ビジネススーツのリアル
10月のリバティアカデミーでのスーツ講座、打ち合わせ。
中野に本社をおく株式会社「丸井」のメンズアパレル課、課長の石川雅道さん(右)、バイヤーの笹野一郎さん(左…
人生は運とご縁とおそろしい冗談でできている
島地勝彦さん「乗り移り人生相談」が単行本化、記念座談会。サロン・ド・シマジにて。11月に発売の単行本に収録される予定です。
左から一橋大学准教授の小岩信治さん、外資系IT企業に携わる森正貴資さん、「ミツハシ」こと担当編集者の三橋英之さん、中野、そして島地さんです。小岩さん、森正さんは、とても品のいい熱狂的なシマジ教信者。行動だけ聞くとかなり大胆な攻め系なのですが、人当りや言葉がとても丁寧で穏やか。ファンとしてじかあたりした森正さんは、なんとシマジさんとスコットランドに一緒に旅行するまでの仲に。やはり作家のレベルと読者のレベルは引き合うのでしょうか。「乗り移り」のコメント欄の読者の反応もレベルが高いことが話題になりました。
それにしても、シングルモルトがすすめばすすむほど男性の皆さんのお話が格調高くなっていくというのは(笑)。
じかあたりと運とご縁。一言付け加える「感想」。ほんのささいなことが仕事の質を上げ、縁を結び、人生を面白くしていくの図、まのあたりに。
salon…
スウェルガント
先日、ご紹介した'I am a Dandy'。本の出版を祝って、サヴィルロウ一番地のギーヴズ&ホークス本店でパーティーが開かれたそうなのですが。
出席した方々のユニークな個性にしば…
スーツ講座です
スーツの季節、そろそろ到来ですね(シーズンレスな服ではありますが、クールビズが終わり、秋冬向けウール素材でのスーツの季節が本格的に始まるという意味で)。
先日出席した駐日大使歓迎ディナーのドレスコードは、「ビジネススーツ」でした。会社帰りの方にもご配慮して、とのこと。
スーツを着るのが当然という世界がある一方、就活したくてもスーツ一式を買えない、買えないから面接に行けない……という悲しいスパイラルもある。安いスーツがあるといっても、靴、バッグ、シャツ、時計などなどの小物をひととおり合わせなくてはならず、その小物にこそその人の背景が表れてしまうというのがスーツの恐ろしいところでもあるし。「若年無業者の4人に1人がスーツを持っていない」という記事。↓
http://blogos.com/outline/70057/
なんでここまでスーツが常識なのか。
イギリス人が19世紀に植民地政策とともに英語&ジェントルマン理念とセットで世界に普及させ、それが定着して、いつのまにかルールになってしまったらそれが勝ち、って考えてみたら無茶苦茶なことですね。これほど周囲から「監視」され、バリエーションが許されない服というのも珍しい。成文法なんてどこにもないのに、なにが「正しい」のか、大真面目に議論され続ける。スーツを着て働き、社交しなくてはならない男性のみなさん、息苦しくないですか?
