける・取材をする・原稿の打ち合わせ。なぜか銀座には雪の痕跡がない。

取材を受けたのは、英国王室の純愛をめぐるNHKBSの番組を制作するスタッフの方々から。ヴィクトリア女王&アルバート公、エドワード8世(=ウィンザー公)&ウォリス・シンプソンに関する思いを話す。超大好き分野。スタッフの方々がとてもよく勉強していらして、質問が鋭く、自分でも「思ってもいなかった」言葉が出てくることがある。ひとりだけで考えをめぐらしていては到底たどりつけないような予想外の新しい発見が生まれる、というのが対話や取材の醍醐味。

続いて取材、高橋洋服店社長。「サライ」連載記事のため。注文仕立て服、とりわけスリーピーススーツに関するお話をうかがう。詳しくは本誌にて。高橋社長に取材をするのは、「セブンシーズ」「翼の王国」などにつづいて3度目ぐらい。テーマはそれぞれ異なるが。スーツに関しては「知っている」と思いこんでいることが多いだけに、かえって自戒しなくてはいけない。はたして虚心にうかがって、「予想外の」お話がたっぷり引き出せるほどの質問ができたか? 反省しつつ。

別件の原稿打ち合わせを終えて帰宅したらまだ雪がしっかり残っている。

往復の電車の中で読んだのが、加藤和彦の『優雅の条件』(ワニブックスPLUS新書)。没後、一躍メンズファッション誌のスターとなった加藤和彦。かっこいい男を、男たちは生きている間にはなかなかほめないが、没後にほめる。白洲次郎しかり。生きてるうちは、嫉妬が邪魔するのか。没後は生々しさが消えるから美化されるのか。

「優雅、もしくは優雅に見えるというのは生活を楽しんでいる人にだけ与えられる特権みたいなもの」というのが、加藤和彦の優雅の定義。

衣食住・遊び・仕事・空白、すべてを自分の意志でもって楽しむことをすすめる。人生のムダを享受できる人ほど、優雅の条件を持った人、と。

「食事をゆっくりと摂るというのも、ある種のムダである。食事の仕方ほど優雅さが出るものはない。食事が優雅に出来れば、ほとんど人生は優雅になる。それほど毎日の食事などという、日常茶飯が大事なのである。時間や空間、会話や散歩、など目に見えないものにお金やらテマ、ヒマを使えるようになってくると自然と優雅に映るものだ」

昨今主流の効率的生き方のススメとは真逆をいく。自己啓発セミナー系の発想に洗脳されている人々の神経は、逆なでするかもしれない(いや、単にスルーされるだけか)。というか、日本には全般的に、優雅なるものに対して見下す風土が根強くある。軽蔑と冷笑のまじった、「優雅なこった。」というセリフを何度聞いたことか(別にこのセリフを非難しているわけではない。日本では優雅なるものが生きづらい、という意味で)。

主流の風潮に優雅に反逆しているという意味でも、加藤和彦は、やはりダンディの条件を満たしている。

大学のファッション文化史の授業に、ISSEY MIYAKE クリエイティブディレクターの藤原大さんをお招きする。日本発のクリエイションについて、ISSEY MIYAKEのワールドワイドなお仕事の具体例を通じてお話いただく。

藤原さんは、ISSEY MIYAKEブランドのメンズ、レディス双方を手がける。パリコレにも出展し続けているばかりか、世界の様々な分野の方とデザインを通じて交流する超多忙なディレクター。デザインに対する考え方がユニークで、A-POCのデザインにおいて2000年度グッドデザイン賞、2003年度毎日デザイン賞を受賞している。ジャングルにカラーハンティングに出かけたり、ジャパンブルー(日本の藍)を追求するデニムのプロジェクトを行なったり、掃除機のダイソンとコラボレートしたりなど、毎回の意表をつく試みにいつも驚かされていた。

デザインとはなにか、クリエイティブとはどういうことを言うのか、環境とデザインの関係、デザインと社会や文化との関係など、さまざまな刺激がきらきらとちりばめられた、濃い90分を堪能。

A-POC(A Piece Of Cloth=一枚の布&Epoch=時代)は、コンピューターテクノロジーを用いて、一本の糸から一体成型で服をつくり出す製法で、私も何度か展示会で拝見していたのだが、そのデザインの根本にあったのは、「もったいない」という日本独特の発想だった! 服地のムダをいかに省くか? 「もったいない」部分をいかに小さくしていくか? その発想をもとに生まれたのが、あの「画期的な一枚の布」だった。

