NYファッションにおけるアジア系デザイナーの活躍
◇ニューヨーク・タイムズ紙4日付、ニューヨーク・ファッションにおけるアジア系アメリカ人の台頭を分析する記事。興味深かったので、ダイジェストを備忘録としてメモ。
今年の6月、CFDA(Council…
ジャーミン・ストリート・ガーデン・パーティー
日本はまだ外気温35度だが、カレンダーの上ではようやく「ファッションの秋」到来、ということで、夏枯れ状態だった各紙スタイルニュース欄に、記事が目白押し。印象に残っ…
ゲームに人生をなぞらえたがるのは、なぜ?
かなーり昔にDVDで買い置きしておいた「バガー・ヴァンスの伝説」、ようやく観る気になって開封。自分でゴルフを始めてみないと、なかなか興味のわかない世界でもある。…
香水が、少子化防止の役割を果たす?
日本フレグランス協会が、10月1日を「香水の日」と定め、日本初の「日本フレグランス大賞」を発表するそうです。
ノミネート商品は74品目。HP上での一般投票の部もあります。香水好きな方、お好きなフレグランスがあれば、投票いかがでしょう?
http://www.japanfragrance.org/page.php?page=grandprix
私は2週間後の審査会に出席し、本格的に審査をしてまいります。
香水にちなみ、天才パフューマー、ルカ・トゥーリンの、彼らしい名(迷?)言をご紹介しましょう。
「<ミツコ>(ゲランの香水)をつけて死んだ人間はいないが、ミツコをつけた結果、多くのベイビーが生まれたのだ」
香水は少子化防止に役立つ?(笑)
映画のスピード感と、時代の速度感
チェン・カイコーの「始皇帝暗殺」DVD。買ってからずいぶん時間が経ったが、ようやく観る気に。というのも、なにせ長いのである。171分。結局、移動やネイルなどの合…
弾けなくなっても、無意識の層に記憶が残る
次男のピアノ発表会@フィリアホール。渡辺信子先生の門下生16人+プロとしてもご活躍の渡辺敬子さんの特別演奏。
ベートーベンのソナチネ第5番、バダジェフスカの乙女…
「一度は偉大な悲劇として、もう一度はみじめな笑劇として」
佐藤優氏講師による「カール・マルクスの『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』を読む」会@衆議院第一議員会館。
なぜ、政治の世界で「風」が起きるのか? 小泉純一郎氏は、立派な政策をもたなかったにもかかわらず、なぜあれほど国民の支持を得たのか? 田中真紀子氏は、いっとき、なぜ「風」を起こすことができたのか? ひるがえって、浮動票を使うためには、どのようにしたらよいのか?
こうした「制度の盲点」というか「民主主義のおとし穴」のような政治的現象を、共和制下フランスのルイ・ナポレオンが圧倒的支持を得た状況と照らし合わせながら考え、日本人の集合的無意識を言語化していく、というとても興味をそそられるテーマ。
歴史的現象は、「一度は偉大な悲劇として、もう一度はみじめな笑劇として」現れる。つまり、モノゴトは無意識のうちにらせんを描きながら反復する。だから過去の事例から類似の「構造」というかモデルを探し出すことができる、という本書にも記される考え方を確認したうえで、現代に起こっている政治・経済・社会の大小さまざまな現象を、過去の事例と比較しながら次々に分析していく過程は、たいへんに刺激的である。
現在の円高。民主党の党首選。普天間問題。浅田次郎「終わらざる夏」が今、売れている理由。団地の中で白骨化した死体と同居できる日本人がいることの意味。村木裁判のウラの意味。検察と官僚と民主党の力関係。「官僚」という一つの塊をなす階級の存在を認めなくてはいけない現状。自衛官が反旗を翻すことができる現状の不気味さ。民族と国家と市場とのバランス関係。「帝国」の本来の意味。卑近な話題では、マルクスとエンゲルスの、俗っぽくどろどろの私生活。足利義満が建てた金閣寺の中にある、むだにも見える広間の政治的意味。
革命(Revolution)の本来の意味の解説も、目からうろこが落ちる思い。レボリューションとは元来、「天体が回ること」であった。つまり、「天体の運行が変わると、それに応じて地上が変わる」というのが「革命」で、これはどちらかといえば、あきらめの思想に近い、と。
(こんなふうに、語源順に意味が書いてある英和辞典は、Oxford…
「安全運転」のように描き進む
「ゴシップガール」シーズン1のボックス2をすべて見終える。
狭い社交界のなかでの駆け引きと仲間意識と虚栄と恋と友情と陰謀と家族愛がぐるぐるにねじりあいあって、さ…
ビニール傘の「音色」
品川よしもとプリンスシアターにて、よしもと若手~中堅(?)の芸人さんたちの寄席公演。
ほとんど「はんにゃ」目当てであったが(笑)、アジアン、品川庄司、中山功太、…
ノコギリザメは、なにを思う
品川のエプソン水族館。「TSUNAMI」の記憶が生々しいので、この水槽トンネルが地震で決壊したら……とついつい想像してしまう。
トンネルの真上には、ノコギリザメがはりついていた。コワい「顔」(?)がそこはかとなくユーモラス。
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和美人は、引き込む
昨日の試写後、日比谷線ついでに出光美術館に寄り、「日本美術のヴィーナス―浮世絵と近代美人画」展を観たときのメモ。