「たかが服、どうでもいいことだから、慣習にしたがっとけばそれがラク。ほかにもっと真剣に考えなくてはならないことがある。それになんだかんだといってスーツは男をかっこよく見せてくれるし」。そんなところでしょうか。
「正しさ」の根拠なんて、ほんと、いいかげんで、きわめて人間くさいものです。多くの場合、「歴史」のなか、「起源」をたどると、その「正しさ」の根拠らしきものが見えてきます。ふりかざされる「正しさ」にどのように対処するか、それがスーツの着こなしにもあらわれてきますね。ゲームのルールを厳守するのか、ルールをもてあそぶのか、ルールからはずれてしまうのか。その姿勢にこそ、教養やら性格やら社会的な立場やら各種余裕の有無やらエゴやら、とにかくいろんなその人のことが見えてきます。
その「起源」にしても、いろんな考え方があるのは当然。ひとつの事象の見方は、人間の数だけあります。起源ですら絶対ではなく、あくまで、ひとつの解釈。そこまで理解して、はじめて、あなたなりの「正しさ」とのつきあい方が決まる。
以前に告知しましたが、あらためて。10月に、明治大学リバティアカデミーにて、はじめて社会人向けスーツ公開講座を担当します。私の<歴史編>と「丸井」のバイヤーさんによる<実践編>からなる連携講座です(セットにはなっていますが、どちらか片方だけ受講していただくということでもかまいません)。スーツについて多角的に学びたい方、その入門編としていかがでしょうか。このマイナーなテーマにしては申し込み順調につき(ありがとうございました)、来春も開講が決まりました。とりあえず、10月の講座はまだ少し残席あるそうです。お申し込みはこちらから↓。
https://academy.meiji.jp/course/detail/1369/
電子書籍「スーツの文化史」(→)も参考書としてどうぞよろしく。
和魂洋才のカジュアル感覚
[E:maple]だいぶ時間がたってしまったが、8月29日付の朝日新聞、ファッション欄、「欧州ブランド、日本人とコラボ」。今シーズンに見られる第三次ジャポニスムの流れを紹介。以下、備忘録として。数式メモで御免。
・ロエベ×渡辺淳弥 「ロエベ・アンド・ジュンヤワタナベ・コムデギャルソン」。
ロエベの高級革×淳弥のデニム=贅沢さ×ストリート感覚=上品さとロックの反骨精神。
・モンクレール×相澤陽介=モンクレールW
ダウン×ジャガートなどカジュアル異素材。ひじやひざ部分が曲げやすいようにステッチを施すなど、東京ブランドらしい「かゆい所に手が届くような仕立て」。
・プチバトー×メゾン・キツネ(黒木理也+ジルダ・ロアエック)
○日本独自の伝統的な美意識=非対称的で平面的な構成、異なる要素の大胆なミックス感覚、素材への深い配慮
>自然の微妙な変化を愛で、自らも自然の一部として共に生きようとする日本人の姿勢
○第三次ジャポニスムは、和魂洋才の新しいカジュアル感覚。
[E:maple]こちらも。WWDジャパン7月15日号。vol.1756。
「鎌倉シャツ」がNYマディソンアヴェニューに進出、黒字の見通し。200ドル前後の同品質のものを79ドルで提供するというのは、驚きをもって歓迎される。ただ、試行錯誤も多く、その一つが胸ポケット。
「日本ではペンや定期券を入れる人が多い。貞末会長も欧米の正統派のドレスシャツにポケットがないことは承知していたが、日本では胸ポケットのないシャツは売れないため、そのまま残していた。だが現地では総スカン。『世界で活躍するビジネスマンのためのシャツを作ってきたのに、海外で「鎌倉シャツ」を馬鹿にされたのでは話にならない』と社内の反対を押し切り、国内の商品を含めて胸ポケットの撤退を決めた」
「またブルー系を大幅に増やし、ダブルカフスのシャツを拡充したのも、顧客の意見に従ったMD変更」
シャツに胸ポケットは異端です。でも日本人にとっては便利なんですけどね…。「正しさ」と「利便性」のせめぎあい。メンズビジネススーツのシステムにおいては、「正しさ」が勝利するというエピソード。
[E:maple]同号、目次ページのChat…
こちらも革命中?(笑)
富山在住の父(77)が作詞家としてデビューしました。まったく畑違いの商売をしておりましたが、 数年前から引退後を見越してこつこつと書き溜めていたようです…。デビュー作は「八尾浪漫」。榊原舞さん歌、作詞:堀口兵策、作曲:山崎さだみ、TWIN'Sエンタテイメントからの発売のシングルです。娘としては相当こっぱずかしいですが(-_-;)ま、応援するしかないか…。…
富は人間性を誇張する
同じ人間界の話とは思えないほどかけ離れた世界の話だったが、面白すぎて一気読み。超富裕層のお話。
ロバート・フランク著「ザ・ニューリッチ」。リッチスタン(富裕層の…
「ダンディは危機にある世界に希望をもたらす」
今日、届いた本の中から。
これは……ちょっと衝撃でした。Nathaniel Adams, Rose Callahan, ' I am Dandy; The Return of the Elegant Gentleman ', Gestalten.
