女王も「リサイクル」ドレス
エリザベス女王もドレスを「リサイクル」、との報道。英テレグラフ7月6日付。
昨年秋、トリニダード・ドバゴで着用した白いドレス(同国の象徴の鳥の装飾がつけられていた)を、鳥の飾りをとり、スワロフスキーをたっぷりとあしらうことで「リサイクル」して、トロントでの晩餐会に着用したそう。今回はカナダに敬意を表し、スワロフスキーでメイプルリーフ(同国の象徴)のモチーフが形作られた。
この「リサイクル」ドレスに貢献したのは、女王のスタイリストでパーソナルアシスタントの、アンジェラ・ケリーのチーム。
白いドレスにきらきらのクリスタルのメイプルリーフが流れるような光を添えて、女王のシルバーヘアーと調和している。政治的メッセージ、時流への倫理的配慮(セレブだって同じ服を着まわし)が感じられるばかりか、なによりも、迫力の美しさ。女王、クールである。
http://www.telegraph.co.uk/fashion/fashionnews/7873996/Queen-wears-recycled-dress-to-banquet-in-Toronto.html
「夢はかなわなくても、人は不幸になるとは限らない」
林真理子『グラビアの夜』(集英社文庫)読み終える。「一流ではない」仕事現場で、それなりにあがいたり、日々をしのいだりしているスタッフたちのそれぞれの物語が、生々…
「絶望と、悲劇なしに向いあえ」
表面上は華やかで幸福そうな人々ばかりに見えるモード界であるが、その中で働く人々の心の闇を考えざるをえない事件もときどき起きる。
メンズのミラノコレクション真っ最…
「オリエンタル」が日本から中国・韓国に
ロンドンのセントラル・セント・マーチンズといえば、ファッション界のトップで活躍する高レベルのデザイナーを数多く輩出してきた名門デザインスクールである。ジョン・ガリアーノ、故アレクサンダー・マックイーン、ステラ・マッカートニー、クレメンツ・リベイロもここの卒業生。…
日本、中国、韓国、それぞれの事情
◇日本のファッション誌と中国のファッション誌の提携を仲介するお仕事をなさっている王暁燕さんに、中国の詳しいファッション事情、雑誌事情をうかがう。
Ray, Classy, Vivi, Mina,…
新しい世界に導いてくれるのは、「ご縁」
◇「ワイン王国」7月号、巻頭アペリティフで、エッセイを書いています。ペリエ・ジュエの会でのご縁つながり。ワインの話を活字で書くのはほとんどはじめてのことで、肩に…
どこでなにがつながるか
◇本はいったん世に出たら「読者のもの」である。どこでだれがどのように読むのか、作者はコントロールすることなどできない。ときどき、思わぬところで意外な読み方をされ…
ドレスが、歴史的アイコンになるとき
◇英「テレグラフ」19日付で、ここ50年間での「アイコン的」なドレス、ベスト10の発表。
1.スパイス・ガールズのひとり、ジンジャー・スパイス(Geri Halliwell)が着た、ユニオンジャックのミニドレス(これはデザイナーものではなく、ミニドレスにティータオルを縫いつけただけのものだった)。
2.エリザベス・ハーレーが「フォー・ウェディング」のプレミア(1994年)で着た、ヴェルサーチェの安全ピンドレス(これで一躍ハーレーは時の人に)。
3.マリリン・モンローが「七年目の浮気」で着た、白いドレス(地下鉄の通風孔の上でふわっ)。
4.オードリー・ヘプバーンが「ティファニーで朝食を」で着た、ブラックドレス(何度もコスプレの対象に)。
5.レディ・ガガが「ブリットアワード」で着た、白い衣装。
6.ダイアナ妃のウェディングドレス。デザイナーはエマニュエル夫妻。
7.カイリー・ミノーグが2000年の「スピニング・アラウンド」のビデオで着た、ゴールドのホットパンツ。
8.ジェニファー・ロペスがグラミー賞授賞式で着た、グリーンのヴェルサーチェのドレス。
9.ビヨークが2001年のアカデミー賞授賞式で着た、白鳥ドレス。デザイナーは、Marjan…
「迷ったら、やる」
視察を終えたあと、代表取締役グループ代表、南部靖之さんのご講演。
