
Rugged Luxury: Todd Snyder for Woolrich Black Label
24日、ウールリッチの新クリエイティブディレクターに就任したトッド・スナイダー氏にインタビューさせていただきました。米WWDから今年のメンズウェアデザイナー・オブ・ジ・イヤーに選ばれるなど、最も注目を浴びるデザイナーの一人です。Woolrich…

The Art of Teasing Glimpse: LEON
LEON 11月号発売です。LEONには珍しく、ビジネスウェアがスタイリングされておりますね。
特集「チラリズム The Art of Teasing Glimpse」において巻頭エッセイを寄稿しました。お近く…

月が常に同じ月である如く、「女」も永遠にただ一人の「女」
谷崎ばかり引用しているこの頃ですが、それだけインスピレーションの宝庫ということでご寛恕ください。最近の量産型整形顔というのでしょうか、あらゆる手段を講じてみな同じ顔になっていく現在のトレンドを見ていて、女性みずからが、個性のない「トレンドの女子」に収束していくことを望んでいるようだなあ…と見ていたのですが、やはり谷崎にヒントがありました。
最近の特殊な傾向かなと思っていたら、谷崎潤一郎は『陰翳礼讃』のなかの「恋愛および色情」の章において、大昔から日本女性の顔は「どれも同じ」に描かれてきた、と指摘しているのです。
かいつまんでポイントをまとめるとこんな感じ。
<美人の型に幾分の変化はあるが、絵巻物にある美女の顔は、どれもこれも同じ。全く個人的特色がなく、平安朝の女はみな一つ顔をしていたのかと思うほど。歌麿には歌麿の好んで描く顔、春信には春信の好きな顔というものはあるが、同一の画家は絶えず同じ顔ばかり描いている。おそらく彼らは、個人的色彩を消してしまう方が、一層美的であり、それが絵描きのたしなみだと信じていた>
個性を消し、典型に押し込めてしまう方が、男の眼には「美人」に見えた、ということです。
「月が常に同じ月である如く、『女』も永遠にただ一人の『女』」という決め台詞にしびれます。
多くの女性が大金を課金しつつ「同じ顔」を目指している現象は、男の眼から見た美人(同じ無個性な顔)という日本の伝統を踏襲しているということでもあるのだな。
今もそれでいいのかな。
(写真は鈴木春信「中納言朝忠(文読み)」 Public…

「私が愛した香水物語」SPUR 11月号
SPUR 11月号「私が愛した香水物語」でインタビューを受けました。フレデリック・マルに香水を選んでいただいたときのエピソードを紹介しています。お近くにSPURがありましたら…

ルールを複雑にすれば、消費者より有利に立てる
8月31日におこなわれたDesign Week Kyoto 2024の内容が写真とともに公開されました。
私が話をさせていただいたプログラム3「モノづくりの持続性」はこんな楽しい図解でまとめてくださっていました。
かえすがえす、台風で現地に行けなかったのが心残りです。
さて、きもののルールやマナーや「格」について諸説とびかう状況が再燃していますが、きものを存続させたいという一心で書かれた、きもの愛に支えられた以下の2冊の本を、大前提としてお読みになることをお勧めします。
まずは、経済学者の伊藤元重さんと、きもののやまと会長の矢嶋孝敏さんによる『きもの文化と日本』。きもの警察さんが言う「格」や「正解」について、痛烈に斬っていきます。
矢嶋さんによれば、「きものの格」は着物業界の策略。シチュエーションごとに1枚ずつ買わせようという作戦であり、きものそのものに「格」があるという考え方が根付くのも、1976年以降とのこと。
みんなが「正解は自分の外にある」と感じていれば、その正解を知っている人が優位に立つ。ルールをつかさどる司祭のように。ルールを複雑にすればするほど、消費者より優位に立てる。その不安につけこんできたのが戦後のきもの業界だった。売る側からしたら高額なフォーマルのきものを売るほうがいい。フォーマルの場合、個人の美意識は無関係になる。「こういうものなんです」といわれたら、よくわからないまま買うしかない。いくらでも高いものが売れる、と。
そういう実態を知れば、今うるさく言われている格もマナーも、伝統でもしきたりでもなんでもないことがわかります。
もう一冊は、Sheila…

ニューヨークで輪島塗支援のための日本美術展
つい先週、家を失い復興も進まない中、それでもプレハブで工房を建てて仕事を進める輪島塗の職人さんたちにお話を伺ったばかり…。追い打ちをかけるような大雨の災害はあまりにも理不尽です。職人の命のように調整していらした道具や材料も心配です。どうか能登のみなさんご無事でいてください。
……こんなときに告知もどうかとずいぶん迷ったのですが、職人さんの一人が、一番うれしいのは「作品が売れたとき!」とおっしゃっていたことを思い出しました。こんなときだからこそ少しでも作品のPRになればと思い、千舟堂の岡垣社長からお送りいただいたばかりの輪島塗支援のためのニューヨーク展覧会のお知らせです。
大西ギャラリーとKOGEI…

「自分であること」/ オーセンティックであること
現代の日本には真面目な人が多い。ただ、自己啓発が好きすぎて、自己啓発病、みたいになっているのじゃないかと見えることもある。他人が勧める方法論をぐるぐるなぞるばかりでますます均一・横並びになっている。インスタグラムでアピールされるメイクも同じ。美容医療の成果なのか顔のパーツの形まで同じになっている。難のない、大量生産型を目指すと安心を得られるのだろうか。
思い出すのは、シャネル社元社長、リシャール・コラスさんの講義である。2011年から3年連続でおこなわれており、2013年にも聞く機会に恵まれた。
最後の質問タイム…