広い範囲にわたって興味深い視点に目が見開かれた印象だったのだが、すべて書ききろうとすると永遠に終わらないので、とりわけ強く心に刻まれたことをメモ。

・デザインとは、単に表面的に美しいものをつくることではなく、考え方を相手に伝えるものであること。しかも継続して伝え続けるものであること。デザインとはそんなコミュニケーションの手段である。これからは、私たちひとりひとりに、デザイン力が必要になる時代がくる。

・コンセプト、素材、そしてそれらを活かす技術。その三つを結びつけるのがデザイナーの仕事であり、デザイナーの仕事をさらにインパクトのある形で世に問うには、デザイナーの力を超越する異分野の才能の協力や、チームの力も必要。

・立体である人間の服を、平面である型紙におこす。このような服作りの過程に生じる問題を考えるため、デザイン学校の学生に、みかんの皮をむかせてみた。立体をおおっていたみかんの皮が平面になる。それを紙にパターンとしておこし、「みかんの服」を作らせてみるのである。

丸くもとの形に近づけることをはじめから放棄し、四角いみかんを作った学生がいた。また、紙をくしゅくしゅともんで、縮みを入れ、伸縮性をもたせてみかんを作った学生がいた。杓子定規に「もとのみかんに近づける」ことばかりを考えるのではなく、こうした大胆な発想でアプローチしていくこと。それこそが、クリエイティブ、ということ。

・ジャパンブルー、日本の藍色とは、瀬戸内海の中にデニムを沈めていって、海の色と一致したときの色。いわば黒潮の色。

写真は学生からの質問に耳を傾ける藤原さん。

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「たえず実験しながら、利益もとっていかなくてはいけない」。最先端の現場で数字とも闘い続けなくてはならないディレクターの、並みならぬ努力を思わずにはいられない。それを苦にせず、むしろ楽しんでいらっしゃる様子に、エネルギーのおすそ分けをいただいた思いがする。藤原大さん、ありがとうございました!

 

大学のファッション文化史の講義で、靴作り&靴デザインのエキスパートをお招きしてスペシャルトークセッションをおこなう。NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも出演経験のある、オーダーメード靴界の第一人者、「ギルド」の山口千尋さんと、「JILAレザーグッズデザインアワード」グランプリ受賞の気鋭のデザイナー、串野真也さん。串野さんは京都から。

山口さんは5000年前の靴の話に始まり、革のすぐれた特性、人間の足の構造、靴と足の不思議な関係など、基本的な事柄に見えて案外知らない靴のお話を丁寧に解説。「足の形のまま靴を作ると、実はゆるい」という意外な事実。人間の足には56個もの骨があること。「履くときにはすっと抵抗なく履けなくてはいけないが、いったん履いてしまうと脱げては困る」というパンプスの不思議。「自分に合った一足」を見つけることの大切さを学ぶ。写真はオーダーメイドのブーツを手に講義する山口さん。

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串野さんは、非日常的なファンタスティックな靴やバッグなどを作り続ける。「ソマルタ」と2010-11秋冬コレクションでコラボレーションして話題になったことも記憶に新しい。伊勢海老にヒントを得た(!)という羊をイメージした靴や、

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「ジンガロ」を見て風のように駆け抜ける馬をイメージしたという、ヒールのない靴(!)や、

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ギリシア神話のキメラからインスピレーションを得たという靴の数々は、靴というよりアートピース。作品の実物を手に取りながらのお話は、説得力あり。上の「ヒールのない」靴を、わたくし、実際に履かせていただきました! 土踏まずでしっかりと安定し、ちゃんと歩けることに驚く。

下の写真は、大量生産や模倣は不可能な、世界にたったひとつの靴を作り続けたい、という思いを熱く語る串野さん。

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串野さんの新作、ピーコックにも驚き。テキスタイルデザイナー、今井美沙さんが創る、デザインにあったオリジナルのテキスタイルが使われている。孔雀の羽やヒールにぱっと目を奪われるが、よく見ると、地模様のテキスタイルによって、幻想的な孔雀ワールドがより強化されている。

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地に足をつけてしっかりと現実世界を歩くための靴を作る山口さんと、現実を超える夢を見せてくれるシュールで美しい靴を作る串野さん。一見、対極の態度に見えるが、ふたりのお話から、相通じる志の高さを感じとる。大量生産、大量消費に異を唱え、世界にたった一つの、コピーなんてできない(無意味な)オリジナルな靴を極めようとしていること。