ハードカバーを開くとショッキングピンクの…
ビター&グレーのフレネミー
ワードスパイの新語から、最近、知ったことば。以下、関連のランダムなつぶやき。
・Frenemy (>friend + enemy) フレネミー。初出は1953年。前からあるんですね。表向きは「フレンド」のふりをしているが、実は裏では足を引っ張る敵のこと。
おそろしい。フレネミーが10人いるくらいだったら、一人でいたほうがはるかに幸せ。
現実がそれだからこそひとしお、なのかもしれないが、フレネミーぞろぞろの「ゴシップガール」の世界が面白すぎる。すでにシーズン5の「これでもか」の世界に完全に染め上げられ中。毎回のビターな結末と教訓が中毒になる。
このシーズンで登場するダイアナ役のエリザベス・ハーレーのビッチぶりもかっこいい。投資家という設定みたいだが、なぜか職場にいつもボディコン露出過多のセクシードレス。イギリスなまりの発音にカンロクありすぎ。
ダイアナ・ペイン役のハーレー。毎日この手の姿でオフィスに。ネイト役のチャンス・クロフォードもEpitome…
自己啓発書など、捨てなさい。
ファッションプロデューサ―の鴫原弘子さんとともに、 「東京ウーマン」のインタビューを受けました。キャリアに対する姿勢、時代の風の捉え方、家庭や子供との向き合い方、さらには恋愛の味わい方まで(この話題は鴫原さんの独壇場!)、…
「二こぶラクダみたいなのは、持ってこないでね」
博報堂が出している「広告」。レイアウトがひどく読みづらいのですが(スミマセン)、読みやすいところからつまみ食いする形で前後読んでいくと、示唆的なメッセージに行…
世界で「売る」ための戦略
鈴木光司さんの長編『エッジ』が、アメリカのシャーリー・ジャクスン賞を受賞。「変人」が40人ほど集って祝賀会がおこなわれました。神宮前の「レストラン・アイ」にて。
メ…
心の、お守り
尊敬するコラムニスト、闘病中の神足裕司さんが、拙著、「スーツの神話」について、素敵なレビューを寄せてくださっていました。月曜日に放送されたTBSラジオだそうです…
超絶技巧練習曲の贅沢
昨日は弾丸で京都に行ってまいりました。「リシェス」連載「富の品格」のため、京都の老舗、千總(ちそう)さんに取材です。
奢侈品製造販売の禁令がでていた第二次世界大…
ダンディズム新解釈
ソフィア・ウォリスのフォトシリーズ、Modern Dandy 。私が、「マグナカルタ」の連載で新解釈しようとしているダンディズムと相通じるところがあって、プチ興奮。
なぜ世の中は…
清らかな水が流れているような
YONKAのHPに「出演」させていただくことになり、北青山のYONKAにて対談&撮影。その後、トリートメントを受けさせていただきました。
左が、YONKAを扱うヴィセラジャパン(株)…
出過ぎてみてからモノを言おう
☆朝日新聞23日付夕刊、スポーツ欄。NY米野球殿堂のジェイ・アイドルソン氏のイチロー評。
「イチローは、この野球殿堂に過去5回も来た。(中略)私が知るどの大リーガーよりも、彼は米国野球の歴史を深く知ろうとしている。彼以外にあれほど熱心に足を運んで、歴史を学ぼうとした人はいない」
「新しいことを学んだり、有名な選手のバットを握ったりしている時のイチローの笑顔や温かさを見れば、彼が歴史を感じていることは簡単に読み取れる。その姿を見るだけでも、とても温かい気持ちになる。一般の人々はここに見学しに来るけれど、彼は何かを吸収しに来ているんだ」