時が経過しても残ること
数年前に5年間アドバイザーを務めていた大好きなホテルでランチに招かれた。すれ違ったスタッフが全員覚えていてくれた。
当時は年柄年中イベントばかり企画開催していた…

輪島塗 「それでも手が動く」
千舟堂/岡垣漆器店の岡垣祐吾社長に、輪島塗りの世界を丸一日かけてご案内いただきました。
下地塗り職人の七浦孝志さん、沈金職人の高出英次さんにじっくり取材させてい…

輪島 それでも夕陽は輝く
13日に能登・輪島に輪島塗の取材に伺いました。
震災から8か月半経っているのに、まだまだこのような状況があちこちに残る。滑走路も道路もところどころひびわれて…

個々人の成長が、日本企業の海外発展を支援する
HOSOO Couture 第二章発表会、ブルガリホテルにて11日に開催されました。3種類のゴージャスな西陣織の生地を主役とする10型のコレクションはタイムレスで高級感にあふれています。
「ブリンク」というまつげのような糸を織り込んだ生地のワンピースを着こなすのは細尾代表の奥様でもある細尾多英子さん。
バスルームにはHOSOO…

菌との共生 TEUDU
日本古来の知恵と世界初のiPSテクノロジーを融合させた日本発のスキンケア、TEUDU発表会が12日におこなわれました。
TEUDU=手水。
防腐剤を使わないと聞いて驚きましたが、肌…

香水も人も、乾いてから真価を発揮する
12日におこなわれたHAYAMA AROMANCE 発表会。ブランドを立ち上げた真海英明さんが徹底的に考え抜いたコンセプトの話、日本でもっともキャリアの長い調香師である森日南雄さんの話がリアルで興味深かった。
調香師を探していた真海さんが、日経BPに出ていた森さんを見てピンときて直に会いに行き、目を見て決めた話もヒューマンなエピソードでいいな。森さんは絵も描く。調香師は技術者というよりアーチストなんですよね…。
それにしても、というか、だからこそ、製品の「調香師の名を明かさない」のは「職人が匿名」という旧弊と根が同じでは、と感じることがある。理由はなんだろう? ブランドの世界観に奉仕するため陰の存在になっておくべきという考え方だろうか。
(HAYAMA…

ラグジュアリーの持続と職人の地位向上は不可分の関係にある
日経連載「モードは語る」。昨夕は、ラグジュアリーの持続にとって不可欠な職人の地位向上の提言を書きました。有料会員限定ですが記事はオンラインでも公開されています。こちらでお読みいただけます。
掲載した写真は、丹後のデザイン橡・豊島美喜也さんの作品です。金属織物を使った茶室のパーテーションで、青海波の柄がデザインされています。ロンドンで展示されたもので、豊島さんにお写真を提供いただきました。
英語版はこちらです。(海外の方からのお問い合わせがあった時用に勝手に作っています)
この記事、および最近の取材に関して「ラグジュアリー論のあとに職人の話というのは180度違う路線ですね」と言われて驚きました。
これからのラグジュアリーを考えるにあたり、重要になるのは手仕事の稀少性です。だからこそ職人をもっと重んじ、その地位を上げていくべきだと提言しています。ラグジュアリーの持続と職人の地位向上は、不可分な問題です。
ただ、多くの日本人にとっては、ラグジュアリー=富裕層ビジネス、でとどまっています。ゆえに、富裕層な好きなものマーケティングみたいなのがラグジュアリー研究だと勘違いされている節があります。
ブルネロ…

ジョン・ガリアーノ ドキュメンタリー映画レビューを書きました
JBpress autographにて、『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』レビューを書きました。
AIには書けないであろう私的な偏りの強い感想文、を意識しています。ご高…

宝飾業界、ホテル業界でラグジュアリーの講演でした
午前中は銀座で宝飾業界の方々にラグジュアリーについての講演。午後は新宿・京王プラザでホテル業界のトップセミナーで、ラグジュアリーをテーマにした講演でした(もちろ…

デザイナーと職人の「階級」
Design Week Kyoto 2024 「ものづくり対話」、終了しました。新幹線が一部終日運休になったため、私はオンラインに切り替わりました。
パネリストの方々はじめ、ご参加のみなさま…

「無名でいたい」願望の背景
東洋流の文学芸術の理想は、新しい美を独創するのではなく、古えの詩聖や歌聖が到りえた境地へ、自分も到達すること……という谷崎潤一郎の指摘。日本の産地の職人さんが「無名でいたい」という背景の一部にはこうした美学があるかもしれない。
こうした背景も考慮しつつ、日本の職人さんの地位向上のため、現代にあった無理のない形でフィーチャーしていきたいと思います。
さて、本日は台風10号の影響で新幹線が名古屋~三島間で終日、運休になるため、Kyoto…

クラフツマンシップとサステナビリティ GQ 斎藤幸平さんとの対談
GQ 10月号 アルチザン特集。 クラフツマンシップとサステナビリティをテーマに斎藤幸平さんと対談しました。本誌をご覧いただけたら幸いです。

セルジュ・ルタンスによる「完全無欠なバラの花」:La Fille Tour de Fer
セルジュ・ルタンスの新作「La Fille Tour de Fer (鉄塔の娘)」発表会。エディション虎の門、テラススイートにて。
テラススイートのあちこちにセルジュ・ルタンスの世界観を…