江戸時代の浮世絵から昭和初期の美人画まで、「和美人」を堪能。美人はS字曲線で描かれる。美人はすっと筋が通っているが、力みがない。美人は押し出しが強いのではなく、引き込む力が強い。などなど、日本人が「美人」として描いてきた絵を眺めながら、つらつらと考える。
西洋のドレスが足元にも及ばない和服の美しさも再発見する。幾重にも重ねられた繊細な布のちら見せ、大胆な色と柄の組み合わせ(組み合わせは無限にあるから、同じものがふたつとない)、ドレープの美しさ。帯の立体感。扇子や傘などの小物のあでやかさ。扇子をお盆にして盃を運ぶ、だなんて。
明治・大正・昭和初期に活躍した近代美人画の画家たちに出会えたことも大収穫だった。鏑木清方の「五月晴」、伊藤深水の「通り雨」、上村松園の「冬雨」など、絵の前から離れがたいほどの艶めかしさ。
上村松園のミニ画集も購入。「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願とするところのものである」という松園のことばの引用あり。納得。伝統的和美人のエッセンスも、「清澄で、香高い珠玉」かなあ、と。
久々に来た丸の内界隈、いつのまにかおしゃれになっていた。三菱一号館美術館(あいにく休館中)も入るブリックスクエアに、ジョー・マローンの店舗も発見。うれしさ半分、あんまりあちこちに店舗を作ってほしくない感じも半分。どこででも手に入るようになると、便利な反面、ありがたみも薄まっていくので・・・。
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「午後3時の男」の決断
韓国映画「TSUNAMI」試写@パラマウント。ハリウッド風パニック映画の範疇に収まらない、感情をはげしくゆさぶる堂々たる映画として成功している大作。
長年の思い…
「傲慢は神が何にもまして憎むもの」
昨日の取材のあと、渋谷ついでに、「ブリューゲル版画の世界」@BUNKAMURA。150点を超える圧倒的な展示で、真剣に見入っていたら、最後はほとんど足も疲れ、頭も朦朧としてくる。ゲイジュツにも体力が必要。
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その人自身と溶け合う眼鏡
「サライ」記事のための取材で、白山眼鏡店WALLS@神宮前。あえて経年変化を演出した個性的な店舗に、他の眼鏡店では出会えないオリジナルなメガネフレームが、スタイリッシュに並ぶ。
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「交渉し…」ない!
「様」づけで呼びたい数少ない俳優、リーアム・ニーソン主演の「96時間」、DVDで。
DVDでちょうどよかったかなというB級感もそこはかとなく漂う映画ではあるが、それ…
「ヘンな人は、すぐれた人なのよ」
ティム・バートンの「アリス・イン・ワンダーランド」DVDで。劇場で観たい観たいと思っているうちに終わってしまったと思ったら、もうDVDになっていた。
期待以上の…
「オレにとって大切なものは、金と快楽とおまえだ」
「ゴシップガール」シーズン1・ボックス1の残りのディスクを、プールサイドで全て見終える。太陽光の下、退廃的で夜っぽい画面を追うのもなかなか妙な体験だった(傍目にはかなりブキミであったかも)。
第5話あたりから人間関係や家族関係がつかめてきて、面白さに加速がかかっていった。仮面舞踏会、デビュタント(社交界デビューする良家の子女)の舞踏会といった、これは18世紀ヨーロッパ?といった舞台を背景に、お金持ち高校生たちが、ハラハラものの友情や恋の駆け引きをする。その親たちもまた生々しく現役感たっぷりの複雑な人間関係をつむいでいく。どの家庭も、完璧ではなく、悲惨な問題を抱えている。
すっかり生活が平民化したヨーロッパの本物の貴族に代わって、かつてのヨーロッパの伝統的な「貴族文化」を継承しているのは、現代のアメリカのセレブ社会なのかもしれないなあ……とつらつら思う。
18世紀ヨーロッパ文化を現代的に解釈して再現したような舞台装置のほか、お泊りパーティー、バーレスク、バースディーパーティー、感謝祭などの今様の風景もちりばめられる。目にも驚きの光景の連続の上、駆け引きがいちいちきわどく、じわりじわりと登場人物の過去を見せていく演出も、飽きさせず、うまい。
タイトルにしたセリフは、ドラ息子チャックが、親友ネイトに言うセリフ(一言一句正確ではないかもしれないが)。そのチャックが、大切な「おまえ」ことネイトのガールフレンドを、素知らぬ顔で寝とっていたりする。チャックの口説きのセリフがまた「ティーンエイジャーですかほんとに?」というくらい強烈で強引。ラクロの「危険な関係」をも思わせる世界である。
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ホンモノの「いぬかき」
ワンコが「いぬかき」で海水浴をしていた。あたりまえ、なのかもしれないが、実際に見たことがあまりないような気がして、思わず見入る。
「ファッション性をいかに削るか」
◇「サライ」9月号発売です。連載「紳士のものえらび」でローナーの革小物について書いています。機会がありましたら、ご笑覧ください。
◇「FRaU」9月号、本とマンガ特集。…
空前絶後
「オルセー美術館展2010<ポスト印象派>」@国立新美術館。
のほほんとして出かけて行ったら、入場までになんと60分待ちの大混雑。ようやく入場できてからも人垣で…