表向きのテーマは「これからの働き方はどうなるのか」ということであったのだが、話題はじつに多岐にわたった。アーバンファームをつくるまでにいたった具体的な経緯、ご自身が受けた教育の話やご両親のこと、アメリカの教育観との比較に基づいた今後の教育の話、現在の日本の労働問題やそれを解決するために実行していること、仕事を続ける上での哲学、などなどが、お笑いをまじえ(関西の方であるなあ)、大きな身ぶり手ぶりで、パワーポイントなんぞ一切なしの話術だけで、ドラマティックに楽しげに語られる。笑えるばかりでなく、内容もぎっしり充実している。何をどこから書いていいのかわからないくらいの圧倒的な情報量だったのだが、とりわけ印象的だったことがらを、以下、ランダムにメモ。
★座右の銘は、「迷ったら、やる」。ビル内で稲作をするというプロジェクトも、最初はだれもが「できっこない」と反対した。でも、やろうと思って、「なぜ、できないのか?」を調査した。その分野のエラい先生が、1000ページにわたり、「できない理由」をぎっしり書いた論文を書いてくれた。ところが、あるとき、「農業従事者」の方に「これだけ資金を投資して環境を整えても、ビル内で米が実らないのはなんでかね?」と立ち話で聞いてみたら、3つ、理由を教えてくれた。
1.雨が降らん (水分の問題じゃない。雨があたった瞬間、空気が稲に入ることが大事なのだ。だから、空気を送り込め)
2.風が吹かん (嵐や台風も必要だ。一方からじゃなく、あっちからもこっちからも。強風を双方向から交互に毎日、一週間送りこめ)
3.あんた、関西人で、ケチやろ (ぎっしり苗を埋め込むな。30センチ間隔をとるべきところ、あと15センチほど広げ、せめて40センチほどに、間隔を広げたらいい)
この3つの助言が、突破口になって、実現したという。立派な学者先生の1000ページの論文より、実際の農業従事者の3つの助言。
★丸の内と大手町には、ベランダのあるビルはない。窓も開けられない。でも、ベランダがほしかったし、窓も開けたかった。だから、地道に、ひとつひとつ、交渉を重ねていった。
ベランダに関しては、「ベランダと思わずに、でこぼこの壁やと思うてくれ」ということで、表向きは「でこぼこの壁」ということになっているベランダをつくることに成功。窓に関しても、交渉を重ねに重ね、結果、窓も開いてベランダもある、という思い通りの環境を実現。
当初ムリだと言われた理想が実現したばかりか、ビルを視察した大臣が「補助金を出そう」とまで言ってくれ、東京都からも補助金が出ることになった。
★子供のころ、大きなお花畑の中に入りたい、という夢があった。その夢を実現すべく、現在、ポピーの花畑をつくってその上にガラスを張り、そのガラスの上で音楽会を開くというプロジェクトを計画中。お花畑の中の音楽会、というわけである。多くの人の「子供のころの夢」だからこそ、実現したら多大なPR効果も発揮する。
★ご両親は、南部さんに、価値の多様性を教え込んだ。算数が100点、ピアノがうまい、絵が上手、これらはすべて同じ価値がある、と。南部さんは絵を描くのが好きだった。お母さまは、南部さんの絵を、10円で買ってくれた。算数で100点をとるお兄様の絵は買わないのに。「勉強で負けても、絵で勝つことができるんや」。この経験が、大きくなって、勇気に変わった。
★高校時代、数学の点数があまりにもヒドイので恥ずかしがっていたら、お父様が一喝。「試験の点数が悪いのは、恥ではない。人に迷惑をかけたときが、恥なんや」
★経営者とは、お金を儲ける人。創業者とは、お金を使う人。(経営者は多いが、創業者は、少ない。)
こうしたい、こうすべき、と思ったら、他人を批判したりせずにまずは自分で実行する。そんな姿勢が南部さんの道を切り開いてきたということがわかるエピソードは、ほかにもたくさん紹介されたのだが、なかでも印象的だったのが、若い人たちの雇用問題に関し、鳩山首相に手紙(というか大時代的な筆字の巻き物!)を書き送ったというお話。
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「第四次産業」としての農業
第118回次世代産業ナビゲーターズフォーラムに参加@大手町パソナグループ本部。
パソナ本社の「アーバンファーム」を視察したのち、ファームの採れたて野菜を使ったサラダをいただき、社長の南部靖之氏の講演(「これから働き方はどうなるのか」)を聴くというプログラム。
パソナ本社に一歩足を踏み入れただけで、そこは別世界。一面の稲が迎えてくれる。
