人道的人間ぶると、生気を失う
◇現存する唯一の「白洲次郎」秘蔵映像DVD、という付録にひかれて「新潮45」購入。DVDはなんだかもったいないくてこわくてまだ見る気になれない。本誌には、これに合わせて…
「死なないまじない」
堀井憲一郎『江戸の気分』(講談社現代新書)読み終える。落語を通して、江戸のリアルな気分のなかにひたって、江戸の庶民になった感覚を想像してみよう、という趣旨の本。…
「限界を乗り越え、美を刷新する力」
◇「大人のロック!」特別編集「永遠のクイーン」(日経BPムック)発売です。来年度のカレンダー付き。フレディ・マーキュリーのファッションについて語っております。機会がありましたら、ご笑覧ください。
◇ゼミ生とともに、「きらめく装いの美 香水瓶の世界」展@東京都庭園美術館。
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ナチュラルなNYの妖艶なヴァンプ
オーガニック・フレグランスの最先端をいくパルファン・オノレ・デ・プレから新しいライン、"WE LOVE NY"コレクションが登場。
<マグノリア・ベーカリーでの朝のコーヒー>風の紙カップに入った、いまどきニューヨークのナチュラルスタイルを体現する香水。なかでも「Vamp…
「国王の笏を受けよ。国王の権力と正義の印を」
「ナガホリ」秋の創美展@帝国ホテル。「孔雀の間」にひしめく豪華な宝石の数々に目の保養をさせていただく。「スカヴィア」や「レポシ」などの遊び心のある大胆なデザインのジュエリーを目にすると、いつもながら、脳内を電気が走る感じ。スケールと歴史と発想が違う。値札には「0」が数え切れないほどついているのでチェックする気にもなれない。ひたすら美術品として崇める。
今回、感動的な出会いだったのは、「ロイヤル・アッシャー」のダイヤモンドである。なんでも「セックス&ザ・シティ」に登場してからアメリカでの売り上げが急上昇したというダイヤモンドなのだが。もとよりそんなミーハーなブランドではない。
1854年、オランダのアムステルダム発祥、創設者は技術者のアイザック・ジョセフ・アッシャー。1907年に、史上最大のダイヤモンド原石「カリナン」(3106カラット、621.2グラム)のカットを、当時の英国王エドワード7世にゆだねられる。
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普遍性のある優雅
「ジュン アシダ」2011 S/S コレクション@グランドハイアット東京 ボールルーム。
永遠のエレガンスの模範だなあ、とあらためて感動。流行を超えてコンサバティブだけど…
「困った 内容がない」
「北原照久の超驚愕現代アート展」@六本木ヒルズ森アーツセンターギャラリー。
精巧でキッチュな、おどろおどろしくて驚きあきれる現代アートの世界。山下信一のフェティッシュなフィギュア、荒木博志のロボット型巨大オーディオ、逆柱いみりの少年白日夢的世界、堀哲郎の正確すぎるドールハウス、松井えり菜の「ブキミながら、なるほど」な「ふたつのきもち」の絵、武藤政彦のSFちっくな自動人形からくり箱、柳生忠平の妖怪画、山本高樹の超リアルな昭和の心象風景・・・・・・。ぶっとんだ発想そのもの、それを実現するテクニックや執念(!)、認めてくれる人(=北原氏)との出会い、すべてをふくめて「才能」だなあ、と感じ入る。
巨匠・横尾忠則は期待を裏切らず力強く、加山雄三、石坂浩二というマルチな才能のスターの作品も味わい深い。
唐沢俊一が逆柱いみりの「赤いタイツの男」という本の帯に書いたというコピー、「困った 内容がない」に笑いつつ共感する。
なんだか得体のしれない電磁波のようなものを深いところまで浴びた気分がする。
森美術館のほうでは、「ネイチャーセンス展」。体感型のアートな空間を歩く。こっちはどちらかといえば「癒し」系アート。でもちょっと歩き疲れる。
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成長などしない、「らしく」なっていくだけ
「ゴシップガール」2nd season Box 1、見始めると止まらなくなり一気にDisc 5まで。ファーストシーズンよりも過激にパワーアップしている。
新しい人物が現れると必ずなにか裏があ…
「絵は、もうひとつの現実」
講義終了後、シャガール展@東京藝術大学大学美術館。終了間近だからか、雨なのにたいへんな混雑。入場制限にひっかかり、およそ20分待ちでようやく入場できる。
強い色彩で描かれた、幻想的というか白日夢のようなシャガールワールド。超有名な「ロシアとロバとその他のものに」(1911)はやはり圧巻で、しばらく絵の前で呪縛にあう。