歴史に敬意を評して、そこから学ぼうとしている人の顔には、奥行きとあたたかさがあるのですよね。「教養」ってそういうことかもしれない。知識が断片的にたくさんあるということではなくて、その蓄積が、イマジネーションの力で、領域を超えて、現在・未来のあらゆる言動のはしばしに、おのずと生かされている、というような。
☆同、25日付求人欄、「仕事力」、岩田弘三さんの巻、「出過ぎてごらんなさい」、その4。
「人間は簡単に、自分が属する業界や居心地のいい仲間の価値観に染まります。(中略) 世の中で認められているマジョリティーの一員であることは、心地良い安心感があるでしょう。しかし、それは仕事の力が削がれていくことにもなります。とがった異分子になることが怖くなり、脳のどこかにある『挑戦』意識にふたをすることになりかねないのですね」
「スティーブ・ジョブズが残した、Think…
パーソナリティ・スパム
こぼれネタのメモ。Word Spyの新語のなかから。
☆「パーソナリティ・スパム (Personality Spam)」
ネット上にひっきりなしに投稿される、個人の生活やご意見。(Incessant online posts and messages…
未熟であるということは
文芸別冊、「向田邦子」。この人のセンス、この人をとりまく方々のセンス、すべてが「まっとう」で粋で一流で上質で鋭くてホンモノ、いいなあ。
この人も、まっとうなものの見方や感覚を教えてくれる。
曽野綾子「人間にとって成熟とは何か」。ときに、どきっとする。
・「自分の立場を社会の中で考えられるか」
の問いで、野田聖子議員へのきつい苦言。子供の治療にかかる莫大な医療費に関して、「国民の皆様のご負担のおかげです」という感謝の言葉がまったくないことに対する批判。こんな高額治療を、国民の負担において受けさせてもらっていることに対する感謝を表明することが「成熟」だ、と。
「野田氏が根本的に、人間のあるべき謙虚な視点を失っていて、人間を権利でしか見ない人」とまで。
「成熟とは、鏡を磨いてよく見えるようにすること」
…読んでおいてよかった。こんなふうに言われないように、言動に慎みを忘れないようにしよう(小心者)。
・「品を保つということは、1人で人生を戦うということなのだろう。自分を失わずに、誰とでも穏やかに心を開いて会話ができ、相手と同感するところと、拒否すべき点とを明確に見極め、その中にあって決して流されないことである」「品というものは、多分に勉強によって身につく。本を読み、謙虚に他人の言動から学び、感謝を忘れず、利己的にならないことだ。受けるだけでなく、与えることは光栄だと考えていると、それだけでその人には気品が感じられるようになるものである」
・「威張る人というのは、弱い人なのだ」。「最低限、威張らないことで、みっともない女性にならずにいる」。「威張るという行為は、外界が語りかけてくるさまざまな本音をシャットアウトする行為である。しかし謙虚に、一人の人として誰とでも付き合うと、誰もが私にとって貴重な情報を教えてくれる。それが私を成熟した大人に導いてくれる」。
・「成熟ということは、傷のない人格になることでもない。熟すことによる芳香を指す言葉のように思う。或る人の背後にあるその人間を育てる時間の質が大切だ」
・「存在感をはっきりさせるために服を着る」、まるまる一章で。これについてはまた後日あるいはどこかの媒体で。
成熟への道は遠い。ワイルドの意見を聞いてみよう。
To…
デートに、すっぴん
先日の沢樹舞さんとの対談が、今朝の北日本新聞に掲載されました。私の手元にはまだ届いていませんが、フェイスブックで購読者の方がアップしてくださった写真をシェアさせ…