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チャブ台の語源が
こどもの日ということで、次男のリクエストにこたえ、横浜・桜木町。
新しい施設もオープンしていて、かなり混雑している。遊園地のお決まりコースをひととおりまわった後、横浜みなと博物館と帆船日本丸の探訪。いつも外から見るだけだったが、中まで入るのは初めてのことであった。
思わぬ収穫も多かった。「ポンコツ」の語源がpunishment、「チャブ台」のそれがchop…
政治家のスーツスタイルは、メタファーである
英各新聞のメンズスタイル欄に最近頻繁に登場しているのが、ニック・クレッグ。野党第二党のLib Dem(自由民主党)の党首で、童顔の43歳である。先だってのテレビ公開討論…
ファッション界をゆるがした映画
「ファッション界をゆるがした25の映画」という記事、英「タイムズ」21日付。
「セックス・アンド・ザ・シティ2」の公開を盛り上げる記事である。この映画(&ドラマ…
「家庭の天使」の心の闇
移動の途中やネイルの間などにちょこちょこと見ていた「マッドメン」、シリーズ1を全部見終える。第4話あたりからペースがわかってきて、がぜん面白くなっていった。
ひと…
「エロカジ」を中国語にすると
中国のファッション誌、「端麗」で三か月集中連載を始める。私が日本語で書いたエッセイを、先方が中国語訳して、ふさわしい写真を選んでレイアウトしてくれるのだが、あま…
「本当に<腹が減った>という思いをしたことはあるか」
先週、11日(木)に宮内淑子さん主催の「21世紀ナヴィゲーターズ・コミッティー」に参加したときのメモ。このコミッティーはなんと17年目になるという。私はほんの数回…
アレクサンダー・マックイーンの訃報
英デザイナー、アレクサンダー・マックイーンの訃報にショックを受ける。11日朝10時に、グリーンストリートのフラットで首を吊った姿で発見されたとのこと。母の葬式の…
ロールスロイス、カントリーの邸宅、そしてサヴィル・ロウ
サヴィル・ロウにお仕立てスーツを作りにくるミュージシャンの話、英「フィナンシャルタイムズ」1月30日付け。いつか役立ちそうな話だったので、備忘録まで。
始まりは…
「花の香りじゃなくて、女の香りがほしいの」(by シャネル)
◇「クロワッサン」の仕事でビューティージャーナリストの倉田真由美さんと対談する@白金のスタジオ。最近注目のブースターコスメがテーマ。
メーカー側としては、手持ち…
美醜の基準をゆさぶるモデル
2009年イギリスの「ベストモデル」に、ミック・ジャガーの娘、ジョージア・ジャガー(17)が選ばれた、というニュース。
http://www.independent.co.uk/life-style/fashion/news/strolling-stone-micks-daughter-named-britains-best-model-1837386.html
「インディペンデント」のコメント欄には、「彼女の顔が<魅力とはほど遠い>ように見える自分は頭がおかしいのか?」というような投稿がのっていた。
やや出っ歯ぎみ(しかも歯の間隔がはなれている)の口元、目じりさがりぎみの目は、パパのミックゆずりかな。ミックだってけっしてハンサムではなかったかもしれないが、そんな基準をけちらす濃厚なカリスマで目をひきつけた。ジョージアも、美人の基準にすんなりおさまる美人ではないからこそ、なにか目を離せないようなこってりしたものを発している(ように見える)。少なくとも、ジョージアの「代わり」はいない。
イギリス発のモデルは、そもそも、わかりやすい美醜の基準をゆさぶってきたからこそ別格なのである。ツイギー。ケイト・モス。アギネス・ディーン。
ジョージアが今後どう化けるか、あるいは消えていくのか。
ベスト・ラベルとしてはバーバリー。納得の受賞である。クリエイティブ・ディレクターのクリストファー・ベイリーは、今年、ほかにもファッション関連の賞をいくつかとっている。
「アウトスタンディング・アチーブメント(傑出した業績)」を評価されたデザイナーは、ジョン・ガリアーノ。ずっとエネルギッシュに先頭を走り続けているガリアーノには、いつも驚かされっぱなし。枯れない才能に感嘆する。