現実生活も、追い求める夢も、とりかえのきく大量生産品だったり誰かの安易なコピーだったりしたらつまらないよね、と深く共感。

学生からの質問にも丁寧に答えていただく。左から串野さん、山口さん。

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「新しく、誰も見たことのない斬新なものを作るべきクリエイターにとって、歴史を学ぶことはかえって邪魔になるのではないか? 歴史を学ぶことの意義は?」という質問あり。それに対する山口さんの答え―「人間は5000年前から靴を作り続けていて、その5000年の間に、人間が考えうるありとあらゆることはだいたい行われつくしている。その長い年月の最後というか最先端のラインに私たちがいる。歴史を知ってこそ、何が新しくて新しくないのかということもわかる」。

歴史は、不動のものとしてあるのではなく、その「最先端」にいる私たちの見方次第でさまざまな顔を見せてくれる。そんな歴史の面白さも伝えて続けているつもりの講義だったので、現場のクリエイターからの説得力あるお話として感激。

山口千尋さん、串野真也さん、ありがとうございました! 企画実現のために奔走してくれた、元ゼミ生の大橋君にも感謝。

◇「サライ」11月号発売です。連載「紳士のもの選び」で白山眼鏡店のメガネについて書いています。機会がありましたら、ご笑覧ください。

◇次号で扱う、数種類の絵柄トランプたちをひとつひとつチェックする。テーマごとに54枚のカード(ジョーカー含む)に異なる絵がついているというジャンルのトランプ。詳しくは本誌で紹介するが、そのなかのひとつ、「クラシックムービースター」のトランプにあったセリフから。

スペードの4、クローデット・コルベールのポートレイトに「パームビーチ・ストーリー」(1942)のセリフ―’Men don’t get smarter when they grow older.  They just lose their hair.’ (「男は年とともに賢くなるわけではないわ。髪が薄くなるだけよ」)

クローバーの7、ラナ・ターナーのポートレイトに「ペイトンプレイス」(1957)のセリフ―’All men are alike.  The approach is different. the result is always the same.’ 「男はみんな似ているわ。近づき方が違うだけで、結果はいつも同じ」)

CGなどに頼れない、脚本がしっかりと書かれていた時代の映画のセリフはよく練られていて、だからこそ色褪せないなあ、と感じ入る。

◇中国との関係の緊張の高まりが報じられる日々だが、タイミングいいのか悪いのか(たぶん、悪いのだろう)、『着るものがない!』の中国語版が完成したということで、送られてくる。

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中国にも読者がいてくださるのは、とても励みになる。ありがたいことである。ただ、『モードの方程式』の中国語版のときには、大陸版、台湾・香港・マカオ版に加え、海賊版?みたいな、こちらが全然知らされていないバージョンまで現れていて、中国の底知れぬ力を感じてひやりとしたこともある。自慢っぽかったら恐縮なのだが、同じ本の中国語版でも、タイトルも表紙イメージもこんなに違うものが出る、という例として、ご一興まで。

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とはいえ、「端麗服飾美容」などのファッション誌の仕事や、中国からの留学生たちとの交流を通じて、個人レベルでおつきあいしている中国の人々には、親近感を抱いているし、信頼もしている。国レベルでの外交がぴりぴりしているご時世だからこそ、「たかがファッション」が、国境を越えた友好と共感の媒体として力を発揮してくれることを祈りつつ。

◇昨日、クレアトゥールでヘアエステ中に読んだ新刊雑誌数冊のなかから、一晩眠ってなお脳裏に残っていることばの備忘録。細部の単語は一言一句正確ではないかもしれないが、覚えておきたい、と思わせられたエッセンス2つ。

・山田詠美が塩野七生にはじめて会った時の印象を評して、「塩野七生という王国のあるじのような」。塩野氏のバックグラウンドを知らない人でも、自然とかしずいてしまうような、圧倒的な存在感を讃えた文章のなかで。

・寺島しのぶのインタビュー記事でのことば。「ハッピーな人生ではなく、ドラマティックな人生を送りたい」。痛く共感する。

「サライ」記事のための取材で、白山眼鏡店WALLS@神宮前。あえて経年変化を演出した個性的な店舗に、他の眼鏡店では出会えないオリジナルなメガネフレームが、スタイリッシュに並ぶ。

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代表取締役の白山將視さんに、お話をうかがう。筋が一本、太く通った、すばらしい「眼鏡観」にふれて、感銘を受ける。書きたいことは山ほどあるのだが、ここではガマン。詳しくは本誌で。