1966年から67年にかけて、シャガールがニューヨーク・メトロポリタン歌劇場のために「魔笛」の舞台美術の仕事をしていたということを初めて知る。舞台の背景幕の下絵もシャガール印の濃厚さがうずまいてこってり楽しいが、シャガールによる衣装デザイン画の数々がなかなかかキュートで、思わぬ拾いものをした気分。
ただ期待が大きすぎたせいか、肝心のシャガールの作品の点数が少なかったことと(ほかのロシア前衛芸術家たちとの出会いもそれなりによかったけれど)、関連ドキュメンタリー映画を観たかったのに、立ち見の人が外まであふれていてまったく観られなかったことが、残念。52分の上映なので、交替まで小一時間も待たねばならないのだ(待てません)。この映像だけDVDで発売してないだろうか。
そんなわけで若干の不完全燃焼感は残るものの、戦争やら革命やら亡命やら愛妻の急逝やら再婚やらのさまざまな劇的なできごとを経ながら描き続け、90歳でなお傑作「イカルスの墜落」を完成させているシャガールの画家人生に、静かに励まされた。
藝大周辺は、独特の雰囲気のあるところで、しばし散策。雨にけぶる「旧東京音楽学校奏楽堂」のたたずまいも、味わい深い。
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「男は年とともに賢くなるわけではない」
◇「サライ」11月号発売です。連載「紳士のもの選び」で白山眼鏡店のメガネについて書いています。機会がありましたら、ご笑覧ください。
◇次号で扱う、数種類の絵柄トランプたちをひとつひとつチェックする。テーマごとに54枚のカード(ジョーカー含む)に異なる絵がついているというジャンルのトランプ。詳しくは本誌で紹介するが、そのなかのひとつ、「クラシックムービースター」のトランプにあったセリフから。
スペードの4、クローデット・コルベールのポートレイトに「パームビーチ・ストーリー」(1942)のセリフ―'Men…
「貧者の富者に対する思いやり」
◇何ヶ月か前に、まったく別々に予約注文していた「マッドメン」シーズン3のボックス、「ゴシップガール」シーズン2のボックス1、「ビートルズアンソロジー」のボックス…
「パリコレ」の日本人カメラマン
パリコレの会場外でエディターやモデルの「私服」を撮影する日本人カメラマンが増加しているという記事、「ニューヨーク・タイムズ」10月4日付。byエリック・ウィルソン。
大…
「一周まわって降りたときには」
湊かなえ『夜行観覧車』(双葉社)。高級住宅地でのエリート医師家庭内殺人事件とその近隣の家庭内暴力、おせっかいおばさんの干渉などがぐるぐるとからみあってあぶりださ…
モデルの体型と年齢が多様化する時代の到来?
2011年春夏のパリ・ファッションウィークは「ポスト・サイズ・ゼロ時代の幕開け」として記憶されるという記事、ガーディアン9月30日付。
パリコレ2日目に行われ…
「高い身分に伴う義務」の発音は
◇ピンクリボン月間がスタートということで、都内でも東京タワーはじめいくつかの高層建築がピンクに染まる。
そのなかのひとつ、ペニンシュラホテルで開催のチャリティパ…
カルダン、88歳での復活
2011年春夏のパリ・ファッションウィークにおいて、ピエール・カルダンが10年ぶりにコレクションを発表したというニュース。カルダンは88歳である。
60年代に…
ゴードン・ゲッコーが帰ってくる
80年代のメンズファッションに多大な影響を与えたオリバー・ストーンの「ウォール・ストリート」(1987)、その続編が間もなく公開ということで、あちこちで「ウォール・ストリート」ファッション特集が組まれる。(日本では来年1月末公開のようである。)
続編のタイトルは'Wall…
ハッピーではなく、ドラマティックに
◇中国との関係の緊張の高まりが報じられる日々だが、タイミングいいのか悪いのか(たぶん、悪いのだろう)、『着るものがない!』の中国語版が完成したということで、送られてくる。
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ブラジルの原住民がパンツをはいた理由
荒俣宏『図像探偵 眼で解く推理博覧会』(光文社 知恵の森文庫)読み終える。1992年初版なので昔ぜったいに読んでいるはずなのだが、すっかり忘れている。でも内容は今な…
NYファッションにおけるアジア系デザイナーの活躍
◇ニューヨーク・タイムズ紙4日付、ニューヨーク・ファッションにおけるアジア系アメリカ人の台頭を分析する記事。興味深かったので、ダイジェストを備忘録としてメモ。
今年の6月、CFDA(Council…