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ジョン・レノンが凶弾に倒れたときにかけていた眼鏡が、ほかならぬこの店の製品だったことも知る。レノンの血も生々しい眼鏡をオノ・ヨーコが撮影していた。

この秋冬は、女性の曲線美がモードなトレンドになる気配である。

その背景を、セレブ事情の変化と、英国政府筋の話と、アメリカの百貨店のプラスサイズ投入と、それに便乗するデザイナー及び下着メーカーの傾向と、過去の曲線美との違いなどなどを織り交ぜ、「ハーパーズバザー」用原稿として書いた。スペースの割に、濃密に情報は盛りました。今月28日発売。

お目に留まることがあれば、ご笑覧ください。

◇日本のファッション誌と中国のファッション誌の提携を仲介するお仕事をなさっている王暁燕さんに、中国の詳しいファッション事情、雑誌事情をうかがう。

Ray, Classy, Vivi, Mina, Glamorous などの提携誌が中国でも売り上げ上位の雑誌に入っている。Rayは100万部近い売り上げを誇るそうである。薄くなる一方の日本のファッション誌とちがい、ブランドの広告がたっぷり入って電話帳のような厚さになっている雑誌も多い。「ハーリー族」という親日の若い人たちが、日本のアニメやファッションに夢中になっていることが背景にあるほか、急激にリッチになった人たちが、ブランド品やエステなどに湯水のようにお金を注ぎ込んでいるという生々しい事情があるようだ。

ブランド店で「ここからこここまで全部ください」という「お大名」な買い方をしたり、野菜を保存するような大きな麻袋に現金を入れて買い物をしたりするという新興リッチ層の話には驚くばかり。

日本で撮影をして100カット以上も撮り、日本のスタッフ(カメラマン、ヘアメイク、スタイリストなど)が「これがベスト!」と選んだ最高のショットを、中国側の編集者はおうおうにしてあまり採用しない、という話も興味深かった。洗練度が高すぎると、中国の消費者は、「自分との距離がありすぎる」と敬遠してしまうのだそうである。プロの目から見たらややランク低めの、手が届きそうな、親しみやすい感じ。これが今の中国では受け入れられるのだと。

西洋人の容姿はかけ離れているけど、日本人は同じアジア人ということで肌や髪の色も近く、身体のバランスも近い。そのこともあって日本のファッション、ヘアメイク情報は、西洋の雑誌情報以上に、熱い模倣の対象になっているらしい。

そんなこんなの興味深い中国のファッション事情を、小人数クラスの学生とともに、興味深くうかがった。重たい雑誌をたくさんもってきて真摯にお話くださった暁燕さん、ほんとうにありがとうございました! 現場に携わる方のお話は、説得力がありました。

写真は暁燕さんにいただいた、上海万博のおみやげ。シルクの巻き物に、書。なにが書いてあるのかわからないのだが(・・・)迫力あるビジュアル。

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◇同じアジアでも、韓国では水光(ムルグァン)メイクというものが流行している、と別の小人数クラスの学生の報告で知る。韓国のほうは、パールの下地を使い、肌はつくりこむけれども、ポイントメンクはティントでごく薄めにするというメイクが流行中で、日本のいわゆる「ナチュラルメイク」よりもかなり薄い印象。

このクラスの、韓国からの留学生は、日本のドラマと韓国のドラマの徹底比較も披露してくれた。韓国ではCMは最初と最後だけ、途中に入ることはないということ。60分ドラマが週二回(!)のペースで続いていき、スケールも大きいこと。戦隊レンジャーものが、韓国には存在しないこと。家族ドラマが多くて老人の俳優の登場場面が多いこと。視聴者の意見が重視され、脇役でも人気が出れば、その人を主役とするようにドラマが変わっていくこともあること、などなど興味は尽きなかった。

学生のリアルなレポートに、学ばせていただくこと大。感謝。

中国のファッション誌、「端麗」で三か月集中連載を始める。私が日本語で書いたエッセイを、先方が中国語訳して、ふさわしい写真を選んでレイアウトしてくれるのだが、あまりの的確な仕事ぶりにささやかに驚いた。コレクションフォトを3枚、ブランドグッズが3点、文意にばっちりとあうよう、贅沢にコーディネイトしてある。中国のファッション力が猛烈な勢いで伸びているのを感じる。

中国語は読めないのだが、訳されてきた文のところどころを見ながら、「ああ、この日本語はこうなるのか」というのがわかって興味深かった。なかでも「エロカジュアル」の中国語には、思わず笑った。

「性感休閑」となるらしい。